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あなたの勉強の習慣化を阻む2大ボスキャラの正体とは?

ここまで「毎日」「数時間」の英語学習を習慣化させるために、まずはやめることを決めて、それに対するハードルを極端に上げよう、というお話をしました。それによって、動物脳による衝動が収まり、人間脳が作動する時間を稼ぐのだと。まだの方はこちらを。

ではここで、勉強を習慣化させる上で、だれにとっても大敵となりうる2つのことと、その対策について見ていきましょう。

アルコールを避けるべき理由

まずはお酒です。

すでに見たように、酒に酔うことで、人間脳の司令塔とも言える「前頭葉」という部位が麻痺し、動物脳がコントロールを奪いやすい状況が生まれます。

それによって誘惑に負けやすくなる。だから酒は継続の大敵なのです。

ただし酒は強敵です。すでにこれを読みながら「えー、お酒やめなきゃいけないの?」とお思いの方も多いかも知れません。ね、強敵でしょう?

酒が手強いのは、その「報酬」を簡単に手に入れることが出来るからです。だってゴクリと飲むだけですから。

それだけでビールならあのスッキリとした喉越しが味わえ、ワインなら芳醇な香りと味が楽しめ、さらには飲むにしたがって酩酊感も得られます。この酩酊感を手放したくなくて、ついつい飲み続けてしまい

そうしている内に2〜3時間ぐらいあっという間に経ってしまう、その意味で、これほどの時間泥棒はいないでしょう。

しかも「暑い」「沢山汗をかいた」「運動した」「一日よく働いた」などのお酒を飲みたくなる理由、

さらには「おいしそうにお酒を映すテレビCM」など、それを飲みたくさせる「きっかけ」はそこら中にころがっています。

そのきっかけに触れただけで、あの報酬を期待してしまい、勝手に冷蔵庫に手が伸びてしまう。それだけ強く習慣化している証拠です。

お酒はなくなった時点でもう買わないこと。

ノンアルコール飲料のすすめ

もう一つオススメなのは、お酒の代わりにノンアルコール飲料を飲むことです。

ノンアルコールのビールであれば、プシュッと開けてゴクゴクという喉越しを味わえる、それでいて酔わないわけですからね。チューハイがお好きだという方にも、それ用のノンアルコール飲料がいくらでもあります。

体内にアルコールを入れなければ、そこからエスカレートすることもありません。

どうしてもやめられない、ということであれば、勉強の後に「今日の分をやりきった」そのご褒美に一杯だけにするとか。

でも「どうしてもやめられない」って結構やばい状況ですけどね。アルコール依存を疑ったほうがいいかも知れません。

だってずっとやめなくちゃいけない、というわけじゃありません。あくまでも「習慣化」を達成するまでの辛抱です。

自分の場合は最初の3ヶ月は一滴も飲みませんでしたが、その後しばらくして勉強が習慣化してからは普通に飲むようになりました。

一番の強敵はネット

そしてもう一つの大敵が「ネット(スマホ・PC)」です。

ちょっと勉強に関係あることをネットで調べるつもりが、いつの間にかそれとは全く関係ないYoutube動画を見始めてしまっていた、という経験はありませんか?

脳はもともと浮気性で、次々にその興味は移り変わります。ネットというのはその脳の特徴にピッタリで、こちらの要求に応え「すぎて」くれます。だからやめられない、危険な「時間泥棒」となりうるわけです。

そしてそれと関連してLINEやSNSも(もちろんnoteも含みます)。

LINEやSNSってすぐに反応が得られますよね、このすぐに得られる反応が、習慣化をもたらす大きな「報酬」となるのです。

これが例えば、自分が書き込んだことへの返事・反応が一週間後に届けられる、という形だったら誰もハマらないでしょう。

すぐに報酬を得られて、ずっと刺激し続けてくれる、だからSNSは習慣化を超えて依存しやすいのです。

SNSの通知に気が取られると...

スマホがいつでも見られる状態であれば、ついつい「あぁ、返事が来てるんじゃないかな?」と考えてしまいますよね。その度に集中力は遮られるということ。

そしてSNSの通知がわかった日には、もうそこで終了です。集中力が切れるのに、たったの2.8秒と言います。その直後から認知機能は低下し、作業効率は半分になるのだそうです。半分ですよ!

気になったその瞬間から動物脳の乗っ取りは始ります。

さらに一度集中力が途切れると、再び集中状態に入るまでに約23分かかる、という研究もあります。作業効率が低い状態がそれだけ続いてしまう。

そうなると、SNSの通知の度に集中がそがれている人は、せっかく2〜3時間勉強をやったとしても、その間ほとんど集中できていない、やったことが身になっていない、ということにもなりかねません。

ですから面倒でも、SNSからはログアウトした上で電源を切り、スマホはどこかにしまっておくこと。

そうすれば、「今見たい」という衝動が湧いても、そのためにはまずはスマホをしまっているところまで行って取り出し、電源を入れて立ち上がるのを待って、さらにはパスワード入力してログインして。。。という沢山の手間+時間がかかりますから、さすがに途中で「ハッ」と気づけます。

前回も言ったように、自分の動物脳の強力さを甘く見ないことです。徹底して遠ざけること。スマホも例外ではない、というより誘惑のボスキャラはこれなのです。

見た目がスタイリッシュなので騙されがちですが、あなたを挫折に導くその刺客の一番手はスマホです。だからこいつをできるだけ遠ざけること。

休憩中のスマホも邪魔になる

「ではスマホは休憩中に」と思われるかも知れませんが、それもよくありません。

アメリカの大学で行われた実験で、被験者にある問題を解かせたところ、

その休憩中にスマホをいじっていたグループが問題を解き終わるまでの時間は、そうでないグループと比べて2割ほど長くかかり、それでいて正答率は2割低かったそうです。

同じ作業により時間がかかるようになり、それでいて精度(正確さ)は落ちてしまう。

このように頭を使う作業をしている時、休憩中にスマホを使うと、脳の回復力が阻害され、パフォーマンスが下がる可能性があることが分かっています。

休憩中はしっかり頭を休ませた方がいいんですね(おすすめは目をつぶること、視覚情報が遮断されることで脳がリラックスできます)。

もう諦めましょう。スマホに関しては、時間を決めてその間だけ使うようにする。そうじゃないと際限なく続けてしまう、というのはよくご存知のはずです。

スマホは電源を切ってどこかにしまう。車をお持ちの方は車の中に入れておき、自分は家で勉強する。それでもハードルを超えてしまう人は、家族に預けるのもいいです。

「コンテンツブロッカー」というアプリを利用するのも手です。時間を指定しておけば、その間登録したアプリは利用できなくなります。 

デスクトップは電源を落として、別の部屋で勉強するようにする。そうすればその分、ハードルが上がりますよね。

ここまで読んでも、「自分はLINE見ながらでも勉強できるからそこまではしなくて大丈夫」と思われるなら、あなたはもう重度の依存状態にあるかも知れません。

何度も言います。動物脳の勝手にさせないことが、勉強の継続のカギなのです。これでもか、というぐらい徹底すること。

全取りはできない

とにかくすべてこの要領です。自分にとって勉強の誘惑になるもの(今時間を使っているもの)をすべてリストアップし、やめることを決める。

そして誘惑に負けないようにそのハードルをできる限り上げる(すぐには出来ないようにする)こと。

これぐらい徹底的にやるのですよ。

自分の意志の強さに頼るというのは、もっとも愚かなやり方です。

もう一度言います。何かを手にしようと思えば、それには必ず代償がいります。あれもこれも「全取り」はできないのです。

そして手に入れようとしているものが大きいなら、その代償もそれに見合った大きさになるはず。

勉強に毎日数時間をかけるためには、諦めなくてはならないものが必ず出てくるのです。

もし本気で英語を身に着けたいなら、そしてそのために邪魔になることなら、キッパリと諦めるべきです。お酒もSNSもたっぷり楽しみつつ、なおかつ英語に数時間も、というのは無理な話なのです。

「全取りはできない」というのはそういう意味です。

英語の神に愛された人たちが「いつの間にか」かけてしまっている数時間を、僕たちは「今から」死にものぐるいで努力して捧げなくてはならない、

それを可能にする唯一の方法が習慣化なのですから。

ここにすべてがかかっていると思って徹底してやってください。


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