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修行の山はやはりキツかった〜男体山〜

男体山は栃木県日光連山を代表する山で標高は2,484m。
火山であり、華厳の滝や中禅寺湖は男体山の火山によるものとある。
たくましい山容から生まれた自然美は簡単に人を寄せ付けない。
男体山は二荒山神社のご神体だ。
入山時期もまた二荒山神社によって定められており、
2024年は4月25日~11月11日。
のぼった人からは「男体山はひたすらのぼる。とにかく修行の山だ」と聞いていたので、自分にのぼれるのか自信がもてなかった。
しかし、先日金峰山をのぼりきり、膝の状態もよかったのでアルプスに向けてそれこそ「修行だ!」とチャレンジを決めた。


ー ルート

男体山は基本的に二荒山神社からの1本だ。
ルート図を見てもわかるとおり、てっぺんまで直登のピストンだ。
ただし、現在三合目から四合目までは崩落のため迂回ルートになる。

登山ルート

ー アクセス

6月上旬の土曜日。
前回の金峰山も土曜で駐車場が早朝から満車だったので、今回はさらに早く到着すべく朝3時前に出発した。
久しぶりに東北自動車道〜日光宇都宮道路を利用し清滝ICでおりる。
清滝ICからいろは坂を通り二荒山神社 中宮祠へ。
二荒山神社のwebサイトによると、開門は6時で駐車場は朝5時からとある。
5時10分に到着。5時からとあったが第二駐車場はすでに満車だった。
もっと早くから駐められたのかも知れないが定かではない。
第2駐車場の先、赤い橋を渡りお手洗いの前が数台空いていたのでそこに駐めた。

お手洗いはとても綺麗
紙がないようなので持参した方が良い
お手洗いの前のスペース

そこも5時半には埋まったが続々と車がやってくる。
駐められるスペースはどんどん車で埋まっていった。

駐車場は神社前の122号線から見たとき、鳥居は右側と左側にある。
どちらかでもいけると思うが、私は左側の鳥居から入った。
鳥居をくぐると登山者用第二駐車場がある。

湖畔から見て左側の鳥居
鳥居の奥が登山者用の第二駐車場
(下山後撮影)
第二駐車場には看板がある

駐車場の先に赤い橋があり、第2駐車場はその赤い橋の手前まで。
その先にお手洗いがあり、お手洗いの前にスペースがある。
そこは元来大型バスのロータリーとして使われていたそうだが、今はバスはないため駐車スペースとして解放してくださっているそう。
今回、私はそのスペースに駐車した。
下山後はすごい数の車が止まっていたが、無理矢理駐めてしまうと事故などが起こる可能性もある。せっかくのご厚意であけてくださっている場所なので利用する側も良識が必要だ。
そこからさらに神社の入り口の方へ進むと、参拝客用の駐車スペースがあるがそこは登山する人は駐めてはいけない。

参拝者用の駐車スペース
男体山が見える

入り口を通過して進むと宝物館の裏手に登山者用第一駐車場がある。
その2箇所が満車の場合、神社と湖畔の間(122号線)に有料の駐車場があるのでそこを利用してもすぐに登山口に入ることができる。
第一第二駐車場合わせて40台と聞いていたが、ロータリースペースにも駐められるので実際は50~60台くらいだろうか、かなりの台数が駐められるようだ。

公共交通機関の場合、JRまたは東武日光駅より東武バス湯元温泉行きのバスで「二荒山神社中宮祠」バス停で下車する。日光駅から50分ほどで登山口まで徒歩1分なので、電車でのアクセスも良い。
早朝出発が苦手な人は電車が良いかも知れない。

ー いざ!修行へ

6月上旬だが朝は寒い。しかしのぼるとすぐ暑くなるので、前回の金峰山同様最初は夏用のシェルを羽織って山のぼり開始だ!

参拝者用の駐車場横に門があり、門の右手奥に登山者の受付場所がある。

二荒山神社 中宮祠 入り口

この日は5時50分には開門してくださり、まずは登山者の受付を行う。
入山料1000円を支払うとお守りをいただける。

入山の受付時にいただけるお守り

お守りがあるとなんだか守られているようで、ちょっとした安心感がある。
心を清めていざ!

参拝口を通って登山道へと進む

入り口にあった看板を見てもわかるように、一合目まではほぼ階段。

入り口付近にあった看板
階段をひたすらのぼる

一合目から登山道らしい道に入っていく。
しょっぱなからの階段はなかなか堪える。
一合目を過ぎるとそれほど急登ではないが、やはりひたすらのぼり続ける。

一合目の標識
それほど急ではないがのぼり続ける

登山口から30分ほどで三合目に到着。ちなみに二合目の標識はのぼりでもくだりでも見つけられなかった。
三合目から四合目までは迂回の車道を歩いていく。

三合目から四合目までの迂回路

ずっと樹林帯をのぼり続けていたので、この平坦な道はありがたかった。
少し進むとひらけた場所があり、そこから中禅寺湖が見えた。

中禅寺湖

美しい。
緑と青空に囲まれ深い蒼となった湖。
紅葉の時は紅色に染まるのだろうか。
そんな想いを馳せながら、しばしの休息時間を愉しむ。

しかし、その癒しは長くは続かない。
なにせアスファルトである。
10分も歩くとだんだんと足の裏が痛くなってくる。
「土の上を歩きたい」
などど考えつつ30分ほどで四合目に到着。

四合目から再び登山道へ

四合目を過ぎてから次第に石が大きくなってくる。
のぼるほどに険しくなっていくが、変化はあまりないのでただひたすら樹林帯をのぼるという印象だ。

五合目は特に広くはないが避難小屋があった
さらに大きな岩も登場する

七合目は石だらけだが開けているので、ここで休憩をとっている人がたくさんいた。私はちょこちょこ休んでいたので、ここでは止まらず八合目をめざす。

七合目。人が多くて写真があまり撮れなかった

そして、のぼりはじめて2時間20分ほど、鳥居がみえてくる。

八合目手前の鳥居

ここを通るとようやく八合目に到着!
八合目には瀧尾神社があった。

八合目の瀧尾神社の石碑

八合目も七合目と同様に石はゴロゴロあるが開けていて見晴らしもいい!
休憩するにはおすすめだ。

八合目からの眺め
雲が立ちのぼってくる

ようやくここでゆっくり休憩をとった。
休憩のおともは、お気に入りの焼き菓子。

お気に入りの焼き菓子

八合目を過ぎたあたりから、次第に土が赤褐色になり火山を感じさせる。
ほんの束の間、少しだけゆるやかな道になった。

土の色が赤褐色
束の間のゆるやかゾーン

そう、安心するのはまだ早かった。
九合目に入る手前から階段がはじまった。

九合目からの階段

これが結構長い。
九合目からが長い、というのは富士山にのぼったときも思った。
もうつくか、もうつくか。
いやつかない、まだつかない。
一人ブツブツもらしながら、ゆっくりゆっくりのぼっていく。

九合目からは溶岩がゴロゴロ転がっていた
あとちょっとが長い

そしてついに!
のぼりはじめて3時間15分!
ようやくようやく修行の山のてっぺんにたどりついた。

男体山てっぺんの鳥居
二荒山大神
「良縁の鐘」といわれる鐘の先の鳥居を越えると、、、
鉄剣

男体山のシンボルといわれる御神剣が聳えたっている。
奉納されたものだそうだが、詳しいことはわからない。
ちょうど宝物館「名刀 御神宝」という特別展をやっているようなので見てくればよかったと思った。
一番高いところに刺さっていて、一度折れたそうだけど台風などでもびくともしなさそうなくらいしっかりと刺さっていた。

やっぱり、一緒に撮りたくなっちゃうよね

てっぺんからの景色はというと、かなり雲が上がってきていて中禅寺湖の方はあまり見えなかった。
八合目で堪能しておいてよかった。

方角的に太郎山かな
ちょこっとだけお目見え
八合目の方がよく見えたかな

ここでゆっくりお昼ごはん。
噂で聞いてから一度食べてみたかったカレーメシ。
探したら全然売っていなくて、先日たまたま見つけて買っておいた。

カレーメシ

なるほど、スープカレーみたいな感じなのね。
山で食べるとおいしいけど、私はカップラーメン派かな。
おしゃれな山ごはんを食べる日は来るのだろうか。。。

てっぺんには1時間ほどいただろうか。
あたりはすっかり雲に覆われたので、ピストンでの下山開始!

ー ピストン下山

帰りはのぼりと打って変わって幻想的。

霧に包まれ幻想的
七合目

くだりは苦手なのでさらにゆっくりおり、3時間弱で無事に下山した。

土曜ということもあってか登山客は多かった。
年代で見てもご年配の方もいれば、健脚な若者も多かった。
どんどん抜かされたが、今は自分のペースでのぼれるようになったので気にせずどんどん抜いてもらった。

男体山は噂通りの修行の山だった。
何が修行と感じたかというと、まずはほぼずっと急登をのぼり続け、緩急がほとんどない。
そして、眺望がてっぺんまであまりないこと。
時折中禅寺湖を望めるスポットがあるのだが、基本はバリエーションのあまりない樹林帯の中をひたすらのぼる。
後半になるほど岩のぼりになり、岩のぼりが大好きな私でも笑える余裕がなかった。
のぼりくだりどちらもハードで、これまでの中でもっとも写真が少ない山行となった。

なぜ男体山にのぼろうと思ったのか。
・修行の山に挑戦したい
・今の自分の力量を試したい
・アルプスに向けて体力をつけたい
この3つの理由だ。
きつい、大変、といわれるのに人気があるのはなぜか知りたかった。
そしてそんな修行の山を踏破できるのかチャレンジもしたかった。
今年の夏はアルプスをたくさんのぼりたいので、それに耐えうる筋力が欲しかった。

おりてみて、かなりしんどかったとわかったのが帰りの車。
いつも2〜3度の休憩を挟むと眠気も覚めたが、今回は初めてパーキングで寝た。ほんの15分くらいだったが熟睡した。
そして、翌日の筋肉痛はな久しぶりにひどかった。
しかし、膝痛はなし!
筋肉痛など問題はなく、膝さえ痛くなければ挑戦できる。
男体山の踏破は私にとって大きな自信となった。
とはいえ、安全第一に夏山を愉しんでいこうと思う。


距離:7.9km
累積標高(のぼり/くだり):1214m/1214m
タイム:7時間6分(休憩1時間23分含む)



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