【新品未開封】ゴダール「勝手にしやがれ('59仏)」
50〜60年代のフランス映画界を席巻したヌーヴェルヴァーグの騎手、ジャン・リュック・ゴダールの長篇処女作「勝手にしやがれ」の未開封新品です。
映画批評家として出発したゴダールは、やはり批評家から映画監督になったフランソワ・トリュフォーと共に1950年代末から従来の映画製作のシステムに依らない新しい映画制作の運動(ヌーヴェルヴァーグ)を始め、批評だけでなく自ら監督として実践しました。
その中での最右翼がジャン・リュック・ゴダールで、トリュフォーらの協力で撮りあげたのが「勝手にしやがれ」になります。 洒落て粋だが腹の底は女と寝たいだけの能天気な主人公ミシェルをジャン・ポール・ベルモントが演じますが、画面の中からいきなり観客に向かって話しかける、従来の映画のお約束を飛び越えたアバンギャルドな演出で映画界を驚かせました。
ストーリーもメチャクチャで、ハンフリー・ボガートを神のように崇めるミシェルがマルセイユで自動車を盗み、追ってきた警官を射殺し、一文無しでどこまでも逃げ続けます。パリに着いてガールフレンドのパトリシアと落ち合いますが、メチャクチャ男のミシェルを裏切って警察官に通報。最後に背後から撃たれるまでの映画。
ディティールもメチャクチャなのですが書ききれません。このメチャクチャなストーリーを手持ちカメラを多用した揺れ動くフレーミングや、唐突な場面転換で繋ぎ、それまでの映画自体を馬鹿にしているような映画です。
この、ヌーヴェルヴァーグの自由極まりない映画作りは世界中の若い映画作家に影響を与えました。日本でも松竹で監督デビューした大島渚や篠田正浩、吉田喜重の3人は従来の松竹のカラーであった小津安二郎などの家庭劇を古くさいと否定して自由闊達・時に社会派の映画を制作。彼らは「松竹ヌーベルバーグ」と呼ばれました。 また「ウルトラマン」「ウルトラセブン」で問題作を連発した実相寺昭雄などもヌーヴェルヴァーグ、特にゴダールの影響を受けています。
ゴダールは時に商業映画を離れたり戻ったりしましたが、映画界の重鎮として国際的な名声を博しつつ2022年9月13日に91歳で没しました。 「勝手にしやがれ('59仏)」 ジャン=リュック・ゴダール / ジャン=ポール・ベルモンド / ジャン=リュック・ゴダール
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