ホンダアツシの読むべし! vol.9 『働き方5.0』 落合陽一・著
今回の読むべし!は、書籍『働き方5.0』 落合陽一・著をご紹介。
著者はすっかりビジネスの世界ではお馴染みとなった落合陽一氏。研究者でメディアアーティスト、近年の活躍ぶりは紹介するまでもないですね。若い世代の新しい感覚、それでいて深い教養と学術的知識、今後の日本をひっぱっていく方であるのは間違いありません。
さて、本書は、2016年既出の『これからの世界を作る仲間たちへ』のリバイバル・新書版です。
コロナを踏まえた書き直しが入っているために、まだ読まれてない方はもちろん、既出の書籍を読まれている方にもおすすめできます。
リバイバルといえど、基本的な主張は変わりません。そして、私たちがどのような道を目指すことになるのか、その展望が書かれています。
筆者の掲げるデジタルネイチャーについては、他の書籍を参考いただくとして、どんな知識やスキルを磨くべきなのかが見えて来る、そんな内容となっています。
AIをはじめ、テクノロジーの進化が著しい今、私たちは新たな世界を生きようとしています。一体なにをどうすればいいの?と不安な方も多いでしょうし、どんな業界におられる方にとってもここで書かれている未来展望は参考になるはずです。
特に、教育に関わる一人として、教育現場の先生方にお勧めしたいです。
子どもたちがどこへ向かうのか、それなしに教育はうまくいくはずがありませんから。
ではいつものように、目次から気になる言葉をご紹介しておきましょう。
(本書は章立ての中の細かい項目が多いので、ここではほんの一部のみをご紹介します)
プロローグ
「魔法をかける人」になるか、「魔法をかけられる人」になるか
・システムに得意なことと人間に得意なことの違いを考えよう
第一章
人はやがてロボットとして生きる?
・力ずくでなんとかなるものはすべてシステムにやられる
・人間がシステムの「下請け」になる
・ホワイトカラーに代わる「クリエイティブ・クラス」とは
第二章
いまを戦うために知るべき時代性
・プラットフォームを抜け出る「思考体力」を備えよう
・「語学力」にとらわれない時代がやってくる
・コミュニケーションは「ロジック」がすべて
・「消費」と「投資」の違いを知ろう
第三章
「天才」ではない、「変態」だ
・「変態」の未来は明るい
気になるキーワードがありますか?
上記は一部ですので、詳細はぜひ書籍を手に取ってみられてくださいね。
分量も多くなく、読みやすい文体で誰でも手に取りやすいものになっています。
なお、リバイバルらしく、新書版の「まえがき」と「あとがき」も加えられています。こちらも読む価値があるものです。
不明瞭で不確定な未来だからこそ、養っていくべき力がある。
私たちは今どこへ向かって歩んでいるのか。
それを示唆してくれる書籍です。
(終わり)