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エンジニアリングマネージャーの活動で学んだフィードバックにおける心得

こんにちは。PharmaXというスタートアップでEngineering Managerをしているfuruya(@enzerubank)です。

この記事はPharmaXアドベントカレンダー2023の12日目の記事になります。

もう今年もあと残すこと2週間ほどになりましたね。

年末は評価の季節かと思うので、日頃から考えていたフィードバックに対する心得について今回は記事にまとめたいと思います。

フィードバックの送り方についての内容が多いですが、ここで書かれていることを受け手も意識しておくと、フィードバックを素直に受け取ることができるかなと思います。

フィードバックとは何か

そもそもフィードバックとは相手の行動に対しての評価を伝えて軌道修正を促すことを指します。

では評価とは何かというと、ある基準に照らし合わせて物事の価値や成果を判断する行為 のことをいいます。

つまり、ある基準に照らし合わせて行動の価値を判断し、より価値が高いと思われる行動を実行してもらうように伝えることをここではフィードバックの定義とします。

会社におけるフィードバックの目的

会社は給料や経費といった形で人に対して投資しています。そのため、その投資対効果(価値/投資額)の効率性を求めるのは当然です。

そのため会社でフィードバックを行うのは、会社として従業員に対してより価値を発揮してもらえるように促すことが目的です。

給与の高い人であればあるほど、より高い期待値に沿った行動が求められるようになります。

なぜ行動に対してフィードバックするのか

なぜ行動に対してフィードバックするかというと、結果はコントロールできませんが、行動はコントロールできるためです。

例えば「今期はあるKPIを必達してほしい」という伝え方は期待値を伝えるという点では意味はありますが、具体的に何の行動をとればよいか受け取り手は判断できないので、フィードバックとしては価値はありません。

結果を出して欲しい人へのフィードバックを行うなら、

「◯◯な理由から□□の結果を目標としたいので△△の行動を行って欲しい」

というような伝え方であれば良いと思います。

フィードバックを行う際の注意点

それでは実際にフィードバックを行う際に注意すべき点について以下にまとめてみました。

相手にとってギフトになるフィードバックをする

まず大前提としてフィードバックは相手の成長のためだけを考えて与えるべきです。そのため、自分のストレス解消のために使ってはいけません。

普段から相手に不満に思っていることをただ伝えるだけでは、自分はスッキリしても受け取り手としては何も役にたたないので、やめましょう。

あくまで相手が次のステップへ成長するために必要なことを考えて、フィードバックします。

逆に受け取り手は毒があるフィードバックだなと思ったら、受け取らないことも自由です。あくまでギフトだと捉えて、受け取りたいものだけ受け取るようにしましょう。

どんなフィードバックがギフトになるかは人によって異なるので、 自分が相手の人生を生きるとしたら、今欲しいフィードバックは何かを真剣に考えるしかないと思います。

信頼関係を築く

相手にとってギフトになるフィードバックをするためにはまず相手と信頼関係を築くことが必要です。

普段ほとんど話さないような人からフィードバックを受けたとしてもほとんどの人は聞く耳を持ってはくれません。

普段から1on1だったり雑談など気軽に話せる関係を構築しておきましょう。

自分の場合は、最初の1on1でまずは信頼関係を築くことを目的としていることを伝えるようにしています。また、チームとしても毎日Fun・Done・Learnによるふりかえりを入れて、普段から雑談する機会を増やしています。

ポジティブ5、ネガティブ1の割合を意識する

フィードバックというと、改善点を伝えることだけに意識が向きがちですが、むしろポジティブなこと・やってくれて嬉しいことを積極的にフィードバックした方がよいです。

業績のよい組織のコミュニケーションではポジティブが5、ネガティブ1の割合だったのに対して、業績の良くない組織ではネガティブの割合の方が多い傾向になることが研究でもわかっているようです。

ポジティブなこと・やってくれて嬉しいことを伝えることで、その組織において正しい行動を認識することができ、やるべき行動を自分で判断できるようになります。

逆にネガティブなことを伝えるだけでは、何が正解なのか判断できず、いつまでも地に足がつきません。

これは良い!と思った行動は即座に伝えるようにしていきましょう。良いことは本人に伝えるだけでなく、周りのメンバーが認知できる場所で伝えるとより良いですね。

フィードバック項目は1つに絞る

これは前述のポジティブ5、ネガティブ1にも通ずる話ですが、改善してほしいフィードバックは項目を絞りましょう。

あれもこれも気になってしまう所がでるかもしれませんが、改善できた時に一番インパクトが大きいもの1つだけに絞ることで、一貫したフィードバックができるようになります。

ゴールを自分の中で持った上でフィードバックする

フィードバックした結果、相手にどうなって欲しいのか?のゴールを自分の中で持った上でフィードバックするようにしましょう。

この意識がないと、思いついたことをその場で伝えるだけになってしまい、受け取り手は「何となく言っていることはわかるけど、何のためにやるのかわからない」と感じてしまいます。

また相手にどうなって欲しいのかのゴールが無いと、「あなたは最近いい感じだからそのままでいいよ」となってしまい、有益なフィードバックができなくなってきてしまいます。

最初の内は気になったことを伝えるレベルでも構いませんが、慣れてきたら相手の次のゴールを考えて、そのために必要なことを伝えてあげるようにしていきましょう。

おわりに

いかがだったでしょうか。ここまで読んでくれた方はお気づきだと思いますが、フィードバックの質を高めることはフィードバックする側の成長にも繋がります。

相手にとってギフトとなるフィードバックを送ることは相手のことを考える余裕がなければできません。

フィードバックを送ってばかりで自分のことがおざなりでは良くありませんが、セルフマネジメントをしっかりした上で周りの人へフィードバックを与えてお互いに成長し合えるような環境が理想だなと思います。

世の中により良いフィードバックが増える一助になれば幸いです。







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