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名前のいらない風
久しぶりにnoteを開いた。
やあ、久しぶり。
なにしてたんだよ、だいぶご無沙汰だな。
退屈な毎日にやられて
自分に毒盛るような考えで頭を一杯にしてたら
本当に、調子崩したんだよ。
なんだよそれ。カッコ悪い。
自分にとって、「つまらない」というのは、
半端なくシンドイことなんだ。
心が震えるような、なにか。
忘れたくないと思うような、なにか。
ここに書きたくなるような、なにか。
そのなにかが、ずっとなかったんだ。
あったかもしれない、いや、間違いなくあったはずだけど、それとは同期しなかった。
同期しないと、言葉にならないんだよ。
たぶん、ずうっと頭を動かしていたせいだ。
頭で理解して、頭が先に計画して、後から身体がついてくるような。
そんな感じだったんだ、ここしばらく。
なにか得体の知れないものが、ピタリと身体に張り付いていて、大変だった。それを剥がすのに、四六時中、頭を使っていた。
張り付いたそれに、名前をつけてやりたかった。
そうしたら、万事解決だよね。
ところが、名前をつける前に、こっちがやられたよ。いやあ、人って、なんて生き物なんだ。
自分の考えで、自分に毒を盛るなんて。
まいったよ。
それで、ようやく回復してきたかなというころ。
夕べ、久しぶりに、意識的に、空を見上げてたんだ。
いつもと全く同じ、群青色の空。
そうしたら、風が後ろからサーっと吹いてきて、駅の向こうに去っていった。
全くなにも変わらない空。
名前もいらない、身体を吹き抜ける風。
この世界は、愛してるもので一杯じゃないか、
つい声に出して呟いてしまった。
ここしばらくの記憶が、一気に、パタパタパタと音を立てて、一枚ずつめくれていった。日めくりカレンダーみたいに。
知ったような、知らないような記憶。
そりゃ、そうだよね。
それで、急に目が覚めて、ここに来たんだ。
ふう、とりあえず今日に追いついたってことだよね。
ま、ボチボチやっていくよ。