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初雪と昇格試験の季節がやってきた。
札幌は初雪。10月に雪が降るのは7年ぶりとのことで、今年は早い冬になるのだろうか。トップの写真は今朝の手稲山の道路。もうすぐロードバイクでの今年のヒルクライムも登り納めだ。
私にとって10月は昇格試験の季節。
私の会社は2回昇格試験を通過すると試験での昇格は終わり。それ以降も昇格試験はあるけれど、ガチンコで論文を書いたり、面接をして競争で昇格するのは2回だけであり、自分の昇格試験は30代のうちに2回とも終わっている。
それでも10月は昇格試験の季節だ。部下の昇格試験の準備を部下と一緒に取り組み、会社のことや部下のこと組織のことを考える時期になる。今は部下が多いプロジェクトで今年は昇格試験の対象者が3人いて、準備も大変だ。試験問題の予想や会社の課題の分析、それぞれの部下が書くべき論文内容の論旨整理と書き方指導、てにをはの修正まで、やるべきことはいくらでもあり、ここ10年、ずっと自分が昇格試験を受けるよりずっと忙しく試験の準備をしている。
私は恐らく社内で誰よりも部下の昇格試験に真剣に取り組んでいるという自負がある。上司の中には、完全にほったらかしにする人たちも少なからずいて、急に「人事から連絡がきたから準備してね」と部下に伝えるだけの上司も多いと聞く。人事が正式に通達するのは試験の2週間前だけれど、そんなタイミングで言われてから準備するのでは全く時間が足りない。。だから私は事前に人事に「彼は対象だと思うので準備させますよ」と探りを入れつつ、正式に連絡がくるずっと前から準備を促して、早くスタートを切らせる。論文のチェック依頼が来たら、他の仕事は後回しにしてそのチェックを最優先で行い、彼らに論文のフィードバックとアドバイスを行う。
なぜそこまで一生懸命部下の昇格試験に取り組むのか。
その理由はとてもシンプルで、部下がキャリアアップしたいと望んでいるから。私はただ彼らが望んでいることを支援したいだけだ。部下が望むことで上長が直接的に支援できることは実はそれほどあるわけではなく、昇格試験の支援はその数少ないものの一つだ。
ワークライフバランス。ワークのボリュームを減らしてライフを充実させるのがワークライフバランスと言われるけれど、会社員としてのキャリアを適切なタイミングで次の段階に引き上げて、ライフステージと合わせてキャリアップして仕事も生活も次のステップに進みながらバランスをとっていく事が大切だと私は思っている。キャリアアップしながらバランスをとらなければ、仕事がしりすぼみになって結果としてライフが充実するということではキャリアと人生のバランスが取れているとは言えないだろう。
管理職としてのキャリアを積みながら、家庭生活も充実させることができるか。現状維持のワークライフバランスではなく、ライフステージを見通して人生全体が充実するためにワークの充実を支援できればいいと私はいつも考えている。家庭生活についてはなかなか支援できないから、せめてワーク側の充実は、自分ができることをやりたいと思う。
試験が終わったらキャリアについて一度相談させてほしいと部下の一人が週末に連絡してきた。試験の準備として自分のキャリアや組織、部下の育成について考える中で色々と思うことがあるという。私にとっても毎年の試験はそんなことを考える良い機会になっている。
試験は来週で結果が出るのは毎年クリスマスイブだ。
彼らに良いプレゼントが渡せるよう、
もう少し、一緒に頑張ろうと思う。