なぜこんなにもClubhouseは招待してもらいたくさせるのか
株式会社Peer Lodge代表のまささいとうです。いいね機能がなく、視聴回数が見えない招待制の音声コミュニティ「Peer Radio(ピアラジオ)」をつくっています。
テック界隈では、招待制の音声SNS、Clubhouseの盛り上がりがすごいですね。
メルカリでも、招待枠が1万円でいくつか購入されてました。(3万円で出品されてたのは、流石に値下げされたのかな?)
今回は、なぜこんなにもClubhouseに招待してもらいたくなるのだろうか、という心理について考えてみました。
実際にClubhouseを使ってみて感じたことについては、こちらにまとめています。
FOMOーthe Fear Of Missing Out
Clubhouseは「FOMO(the Fear Of Missing Out)」と呼ばれる、取り残される不安・恐怖を上手く捉えている印象です。
テック界隈の著名人が一気に利用し始め、自分の周りでも利用者が増えてくると「皆が知っている情報を自分は知らない」「皆が使っているサービスを自分は使っていない」ということに対する焦りが生まれてきます。
そのため、何としてもサービスを利用したい、という気持ちが働きます。(これはもう仕方がない!)
「皆使っているから自分も使いたい!」というバンドワゴン効果の心理も近しそうな気がします。
招待枠に制限が設けられている
利用したいと思っても利用できない、という点も上手く設計されているなあという印象です。
招待コードは1人につき2件までしか発行できないため、招待枠に余裕がある人に巡り合えなければ、招待してもらうことができません。
招待枠に制限がなければ、誰かにDMを送って招待してもらえば良いですが、招待枠に制限がある場合、誰が招待枠に余裕があるか分からないため、SNSで「誰か招待して」ということを投稿する必要が生じます。
SNSのタイムラインに「誰か招待して」という投稿がたくさん並ぶことで、FOMO(the Fear Of Missing Out)の心理がさらに働きます。
招待されたことをシェアしたくなる心理
苦労して手に入れたClubhouseへの招待は、誇らしいものとしてSNSでシェアされます。ここでは、見せびらかしの心理が働いていそうです。
人が見せびらかしたくなる資質の中には「開放性」という要素があるようで、
開放性・・・好奇心、新しいもの探し、寛容さ、文化や美への関心といったパラメーターを指します。開放性が高いと、複雑さや新規性を追求し、変化を受け入れやすく、既成概念よりも壮大な新しいビジョンを好む傾向があります。逆に開放性が低いと、単純さや予測しやすさをよしとし、権威主義的で、伝統を尊重する傾向があります。
アーリーアダプターの心の中では、Clubhouseを利用できるようになったことをSNSでシェアしたくなる気持ちが高まります。(これももう仕方がない!)
こうした心理から「招待してもらえました!」という内容の投稿がSNSのタイムライン上に並びます。
SNSのタイムラインに「招待してもらえました!」という投稿がたくさん並ぶことで、FOMO(the Fear Of Missing Out)の心理がさらに働きます。
苦労して使えるようになるほど高く評価したくなる
人は自分が労力を費やしたことに対しては高い評価をする、という心理があるようです。
SNSでシェアされているのは褒め称える内容が多いような印象がありますが、苦労して手に入れたClubhouseへの招待だからこそ高い評価を生みやすい、ということもあるのかもしれません。
ユーザーの心理を捉えてグロースを生んでいく
上記のような心理などを上手く捉え、
①「誰か招待してください」という投稿がタイムラインに並ぶ
②「招待してもらえました」という投稿がタイムラインに並ぶ
①→②→①→②...が繰り返されることが、爆発的な盛り上がりを生んでいるのではないかと考えました。
ドイツでのグロースについてのDCM Ventures 原さんの以下のツイートも、非常に学びが深かったです。
実際に利用してみての感想などはまた別途まとめようと思いますが、10X矢本さんの以下のツイートなどで全容が理解できそうです。
招待枠を手に入れるには?
周りの友人も招待枠が余っていない方が多かったので、友人から以下のツイートを紹介してもらい、TwitterのDMで誰かに招待してもらうことにしました。
「clubhouse invitation」で検索したところ、インドにおられる方が、
DM me If you need a clubhouse invite
とツイートしていたので、
I want to get a clubhouse invitation...!
If I will go to India, I’ll treat you to dinner!
という感じで、将来インドに行った時にディナーおごるから招待送ってほしいな、ということを拙い英語で伝えたところ、
Hi !
Can you send me a whatsapp or an iMessage on +xx-xxxxxxxxx
と返ってきたので、iMessageで電話番号を送ると、
Sending an invite soon
と返ってきて、招待してもらえました。
周りに招待枠が余っている友人がいない場合は、こちらの方法などお試しされるのが良いかと思います!
おわりに
Clubhouseのグロース戦略は非常に学びが多く、自社サービスにも取り入れられそうな要素に関しては、上手く取り入れていきたいと考えています。
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