英語メールの「コスパ」を考える
いやはや、日本語は難しい。この記事を読んだ率直な感想である。もし私が日本企業で、あるいは日本人クライアント相手に働くようなことになったら、メールを書くときは細心の注意を払う必要がでてくるだろう。
というのは、記事中にでてくる「日本では失礼とみなされる」やりとりがまさにスタンダードという職場環境で、もう20年ほど過ごしているからだ。ここ15年ほどは州立大学職員をやってきた。日本語が重宝される環境ではないので、日常のメールのやりとりはほぼ英語と考えてもらってよい。
外部とのやり取りならまだしも、内輪のやりとりはまさにこんな感じである。もっと言えば、上司に対し逆に部下の私が「なんで?」と返すことさえある。
次のリプライも、英語メールであれば何の問題もないと思う。皮膚感覚から言って、この応対に「失礼な上司だ」と感じる部下は、北米のビジネスシーンにはまず見当たらないのではないか。
(上記事より抜粋)
もちろん、丁寧語、尊敬語、謙譲語などが入り混じる日本語に比べ、割とフラットな英語という違いはある。しかしそれだけではない。日本人は、やはり「きちんと」した英語で「丁寧な」メールを書かねばという意識が強いように思う。
冒頭の記事を読んで、その理由がわかったような気がする。日本語でも丁寧なメールを書くように教えられているのだ。普段書きなれていなければ「英語で書く」というだけでプレッシャーがあるかもしれない。慣れないために失礼な文章になってはいけないと、日本語で書くときよりも時間をかけ、より丁寧に書いてしまう人が多いではないだろうか。
丁寧なメールはいいのだが、実際英語ネイティブたちのやり取りを間近で見ている自分からすると「労力かけて、そこまで丁寧に書く必要はありませんよ~」と言いたくなることがたまにある。なぜなら、北米のビジネスピープルは、
✔皆忙しく、さっさと要件を知りたい
✔花より団子(=文面よりも要件)
✔効率重視・合理的
が多数派だから。美しく丁寧に書くより、とにかく「わかりやすく書く」ことに重点を置いたほうが圧倒的にコスパが良い。
ここに書いたことは個人の経験に基づく個人的な見解なので例外はもちろんあるが、英語Nativeからのインプットも含まれているので、大まかな感覚としてはそうずれていないと思う。
まとめ:英語メールは、要点さえ押さえておけば、「そっけないくらい簡潔に」がおすすめ!
(英語メールのハードルがちょっと下がったような気がしませんか〜?)