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バーチャル短歌結社・四号線 第2巻第7号(通算17号)2022年7月

・短歌連作「テューダーの庭」

洗脳は善意に依りて対象も善意と想い崩壊である

絵を描くプロセスだけを楽しめと言ってるようなテューダーの庭

二千二十二年の夏を癒すはず「きつねダンス」と「今村聖奈」

ただ自己の絶望だったはずなのが他への殺意に変わる世に居り

オール・オア・ナッシングでは死に対し社会に対し あ これは無茶だ

精確に言おうとすればあいまいに言葉はなってそれが自然で

成熟とは例えばたったひとりきり得られる快のそれだけで済む

動物もぼくにも夏の想ひでに東山奈央の振りつづく掌(て)が

どうすれば死なないのかを知りたいの でなけりゃ二週間の有休

哲学と言っても広く分かんくてプラグマティズムしか勝たんよね


・雑感

言葉って通じるのがふつうだと思ってる人、けっこういると思うんですけれど、あまりにも多すぎる気がする夏です。書いてあるでしょ、とか、言えば伝わる、で済ませてませんかあ。そういうシーンを目にすると、マスクの下でにやあとしている私なのでした。そんな言葉の間にぽろぽろ落ちていくもの、そういうものを表現してみるのが大切に思っています。非効率ですけどね!

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