ほとけさまのおしえ「不安とどう付き合うのか?」
真宗の大きな目的の一つに「安心決定」(あんじんけつじょう)があります。
これは阿弥陀如来様の願いの光に包まれて信じお任せすることで安心感が心の中でしっかりと定まる状態のことをいいます。
一方で日々の生活では不安な気持ちが湧いてくるものです。
出かけたら「戸締まりをちゃんとしたか?」「火の元は大丈夫か?」を心配します。
また人生への漠然とした不安やインフレへの不安、はたまた、「病気にならないか?」「家族が仲よくいられるのか?」「子どもは元気に育つのか?」などなど。
確かに不安感は時には努力の元になりますし、不安感が身を守り節度ある生活にもつながるでしょう。
でも一方でそれに苦しみ押しつぶされそうな心を抱えている人も多いのではないでしょうか?
親鸞聖人は幼い頃に相次いで両親を亡くしました。
その経験から、大いなる不安を心に抱いたのです。
それは人間は命終わるときどこに向かい、どうなるのかが皆目分からないという不安でした。
そして亡くなった両親が、どこでどうしているのかまるでわからない不安に苛まれたのです。
その解決を仏教に求め、阿弥陀如来様が極楽浄土へ必ず救い取られていることを知り、また自分もいずれかはそこへ行けることを信じ、やっと安心できたのです。
そんな心安らげる教えが仏教にはあることを知っていたら飲み込まれそうな不安から逃れることができるかもしれません。
そして不安に溺れそうな時には、自分であれこれ頑張ろうとするより、阿弥陀様にお預けしてお任せすることで、不安を静かに手放すことができるのではと感じております。
☆今日の一句☆
不安感
抱えず手放し
軽くなる
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