ボランティアに潜む罠とは?
ボランティアは、ただの自己を満たすツールになってしまう危険性をいつも孕んでいる。
そうした危険性を高い視点で見つめることができるかどうか?が、常日頃から問われている必要がある。
特にリーダーポジションの人間は気をつけなければならない問題だ。
症状としては、他者への押し付けや過度な勧誘などが挙げられる。
「これこそがいいことなんだ、これこそが正義なのだ」そういう思考と行動の深まりが、ひとつの深い穴に人を閉じ込めていく。深い穴は視野を狭め視点を低くし、周囲を見えなくする。強引な押し付けが周囲を押さえつけていく。
さらに、その穴の底にあるのは、決まって自己の欲(自己満足)なのである。
これは、当事者がリーダーシップを取り、社会に向けなんらかの社会活動(解決や支援)をしていく上で、大きな障壁となる重要な問題だ。
掘りすぎた穴と底に広がる自己満足という名のエゴ。
周囲を巻き込むリーダーは特にその責任が重い。
リーダーポジションにつくものが、自己満足のエネルギーで満ちた者によって支配される時、そこに関わる皆が大きなダメージを受けることになるだろう。
善意だから、弱者だから、と正義を振りかざすだけでは社会問題の解決はない。
特定の者のエゴが満たされるだけだからだ。
ボランティアに潜む罠。
避けては通れない問題である。
(おわり)
(ボランティアをする側は正義のつるぎを振るう側である。それゆえここで述べたような自己を振り返る、自身で浄化作用を働かせるための心構えについて述べられることが少ない。正義のつるぎについては、別の記事で言及する)
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