朝ドラを観て、夫婦の心強さを知る
朝ドラを十何年ぶりに視聴している。
録画視聴なので、リアルタイムで追えていないのだが、今日視聴した回ですこし記録しておきたい言葉があった。
話のストーリーは省略するのだけど、主人公の寅子が仕事のことで連日一人思い悩んでいる様子をみて、夫の航一はこう言う。
「胸のうちにためているもの、裁判官ではなく夫の僕に、少しわけてくれないかな」
そして、悩んでいるとき、時に航一は黙って寅子の側にいてくれる。
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いや~~~~~いいなあ。二人で生きていくことの、心強さをこうやって表現している描写(言葉)に、じーーーーん。
晩ご飯の際に、このシーンが出てきたとき、わたしは思わず箸を置き
「夫婦っていいね」とあらたまって隣にいた夫に言った。
夫はもぐもぐしながら「落ち込んだ時は、黙って隣にいるね」と言った。
夫はそっちのシーンのほうがささっていたようだ。それも夫婦。
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夫婦になって「楽しい」とか「疲れる」とか、プラスマイナスの感情が湧くことは往々にしてあるけれど「心強い」ってどういうときに感じるだろうか。
意外に、わたしは「心強い」と感じることが多々あったのだけど、
今日はそのなかのちょっとくだらないけど、誰得なわたしのお気に入りエピソードを紹介したい。
結婚して半年ほどたったころ、わたしが出張で新幹線を利用した際に、
わたしの全てを記録しているといっていいノートをなくしてしまったことがあった。
夜に書き込もうとすると、ない!
い、命の次に大事なノートォ!
わたしはなくしてしまったかもしれないと気付くと、おそろしくて青ざめ(何書いてんだ)
「ないないない」とソファのクッション部分をひっくり返し、鞄をひっくりかえし、帰宅してから使ってないであろう部屋まで探し始めた。
真夜中にあまりに騒がしくしているので、夫も一緒に探してくれた。
まずその段階で「一人暮らしではなかった心強さだ」と思った。
「この部屋は使ってないんだよね…」とかぶつぶつ言いながら探していると、「うん、そこの部屋使ってなかったよ」と認めてくれる。
「そうだよね!」と確認できる心強さ。
わたしは、基本的に自分のことを信じていないのである。
ない~~~と思い、もしかして、新幹線に置き忘れた?いや、そんなことはないはず…と思いながら「新幹線かな…」とつぶやき、「電話、してみなよ」と夫。
かけて「つながらない~~」とわたし。
「明日朝一でかけたら大丈夫」と夫。
もはや、幼稚園児と先生である。
その夜はあまり眠れず(そのノート何書いてんだまじで)
次の日の朝、「あんまり寝れなかったんじゃない?」と夫。
もはや、カウンセラーである。
忘れ物センターに電話すると、あった!
どうやら、シートの横に入り込んでいたようだった。
わたしは夫に感謝を伝え、
爆速で忘れ物センターへ行き、
手元に戻ってきたら再び夫に御礼とともにノートの写真をラインで送った。
「お~よかったね!たしかにそのノートだね」
け、結婚してよかった~~~~~!!
きっと、第三者から見れば
こんなことで?という感じなのだけど、一人なら、不安に耐えられただろうか(何書い…略)
◆
虎に翼の寅子は、この時のわたしと比べものにならないほどの不安や背負うもので悩んでいたのだけど、
でも不安に思うときに「不安!」と吐露できる環境は必要だなと思う。
もちろん、結婚だけじゃなくていいのだ。
生まれ育った家族でもいいし、友人でもいいし、SNSでもいい。
そういう場所があるのとないのとでは、ストレスがかなり違うなと思った。
その時は真夜中だったから、もし一人暮らし時代であれば、
夜中に誰かに連絡するのはしのびなくて、
まず自分で不安を処理して、ものすごくストレスを抱えていた気がする。
だから、より、その時の夫の存在というのが身にしみたのだろうな。
そんなことを思い出した朝ドラ。
朝ドラであっても、何か行動すると思うものがあるなぁ。
わたしも、夫や、大切な誰かが悩んだ時は、胸のうちを吐露したときに、どーんと受け止めてあげられる人になっていたいものです。