50.詩集「白いノート」1頁~5頁
読者様参加型詩集「白いノート」1頁~5頁
1.まえがき
2.水面
3.背くらべ
4.白紙
5.癖
いつもお世話になっております。白散歩です。
先日募集投稿いたしました、
読者様参加型詩集「白いノート」
なんとか最初の5作品を公開することができます。
まずはじめに、タイトルをコメント欄にてご提供してくださった
藤 豆葉 fuji mameha様
fk(詩)様
あおヰさつき【蒼ヰ五月】様
本当にありがとうございます。
頂いたタイトルにどのような世界観を結びつけるのか、皆様の想像していたものに近いか遠いかは分かりません。期待はずれということだっておおいにありえます。それでも頂いたものを精一杯咀嚼して、言葉を繋いでみました。
尚、fk(詩)様にはタイトルのみならず、企画自体のアドバイスまで戴きました。本当にありがとうございます。
今回は公開をまずはじめの目標としました。
至らない点も多数見受けられたり、更に改善点が見つかると思っているため、
気がついたこと、思ったこと、何でも構わないので、次回に繋げられるよう皆様からのアドバイスなど頂ければと思います。
タイトル又はフレーズ(一言でなくてもかまいません)もまだまだお待ちしておりますので、是非コメントいただければと思います。
タイトルorフレーズコメント投稿はこちら↓
https://note.mu/mashiro_sannpo/n/n097aff1bc5bc
それでは。
1.まえがき
名前を覚えた
声も覚えた
言葉を覚えて
人を観た
どうしようもない気持ちの表し方なんて
誰も教えてはくれなかった
それでも
手を差し伸ばされたことが嬉しくて
僕は名前を覚えた
使えないものばかりの部屋を棄てた
さよならとはじめまして
僕は声を覚えた
うまく伝わらない
ということを
うまく伝えるにはどうしたらいい?
僕は言葉を覚えて
人を観た
蔑むんだ
こんな景色は無くなってしまえ
真っ白になったなら
僕は次の頁で待っている
―白 散歩―
2.水面
命名者:藤 豆葉 fuji mameha様
note作品:ピアニッシモ
https://note.mu/euka_guitar46/n/nd20e1169f902
私達が張り詰めている
あんなこと
言わなければよかったんだ
数十秒前を呪いながら
この空気とは反対に
脈拍が波を打っていく
心揺らしたのは
間違いなく私なのに
何もかも呑み込まれそうだ
こんなこと
押し返してしまいたい
「ごめんね
もう頑張れそうにないや」
沈んでいくあなたを観るのは
これで何度目だろうか
あれだけ荒立っていたのに
今は嘘みたいに静まり返って
ぽつんと取り残されてしまった
あなた無くして
私はどこに行けばいい?
私達は
弛んでいる
力めば力むほど
上がってこられなくなるのなら
少し肩の力を抜きなよ
ほらね
君の顔を久々に観た気がする
3.背くらべ
命名者:fk(詩)様
note:https://note.mu/fk000
Twitter:fk (@fk0000000000)
https://twitter.com/fk0000000000?s=09
どちらが大きいだとか
相も変わらず
つまらないことで意地を張って
何かを見下していたいんだ
自分はマシだって言いたいんだろう
安全圏なんて何処にも無い
比べた時点で 意味が無い
どうか忘れてくれるな
蹴落とすことしか頭に無い
君たちにも分かるように
高め合おう
背伸びしたら
あと少しで届きそうなら
もう周りなんて気にしちゃいられないだろう
目盛の磨り減った定規で線を引いて
「君はここだよ」だなんて決めつけられて
僕は一体何者なんだ
君に何が分かるというのか
相も変わらず
つまらないことで意地を張って
表面的な大きさで競っても
穴の空いたどんぐりのように
中身が無ければ意味がないだろう
4.白紙
命名者:あおヰさつき【蒼ヰ五月】様
note:https://note.mu/singingintherain
Twitter:aoヰsatsuki (@aosatsuki_)
https://twitter.com/aosatsuki_?s=09
ある日
カーテンの靡く姿に殺気を感じた
きっとこの人も例外なく
私が憎くて仕方がないのだと思った
背負わされた黒を吐き出す
汚い言葉ばかりが浮かんで
この迷いも
筆先に伝わってしまうのかな
空気の読みかたなんて
辞書にも書いていないのに
やめた
休むことなく歩き続けてきたのに
行き先が無くなった途端に足止めを喰らう
「ほらはやく」と言わんばかりに
私はカーテンの靡く姿に殺気を感じた
わかってるよ
煽られながらも
また文字を産んだ
「お前らはまだ何も解っていない」
5.癖
命名者:白 散歩
Twitter:白 散歩 (@mashiro_sannpo)
https://twitter.com/mashiro_sannpo?s=09
癖が真っ直ぐだから
雨の日ぐらい
抗わずに湿ればいいとおもう
何処に行っても
居なくなってしまう君が
指を折って数えた
癖の鬱
眩しいなら塞ぐし
煩いなら塞ぐし
笑えないなら
塞ぐから
まだ隣に居てよ
僕の部屋の片隅の
君の片隅の片隅