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【感想】Apple TV+ドラマ『セヴェランス』シーズン2第1話

severance

1. 切断、断絶、分離、隔離◆不可算
2. 契約解除

https://eow.alc.co.jp/search?q=severance

本作のあらすじ

 「セヴェランス」の舞台は「ルーモン産業」という有名企業。ルーモン社員は、「仕事」と「私生活」の記憶を分離する手術を受けている。会社に一度足を踏み入れると仕事用の記憶しか持たず、会社を出るとプライベートでの記憶しか持たないという社員たちのストーリー。

https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1655393.html

仕事とプライベートの人格分離

自分は結婚しているのか?
恋人はいるのか?
子供はいるのか?
友達はどんな人?
仕事中はこれらの事は一切知らない。
逆に一歩オフィスの外に出れば同僚の顔も名前も忘れてしまう。
仕事でどんなに嫌なことがあってもプライベートには持ち込まれないし、逆にプライベートで辛いことがあっても仕事には一切影響しない。

そう、すなわちそれは究極のワーク・ライフ・バランス。
しかし、やってる仕事の内容は傍目には謎めいてるし、ルーモン社も何かを従業員に隠しているようだ。
どうも怪しい。
謎めいている。
次第に仕事人格(インニー)は幸福感よりも猜疑心が増していき…というのがシーズン1のあらすじ。

ちょうど2025年1月10日深夜に放送された『東野幸治のホンモノラジオ』で東野が話題に出していた。

※12分過ぎ頃から(その直前は『窓際のスパイ』の話題)
まさにここで言われているように『世にも奇妙な物語』や『ブラック・ミラー』の系譜に連なるブラックコメディ感のある近未来SF

シーズン1は高く評価されてエミー賞にもノミネート

栄誉ある作品賞ドラマシリーズ部門にノミネートされた「セヴェランス」は、作曲賞シリーズ部門およびメインタイトルデザイン賞の2部門で同作品初めてのエミー賞受賞を果たしました。

https://www.apple.com/jp/newsroom/2022/09/apples-ted-lasso-wins-back-to-back-emmy-awards-for-outstanding-comedy-series/

韓国の巨匠パク・チャヌクも絶賛

――最初に『別れる決心』がいろんな人の年間ベスト映画に入っているという話をしましたが、あなた自身が2022年に観た映画やテレビシリーズで、一番心に残ってる作品はなんですか?

「うーん……2つ挙げていいなら、『セヴェランス』と『窓際のスパイ』ですね」

https://moviewalker.jp/news/article/1122398/p2

Apple的にも肝入りの作品となったのかシーズン2配信数日前にはニューヨークで度肝を抜くプロモーションを敢行

マクロデータ改良部のオフィスを設置し、そこに本当に俳優陣が現れて目の前で演技!

そんな本作のクリエイターはコメディ俳優の印象が強いベン・スティラー
個人的にも『ナイト ミュージアム』の人というイメージ

ちなみに『ナイト ミュージアム』という映画は傑作や名作ってわけじゃないと思うのだが(ごめんなさい)ここから『ストレンジャー・シングス』や『デッドプール&ウルヴァリン』を手がけるショーン・レヴィも輩出してるわけで歴史上は侮れない1本である。

監督・脚本家としてのベン・スティラーも『セヴェランス』で完全に覚醒し、特にシーズン1は8話まで積み上げてきたものが最終話で一気にドライブする感じが凄まじかった。
IMDbの評価も第8話までは各話8点前後なのに最終話だけ脅威の9.7点w

そしてめちゃくちゃ良いところでクリフハンガーを仕掛けて幕

そんな2022年のシーズン1配信から3年、2025年冬ドラマの大本命としてシーズン2の配信が遂にスタート(毎週1話ずつ)
僕はシーズン1をリアルタイムでは見逃してシーズン2開始に備えて昨年の10〜12月に観たのですが、リアタイ勢はよく3年も我慢できたなと尊敬しますw
発狂するでしょあんな終わり方w

さぁシーズン2の第1話、あの最終話ラストの続きは!?と再生ボタンを押したらマーク(アダム・スコット)だけでなく視聴者ごと混乱の濁流に巻き込む超絶カメラワーク!
あの疑似ワンカットシークエンスは本当に最高だった。
マジでどうやって撮ったんだろ?

さながら『8番出口』

あの走り方はトム・クルーズっぽいなと思ってたら意識してたのかw

そこから物語は一旦スローダウン。
実はシーズン1の最終話から5ヶ月が経過しており、あの直後からシーズン2が始まったわけではないことが分かる。
ルーモンでは既に対策が動き始めていた。

そして再び不穏で不気味な謎が次々に撒かれていく。
第1話だけでもかなりの数の新たな謎が。

  • あの新チームの3人はもう退場?

  • フアンは何者?

  • 再び揃った旧チーム4人もアウティの世界を見たせいで一枚岩ではなさそう?

  • ケイシーはどこに?

  • コベルはどこに?

昨今流行りの考察ドラマ要素が多分に含まれた作品なんだよな実は。
Apple TV+だから日本では全然流行ってないけどw

演出面では、均整のとれたデザイン(画面設計も美術も)にシーズン1からキューブリックっぽさを感じていたが、フアンが廊下に立ってると『シャイニング』感がいよいよw

あと、中盤で出てきたルーモンのインニー向け映像のナレーションを担当してたのがまさかのキアヌ・リーブス!

言われるまで気付かなかったw

第1話のエンディング曲はThe Allergiesの『God Walked Down』

曲調はノリノリで一見(一聴?)すると本作には合わなそうなんだけど、しっかりハマるんだよなぁ。

エンドクレジット後には出演者へのインタビューを交えた特典映像が。
そこで少しだけ流れた第2話以降の予告編を見るに、どうやら第1話は文字通りまだまだ序章のようだ。
続きが楽しみ。

さらにシーズン3更新も発表

スティラーは米Colliderなどの取材に対し、すでにシーズン3の構想を練っていることを告白。ドラマの結末はもう決まっているため、そこに向かって物語を進めるだけであり、シーズンを重ねて番組の人気を引き延ばすことが目的ではないと語っている。

https://eiga.com/news/20250119/13/

結末はもう決まっている(!)