自分をAIのように思うこと(京都新聞連載15)
初出:京都新聞夕刊、連載「現代のことば」、2024年2月。
*
AIが便利だとかまだ不十分だとか問題があるといったことより、最近、自分自身をAI的に捉える感覚が芽生えていて、それを興味深く思っている。
現在、AIなるものがやっていることは、確率の計算である。文章や画像の大規模なデータから特徴を学習した数値の束があり、それに対してプロンプトと呼ばれる言葉での指示を与える。すると、膨大なデータ=過去の事例のなかで、プロンプトに含まれる単語と高確率で近い関係にあるものを呼び出す、という計算を繰り返して生成物ができていく。
ここから先は
952字
¥ 200
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?