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yuragi
2024年10月31日 08:29
ベンチを後にした私は重いため息をつきながら教室に向かった。先輩と一緒に過ごせる時間があるだけで幸せなはずなのに、先輩の優しさに憂鬱になってしまうなんて。気持ちを切り替えられないまま教室にたどり着くと、由香を探して、先輩に言われた事と私の不安を話してみた。「それは不安になるね。でも、高城先輩ってみんなにそんな女たらしなことしてるのかな?」「ちょっ由香っ、女たらしって!」私はギョッ
2024年10月30日 20:02
「大進展だね!」教室に戻って由香に先輩とのやりとりを報告すると、凄く喜んでくれた。「うん、由香に言われて行ってよかった。しかもまた会えるし!幸せ~」私が嬉しくて机に肘をついてにやにやしていると、由香は「もうのろけ?」とからかってくる。「そういうわけじゃないけどね」と言いながらも笑顔が止まらない私。「そりゃ嬉しいか~。次の約束出来たのが良かったね。このまま仲良くなって
2024年10月29日 18:40
身なりを気にしていた私は「何してるの?」と突然聞こえた声に、「ひゃっ!」と奇声を発してしまう。「市川さん、だよね?」そこには高城先輩がいた。相変わらず輝くようにかっこいいなあ。どうやら夢中で身支度を整えている間に先輩が来てしまったみたい。せっかく会えたのに奇声を発してしまうなんて一生の不覚!しかも、必死に身支度しているの、見られちゃった。私が恥ずかしさの
2024年10月28日 10:39
振り返ってみたら2015年に書いていた小説です!🫢そんなに文体に進歩がない私です🥲💦以下よりお楽しみください!↓↓↓私はその日、昼食後に先生に提出するアンケート用紙を手に、早足で歩いていた。早く職員室へ行かないと昼休みが終わってしまうから。廊下を歩いているうちに、職員室に行くには中庭を突っ切って行った方が近道だと気づく。その日は風が強い日で、手にしたプリントをギュッと握りし