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ファッション論、予告編

来年、発表を予定しているファッション論のドラフトを、一部こちらのマガジンに掲載する。

最近、またファッションが面白く感じられている。WWDのインタビューでも、アジア圏の動きに面白さがあるという話をした。

具体的には、中国のブランドWindowsenの、ムエタイ風ショートパンツを購入したのがきっかけだった。インディーズらしい装飾性の高さで、ヒモがたくさんぶら下がっていて重たいのだが、それを朝日新聞のインタビューの際、ポートレートで着用した。

それを見つけたのは、GR8(ラフォーレ原宿)のオンラインショップで、その後ブランドのホームページとインスタグラムを見に行った。レディー・ガガの衣装も手がけたことがあるらしい。特別なコスチュームとストリートの境界を崩しているというか。これほど派手なものはなかなか着られないが、その勢いに感銘を受けた。

Windowsenには、90年代後半にハイティーンだった頃の、日本のドメスティックブランドの実験性を思い起こさせるものがある。卓矢エンジェル、ビューティービーストなど(そのあたりの余波がトランスアジア的に広がっているのかも)。僕自身は、そこまで激しいものではなく、当時はマサキ・マツシマ(松島正樹)に入れ込んでいた。それもけっこう冒険的な形のものがあった。襟がビニールで中に液体が入っているシャツを持っていた(それは別のブランドかもしれない)。W&LTのゲイ的なポップさも懐かしく思い出される。

90年代後半の、もっとやっちゃっていいじゃんという沸き立つ感じが、自分にとってストリートファッションの原風景である。そういうファッションが、同性愛の権利運動や、第三波フェミニズムと共にあった。

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