「青の問いに緑の答えを与える」という政治ショーにはとっくに飽きていませんか?
エラ・フランシス・サンダース著「誰も知らない世界のことわざ」(創元社)という本は、「なんか今日は疲れたな」という日に、パラパラと手に取ってみるのが楽しい大人の絵本である。
ほかの国の言語では、そのニュアンスをうまく表現できない51個の「ことわざ」を愛らしい絵と共に紹介している。
国も言語も違うと、あまりにも独自な表現に見えてしまって、いったいどんな意味なのかと想像をめぐらすのが楽しい。
この本では、み開きの2ページに、右側にイラスト、左側に説明文という構図になっていて、一つのことわざを紹介している。だから、まず、私は、イラストをみて、ことわざの意味を想像して、それから、種明かしとばかりに、文章を読むようにしている。
これが、けっこうおもしろくて、ストレス解消になるのだ。
言語も国もさまざまなので、なに言っているのか全くわからないことわざもあるし、なんとなく想像できるものもある。
ちなみに、日本のことわざとして、紹介されているのは、「サルも木から落ちる」と「猫をかぶる」だった。
「日本語の中で、最もよく知られていることわざのひとつです」とか、「日本人は、猫となるとちょっと夢中になってしまうようです」といった具合で、説明されているのも、なにか新鮮な感じがした。
「青の問いに緑の答えを与える」というのは、チベットのことわざで、意味は、「尋ねられていることに、まったく関係ないことを答えているという意味」で、「わかりやすい例は政治の世界にあります」と解説されている。
どこの国の政治家も似たり寄ったりの状況なのか、答えをごまかすのに、「とても慣れていて、まるで訓練して熟達した芸」のようだと書いてある。
あーあ、猿回しの芸だと思って、ニュースで政治ショーでも見ることにするかな。
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