外食で何を食べるか?:自分を生かす食事のガイドライン
大阪にいたことがある。毎日玄米の弁当を作って会社に行っていた。外回りの時はオカズを抜いて、行った。昼には良さげな食堂を探してお店の人に「糖尿病」で食事療法で玄米を食べているので、「定食のオカズと味噌汁」をもらいたいと話をした。一度も断られることは無かった。
お店の人に自分が直面している問題を話すことが大事だと思う。単に商品の売り買いの関係を超えて共感してもらえることも多い。旅館で自分が糖尿病だと話したときのことを思い出す。女将さんの旦那さんが苦しんでなくなたということを話してくれた。
当然、笑い顔を0円で売っているようなお店は避けることが多い。マニュアル通りにしか対応できないお店ではせいぜいコーヒー飲むくらいだ(ポテトも食うか....)。美味しくて簡単なところが厄介なのだ。
東京に出張で行った時に、カレーを食べた。お店の人にライスもナンもいらないから同じ金額でと言って頼んだ。そうしたら、一緒に行った部下の食べる皿とちょっと違うのだ。なんと、ライスの所にサラダが乗っているのだ。これには驚いた。レジでお礼を言ったら、シェフ(インドのヒト)がサラダ(ランチのあとのメニュで使うサラダだそうだ)を付けてくれたという。抜いてくれるお店は多いが別に付けてくれるお店はあんまり記憶にない。少し泣きそうになった。それ以降東京に出張の時はこのお店に行く。
多宗教の環境での食事のサービスに慣れているのだ。昨今のレストランでは食事のアレルギーを聞かっることもある。何とも嬉しいことだ。
この時は、普通にご飯食べた。糖尿病の恐怖の原因は血糖値ではないと感じていたのだ。
僕は国体の得点集計のシステムを運用している。毎年、各地を回るのだが、朝食はバイキングが多い。とにかく炭水化物取らないで満腹になるように工夫する。マヨネーズは自前で持っていく。ドレッシングはあまり好きではない。納豆や生卵があったらガンガン食べる(笑)
血糖値をあげないように食事を選ぶということが結果的に様々な食材を大量に食べることに結びついている。岩手のホテルではレストランの人とすごく仲良くなれた。お店の方針としてもお客様から申し出てもらえればできる限り何でもすると言ってもらえた。
酒飲むとどうしてもひどく食べすぎてしまう。できるだけ炭水化物は避けているのかなあ。それでも、やっぱ、お店は、焼き魚とかオバちゃんがやっている食堂みたいなところがとてもいい。蛍池(大阪の伊丹空港への乗り換えの駅)でトランジットの時に行ったお店は忘れられない。
友人と旅館に泊まった。糖尿病ということを話してあって、炭水化物を抜いたメニューを用意してもらえた。サービス自身の差別化にもつながるからこれから勉強したいと言われた。僕の体験は面白がられた。翌朝、料理長と色々と話ができて楽しかった。
そんな素敵なことが有ったが、反面、嫌なことも多かった。
面と向かって「糖尿野郎」とか、「お前のような病人とは酒は飲まない」とか、「そんなこと言ったら子供が可愛そうだ」とか、まさにとんでもないことを言う輩はいる。
しかし、その人間がどんなやつかわかるのだ。縁を切るのに丁度いい。
誰でも苦しさを内に秘めながら自分らしく生きようと必死である。僕はII型糖尿病という「あまり名誉でない病気」で良かったと思う。いろいろな人と出会えたし、カミングアウトすることで人の優しさに振られうことがが出来た。そして、人に共感することを学べたと思う。
大阪の会社は半年努めて、結局会社はクビになった(笑)。大阪の街は素晴らしかったが、嫌な思いをした事も事実である。
厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。