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映画とかアメリカのこととか。

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ハリウッドや世界の最新の映画や海外ドラマのこと、映画祭情報、フィルムスクールのことなどを、現地での経験も絡めて、書いていきます。
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2017年8月の記事一覧

ヨルゴス・ランティモス監督最新作『The Killing of a Sacred Deer』予告編

『ロブスター』で一躍2015年のカンヌ映画祭を賑わわせたギリシャ人監督ヨルゴス・ランティモスによる最新作『The Killing of a Sacred Deer(聖なる鹿殺し)』予告編が公開されました。

IndieWireによると、コリン・ファレル演じるカリスマ外科医、スティーブンが、助けようとした一人の少年の変貌によって、自らの家族が機能不全に陥り、そして考えられないような犠牲を払わなくては

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13の理由 #2



『13の理由』の続きです。#1では、あらすじや基本的な背景について書きましたが、#2ではもっと掘り下げた内容について。ネタバレも含みますので、これから見るという方は、ぜひ見終わってから読んでください。

まず、このドラマがアメリカで意味のある作品になったのは、単純にドラマの内容だけでなく、深みのあるキャラクターにも理由があったはずです。ドラマにはたくさんのキャラクターが出てきますが、それぞれが

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ブラムハウスプロダクションとドリームワークスが、『Spooky Jack』製作へ

『ゲットアウト』『スプリット』など、スマートな低予算ホラーやスリラーで成功を収めてきたジェイソン・ブラム率いるブラムハウスプロダクションズが、ドリームワークスアニメーションと組み、同社初となる長編アニメーションの製作に動いているとのこと。この作品は、『ナイトミュージアム』脚本のロバート・ベン・ガラントのオリジナルアイディアに基づくもので、『スプーキー・ジャック』(仮)というタイトルが与えられていま

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『13の理由』#1

3月末公開され、視聴可能となったNetflixのオリジナル作品『13の理由』。セリーナ・ゴメスが小説のドラマ化権を獲得し製作総指揮として関わっていることでも話題となりましたが、一見誰の目にも普通に見えた女子高生の自殺の謎を紐解いていく、学園ドラマというにはあまりにも暗く衝撃的な、しかし共感できる内容も話題を集めました。

そういう筆者もこのドラマにはまった一人で、2日でシーズン1全13エピソードを

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アニー賞エントリー受付始まる

ASIFA-Hollywood(国際アニメーション協会のアメリカ支部)が2018年2月3日開催予定の第45回アニー賞のエントリー受付を開始します。筆者の母校のUCLA、Royce Hallで行なわれます。

アニー賞は「アニメ界のアカデミー賞」と言われていて(ちなみにどこの誰が言っているのかはわかりません。英語版のWikipediaにはそういった記述はないようです)、アニメーションへの貢献とその功

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『ベイビー・ドライバー』

ロサンゼルスで日本より一足早く公開されたエドガー・ライト監督最新作、『ベイビー・ドライバー』を観ました。

ソニー傘下のTriStar Picturesがスタジオとして、そして『レ・ミゼラブル』や『博士と彼女のセオリー』などの名作で知られる、そして筆者が個人的にすごく大好きなイギリスのWorking Title Filmsが製作会社として関わっています。

音楽が大好きな若いゲッタウェイ・ドライバ

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Sony Pictures TV NetworksがFunimationの大部分の株式を取得

ソニー系列のSony Pictures TV Networksが、米国の配給会社Funimationの95%の株式を、約1億4300万ドルで取得することで合意に至ったと発表されました。

Funimationはテキサス州に拠点を置く劇場公開からデジタル配信までを手がける配給会社で、特にこれまで日本のコンテンツをアメリカのオーディエンスに届ける上で大きな役割を果たしており、そのカタログには、『ドラゴ

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