
セブンイレブンがサークルKになるのか否かは未定
セブンイレブンが買収提案を受けたという報道が一斉に出ているようです。
報道各社の見出しが紛らわしい
報道各社の見出しが紛らわしいですね。
買収提案を受けた。
買収が提案されたのを受け取った、です。
買収提案を受け、新体制に移行するという話ではないのです。
大手報道よりも流通ニュースが簡潔ですね。
セブン&アイ・ホールディングスは8月19日、一部報道において、同日、同社に対するカナダのコンビニエンスストア大手のアリマンタシォン・クシュタール社から買収提案がなされたとの報道があったが、同社から発表したものではないとコメントを発表した。
一方、同社が、アリマンタシォン・クシュタール社より内密に、法的拘束力のない初期的な買収提案を受けていることは事実だという。この提案を検討するために取締役会において取締役会議長であるスティーブン・ヘイズ・デイカス氏を委員長とし、独立社外取締役のみにより構成される特別委員会を組成している。
特別委員会は、提案を同社の企業価値を向上させる他の選択肢とともに検討し、その後アリマンタシォン・クシュタール社に返答する予定。
なお、同社取締役会と特別委員会は、アリマンタシォン・クシュタール社からの提案を受け入れもしくは拒否するか、同社と議論を開始するか、または代替的取引を進めるかに関し決定していないとしている。
買収提案は公式発表でない。
法的拘束力のない内密な初期的提案でしかない。
買収提案を受けての特別委員会が出来た。
これだけですね。
あとのことは未定です。
セブンイレブンはサークルKになるか
アリマンタシォン・クシュタール社はサークルKを運営しています。
が、すぐに何かが変わるわけではないのです。
セブンイレブンがサークルKになるかどうかなんて上述の返答以降の話です。
返答して、議論して、そこからの話。
サークルKサンクスがファミリーマートになった時のように、セブンイレブンがサークルKに変わるかどうかなんて、まだ誰にもわからないのです。
報道各社は、サークルKの会社がセブンイレブンに買収提案、と見出しを出します。
けれども中身は、「まだ未定」でしかない。
見出しに釣られてついつい読んでしまいますが、内密な提案を報じる意味がわかりません。
大々的に、横並びで、関係者がどうのこうの。
出遅れを嫌うあまり、一斉報道になっています。
サークルKになるか、ならないか未定なのに。
そもそも内密な提案の公開はよろしくない。
公式発表じゃないのですから。
注目すべきは何か
注目すべきは何か。
「同社の企業価値を向上させる他の選択肢」、であろうと思います。
特別委員会は、提案を同社の企業価値を向上させる他の選択肢とともに検討し、その後アリマンタシォン・クシュタール社に返答する予定。
セブンイレブンは、ドミナント戦略をしていますから、「セブンの次のコンビニがセブン」ということがよくある話です。
新業態を打ち出すかどうかこそが、注目点です。
小学館と集英社のような、同一資本のライバルは出来るのかどうか。
そこがまず注目なんです。
サークルKは、サークルKサンクスになり、そしてファミリーマートになりました。
現在は、全てファミリーマートです。
一方で、ローソンはローソンストア100をつくり、新業態として行なっています。
私は、セブンイレブンの何割かが新業態になってくれるのが嬉しいです。
(サークルKという店名でなくても。)
そして小学館と集英社のようにライバルになってくれれば一番良いですね。
ミニストップは、イオン本体、マックスバリュ、ウェルシアなどと共存できていますから。
勿論、ファミリーマートのようなセブン版増量が「他の選択肢」になることもあり得ます。
何もかも未定なようですから、待つのみですね。