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ファインダー越しのフェイへ
フェイ、君はどうしてそんなに物憂げな表情を湛えているんだい
いくら待っても、彼がもうここへはやって来ない事が悲しいのかい?
それとも
君がひとりぼっちな事が悲しいのかい?
飛んでいる内に辿り着いてしまう
その木の実が
君の手には届かない
それが、解っていて
君は
今日も飛んでいる
今までもそうしてきた
来る日も来る日も、だ
「ぴょんぴょん、ぴょんぴょん」
その
ぴょんぴょん、ぴょんぴょんと言う音が
誰が生み出す、どの、ぴょんぴょん、ぴょんぴょんよりも正しく
ぴょんぴょん、ぴょんぴょん
とだ
君は何故飛ぶか?
それは、
届かない
その木の実が
君の手には届かない
それが、解っていて
君は
今日も
井上陽水・最後のニュースについて
最後のニュース
僕は、井上陽水さんの大ファン、というか信奉者でして
殆ど全ての音源を聴いているのですが、
氏の曲の中に「最後のニュース」というものがある
これについては、楽曲として、かなり曲解されてしまっているような気がするんですよね
陽水さんにしては、珍しくストレートに、
詩の世界を現代への問題提起としているんだけれど、
楽曲としては、非常にシンプルであって、
とても良く、陽水さんの美しい声が
彫刻的であると言うこと 新井昌広
僕は
ナイフを持つ
そして、彫刻を掘る
感じたままにしながら
イメージに忠誠を尽くすよう努める
余分なものは削ぎ落としていく
削ぎ落とされる音が美しく響くように
適度なスピード感が欲しい
感じた以上の事をしようとすると命取りになる
高ぶってはいけない
陶酔などはもってのほかだ
ナイフは一つで
目的以外の役割は担えないのだから
実在すること 新井昌広
ここには誰もいない
だから今誰かを捜してる
ここには誰もいない
それは未来永劫
決定事項だ
だから今誰かを捜してる