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住み込みプロジェクトがいかに夢があって、人生一発逆転できるか解説する

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プロジェクト背景

最近、CBBスクールでは中退者向けの住み込みプロジェクトを再開させた。

中退してしまったこどもたちを住み込みとして招き入れ、復学をしてもらう支援だ。実家にいては勉強を継続する環境がない子どももいる。そういう子に「勉強していい環境」を提供することも目的の一つだ。

カンボジアの田舎では出稼ぎが定着している村がある。18歳を越えたら、無条件でどこかに肉体労働者として飛ばされるのだ。正確には親の希望でいくわけだが、子ども達も親の生活を豊かにしてあげたいという想いもある。そんな両思いから成り立つ構図だ。

でもそれは本人の希望なのだろうか。

果たして18歳で肉体労働に出稼ぎにいき、彼らが60歳になったときどうなっているのだろうか。それまで毎日炎天下で道路や家を作ってられるだろうか。

もちろん本人がそうしたいのであれば、それはNGOの出る幕ではない。問題は本人は出稼ぎに行きたくない、もしくは勉強を続けたい場合だ。

そういう「本人の意志だけではどうすることもできないこと」を手助けするのがNGOの存在意義だと思う。

カンボジアで貧困を脱しお金を稼ぐ方法→学歴

少なくとも出稼ぎで肉体労働を続けることが正解でないのはわかるだろう。もちろん体が丈夫なら構わない。本人が好きなら構わない。今回は本人が肉体労働を希望しない場合のケースについて。

100人の普通のカンボジア人がいるとしよう。

現在のカンボジアの社会状況、経済状況を考えた時、一番多くの人数に当てはまる方法論はどれか。

正解は工場だ。NGOでやっているところもあるが、うちの支援地には工場がすでにあるので、彼らは選択できる。

次は何だろう。

僕はこれこそが「教育」だと思う。

その教育の内訳は「学歴」「語学力」「PCスキル」に分類される。

日本でも学歴が高い人ほど学歴なんて必要ないと言う。それは彼らが無条件にその恩恵を受けてきたからだ。

法政出身の僕は就活で大手に入れない。入れたとしても出世コースには入れない。

高卒の僕の兄は、そもそも「大卒資格」を求める仕事に応募はできない。

それが学歴だ。

カンボジアにも大いに学歴は存在する。オフィスワーカーや銀行員、先生を見て欲しい。そして彼らに学歴を聞いてみるといい。

そこに「中卒」はいない。

この現実を知って、初めてこの復学支援、大学進学支援の意義が少しわかるかもしれない。

なぜ住み込み支援をやるのか

今回の支援の対象者。

「中退者」および
「中退予備軍」

支援目的はシンプルだ。

1、復学支援(所得をあげる一番早い方法は学歴)
2、大学進学(同上)
3、就職紹介、もしくはCBBで雇用

プログラム内容

プログラムも至ってシンプルだ。というかシンプルでないものは現地で受け入れてもらえない。

1、復学手続き
2、語学勉強(進路と収入に直結)
3、必要に応じて受験クラス作り
4、職業訓練(先生トレーニング)
5、職業訓練(スクールの運営→マネジメントの勉強)

過去の支援実績

こんなもの必要でない気もする。過去の実績を気にしていたら、新しい支援も団体も生まれなくなってしまうからだ。

でもこのプロジェクトには実績があるので、それも載せておこう。

ソムナン

ゼロから生徒として日本語を学びました。その後先生となり住み込み生たちのリーダーに成長していきました。今では複数のNGOで先生の仕事をしています。

リダー

かつて自転車を支援した貧困家庭に継続インタビューに訪れた際に出会いました。体の弱い彼は高校中退後も、出稼ぎに行けず、毎日家にいました。そんな彼もCBBスクールに引っ越し、高校2年時に復学。さらには卒業後に、その日本語力を活かし、メコン大学に進学しました。現在メコン大学にて毎日日本語を勉強しています。

ソッコン

高校3年時に住み込みスタッフになりました。もともとCBBスクールの生徒でしたので、日本語勉強歴は2年弱です。無事高校を卒業したのち、プノンペンの有名な日本語専門学校であるタヤマビジネススクールに入学しました。現在、在学中ながら、すでに日本で仕事をしています。

他にもCBBスクール生徒からメコン大学に進学し、日系企業で働いている卒業生もいる。

そういう長期的な、でも夢のあるプロジェクトなわけだ。

うちはこれからも、汎用性のある、社会とマッチした支援を提供していきたい。

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