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ちょっといいやつ
コーヒーを飲むってことが、
こんなにも特別な体験になるなんて。
その赤茶色の液体は、
ひと口飲むたびに表情を変えていく。
重ためのグラスから伝わる温かさ。
濃厚なベリーのような香り、そして味わい。
冷めてくるとよりフルーティーさが増して、
そこにキュッと絞ったマイヤーレモンの風味が顔を出す。
おもしろい。
夜明け前の空が
徐々に明るくなっていくみたいだ。
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ずっと行きたかったお店、
COFFEE COUNTY Tokyo
本店は九州の福岡の久留米市にあるんだけど、
東京は下北沢に出店している。
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毎年行われるSCAJというコーヒーの祭典で
去年出会ったエチオピアンローストというコーヒー豆。
そいつがとてもクセになる美味しさで、
ずっと買いに行きたいと思っていた。
ネットストアでも購入できるんだけど、
やっぱり直接足を運んでみたかったんだ。
来てよかった。
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笑顔で迎え入れてくれたスタッフに
豆を買いに来ました、と告げると
置いてある豆ひとつひとつ丁寧に特徴を教えてくれる。
ガラスドームの中のコーヒー粉の香りを確かめながら
バリスタさんの話を聞いていると、
それぞれの産地の生産者たちの丁寧な仕事ぶりが目に浮かぶようだ。
繋がりを大切にしていることがグッ、と伝わってくる。
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コーヒー豆が喜んでいるのがわかる
豆を購入するとコーヒー1杯サービスなんだそうだ。
せっかくなので+300円でちょっといいやつを注文した。
その香りがいちばん僕の心に届いたからだ。
コロンビア・サモラ農園・カトゥーラ・ウォッシュト
( 生産国 ・ 生産地 ・ 品種 ・ 精製方法 )
Cup of Excellence カップオブエクセレンス、
コーヒー界のアカデミー賞とも称される
国際品評会で入賞した豆だ。
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甘さも感じられる
ひと口飲んで間を空ける。
コーヒーなのにラム酒みたいな余韻が続く。
初めて来たお店なのに
なんだか落ち着く。
心が、満たされていくのがわかる。
家で楽しむコーヒーとは趣きが違うけれど、
僕にとって間違いなく重要な意味を持つ尊い体験だ。
この貴重な時間、その流れ、素敵な空間、そのすべてを
甘酸っぱさを感じるコーヒーと共に飲み干した。
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満たされた心と身体。
余韻に浸りながら町を歩いて行く。
そうだ、もう一軒気になる場所があったんだ。
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小川珈琲ラボラトリー。
老舗の珈琲店が新しいことを始めている。
美味しいコーヒー+体験、ができるスペース。
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フレーバーホイールから気になる豆を選び、
豆を挽くところからバリスタさんと共に体験する。
豆のまま、と粉、との香りの違いを確かめる。
僕が選んだのは、エルサルバドル・ロスアルペス。
ハイビスカスの香り、というのに惹かれた。
挽きたての粉はまさに南国の花のように甘い香りがした。
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淹れ方も3種類から選べる。
エスプレッソ、プアオーバー、エアロプレス。
プアオーバー(ハンドドリップ)に決めた。
バリスタさんが丁寧な所作でドリップを始める。
粉にお湯が触れた瞬間、華やかな香りが立ち上がる。
使っているドリッパーは、Kalita 102(101かな)。
昔ながらの台形ドリッパーだ。
確か、うちにも20年以上前に購入したのがあったと思う。
最初は円を描くように、途中から線を引くように。
ドリッパーの底にある3つ穴に合わせたドリップ方法だそうだ。
道具はクラシカルなのに、なんか新しい。
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一時期、日本を席巻したサードウェーブコーヒーの波。丁寧にハンドドリップする日本の喫茶店文化に影響を受けて生まれたと聞く。
その波を取り込んで、今度は古き伝統の文化が変わろうとしているようだ。
コーヒーは今も常に進化してるんだな、と感じる。
僕は音楽を今でもアナログのレコードで聴いたりするのが好きなので、
古き良き喫茶店文化もつづいてほしいな、と思う。
でも新しい波には敏感でありたい気持ちもある。
それぞれにそれぞれの楽しみ方っていうのがあると考えている。
新しいものって、それだけでなんだかワクワクしちゃうし。
若い世代からしてみたら古きモノってのも初めての経験だったりするわけだし。
ただ、僕はあんまり大きな波だと乗りこなす体力も技術も持ち合わせてないので、
ゆるりゆらりとした、さざ波程度の場所で楽しめたらいいかな、と思う。
自分に無理のないやり方で楽しめたらいいかな、と。
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カリタ102(台形ドリッパー)を探し出して
さっそく使ってみた
最近はウェーブや円錐形のフィルターのドリッパーを使う事が多かったので、
台形ドリッパーはなんか新鮮な感じがする。
この流れで最近発売された台形のフラワードリッパーも気になるなあ(・・・ただの物欲)。
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