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ほとけさまのおしえ「三途の川」
今日は午前の法要を終えて境内を歩いていると、「初老の紳士」が杖をつきながら自坊の桜を眺めにきておられました。
見かけないお顔でしたので声をかけ言葉を交わしました。
聞けば地元の方ではないのですが、連れ合いが近くのお店に行っている間、桜に誘われて「歩いてこられた」とのこと。
そして桜を眺めながらそれとなく「身の上話」を始められました。
聞けばもともとは小さなお寺の子として生まれたそうですが、子どもの頃に遠くのお寺に「修行」にだされたそうです。
でもお寺の生活は厳しく、年頃になるとそれが嫌でお寺を飛び出し、それからは在家として移り住みながら仕事をされていたそうです。
ところが昨年、「生死を彷徨う大病」を患われたそうです。
ご病気はほとんど治ったそうですが、その時に「臨死体験」をされたことを話していただきました。
その方の臨死体験はこうです。
霧の中を進みながら、ふと気がつくと目の前に川が流れておりました。
その幅は「一〜ニメートル」ほどで、飛び越えられそうなくらいだったそうです。
でもそれが直感的に「三途の川」と思われたそうです。
気がつくと、「お父様」が向こう岸に立っておられました。
そして怒った口調で「おい、お前なんてこんなところにいるんだ?まだそっちでやることがあるだろう?しばらくこっちには来なくていいぞ!」と言われたそうです。
すると母親も隣に現れてここから帰るように諭され、目が覚めると「病院のベットの上」だったそうです。
それまで全く信じていなかったけど、「あ〜、みんなこうやってあの世に行くんだな〜」と妙に安心した心持ちになられたそうです。
それを聞いて「きっと本当にそういう状況はあるんだろうな〜」と感じました。
この世に生いとし生けるもの全てはやがてこの世を去るのが定めです。
その最後の瞬間はどんなふうに感じるのでしょう?
阿弥陀如来様の光に包まれて極楽浄土へ行けるのか?
そして三途の川をどのように渡っていくのか?
不思議でもあり、また妙に安心できるお話を聞かせていただく御縁をいただきました。
もしかしたらあの方は、私に何かを伝えに来られた仏様ではないかと感じております。
☆今日の一句☆
お浄土で
みんな迎えに
来てくれる