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ネパールについて思いを馳せる(ナンを食べながら)

個人的にインドカレーが好きで、ちょくちょく食べる。いつも断然ご飯派なはずなのに、ナンは不思議といつでも食べたくなってしまう。カレーが好きというよりナンが好きで食べに行く感じだ。

たいてい行くのは駅前の店だが、店によって少しずつメニューが異なっているので新規開拓をするのも楽しい。

「インドカレー」とは言うが、実はほとんどはネパールの人がやっていて、料理もネパール料理らしい。まぁネパールでもインドでも美味しければ正直どちらでもよい。


そういったネパール料理の店に行くと、たいていネパールっぽい音楽が流れている。ネパール音楽はまったく知らないが、ナンを食べる時にはたいていそういう音楽が流れているので、ナンとネパール音楽がセットになって頭に焼きついている。 

そのネパール音楽を聴いていると思い出すのが夢枕獏『エヴェレスト 神々の山嶺』である。

これは夢枕獏の1076ページにも及ぶ長編で、登山家ジョージ・マロリーのカメラや孤高の登山家である羽生丈二という人物を中心にした話である。壮大なスケール感とストーリーには圧倒される。登山の経験や山に関する知識が無くても楽しめるはずだ。

この小説の舞台となるのが、ネパールの「カトマンドゥ」という街である。ここで主人公はジョージ・マロリーのカメラを見つけ、登山家の羽生をも見かけることになる。カトマンドゥには行ったことが無いが、ネパール料理屋の音楽を聴いていると、いつもこのカトマンドゥの景色を思い出す。

実際に行ったことが無いのに、なぜカトマンドゥの様子がわかるのかと言えば、映画で観たからである。エヴェレストは映画化されており、私は大学1年の時に、大学帰りに一人で劇場で観た。

ネットでは作り込みや演技に低評価がされているが、私はそれなりに面白い映画だと感じる。阿部寛の最後にはビックリさせられるが、尾野真千子の演技は棒読みに感じる。

ただ、できれば小説から読むほうがいいと思うし、小説の方が臨場感があっていい。エベレストほどの高い山になってくると酸素不足で意識がおかしくなるらしいが、その辺の描写がリアルで引き込まれる。

いつかネパールにもカトマンドゥにも行ってみたいと思う。ただ、エベレストは登れそうにないので下から見上げるばかりになりそうだが。

そんなことをいつもナンを食べながら考える。

頂けたサポートは書籍代にさせていただきます( ^^)