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■卸売り営業マンの苦悩(※相手が個人経営店の場合)

小売業に対する卸営業職の場合、取引金額において量販店及びインターネット販売の構成が年々高くなっていますが、店数は、個人経営店が圧倒的に多いのが現状です。
売上構成は、低いが店数の多い「個人経営店」について考えてみたいと思います。


■卸売り営業における取引先との関係

・立場によって変わる常識と非常識
これから、書かせていただく内容は、私が会社勤めをしていたときに感じた一方的な主観の入った意見ですが、多くの場合に当てはまるのではないでしょうか?
 ※当然、そうでない店主も多くいらっしゃいますが…
小売業における個人経営店の場合、多くの店主は、「会社のような組織に属したことがない」ため、会社組織の常識が通じないケースが多々見られます。
逆に個人経営店の常識は、私たちの常識とかけ離れたものであるケースも同様に多く見られます。
つまり、私たちのように会社組織に属する人間の常識を先方は承知していないということになります。
個人経営店の店主は、私たち販売会社(卸会社)から「仕入れる」立場の為、「上から目線」の発言が多くなりがちです(※仕入れてあげるから…のような)ときには無理難題を投げてくることもあります。
言葉と共に態度も私たちを見下してくることもあります。
このような、仕入先に対する店主の対応を見て育った子供は、親の姿が普通のことだと思い込んでしまい…後継者として引き継いだ後、親と同様の態度を取るようになるのです。
私たちに無理難題を言ったとしても、自分自身は、理不尽なことをしているという意識がありません。
このように会社組織の常識が通じないケースが多いのです。
同様に個人経営店の常識は、私たちには理解できないものが多いと思います。
経営者として生きて行くために必要としている常識なのかもしれませんが…
無理難題なことを言っている、店主の多くは、悪気がないのです
ただ、無意識に「理不尽」なことを要望してくるのです。
店主は、昔から「社長、社長」と仕入れ先から、おだてられているため、その姿が「当たり前」のことになっているのです。

個人経営店の店主は、高齢化が進み、昭和世代が多くなっています。
現在と違って、昭和の頃は、量販店も少なく、個人経営店の売上も現在と比べ物にならないくらい大きかったのです。
仕入先からの助成も、「かゆいところに手が届く」対応がされていました。
仕入先も当時は、ひと・もの・カネに余裕があったのです。

■卸売り営業における取引先(仕入先)との関係(※個人経営店との取引き)

・「昔は良かった…」環境変化に対応できない個人店経営店
昔の「かゆいところに手が届く」ような助成をしていたときの良い記憶が店主には今も残っており、「あの頃は良かった、ちゃんと対応してくれた、それに比べて今の対応は物足りない…」という不満が強くなっているようです。
個人経営店の売上は、量販店やインターネット販売の影響を受けて大きく減少しているのですが、店主の意識は、仕入れが多かった頃の「かゆいところに手が届く」対応をしていたころと何ら変わっていません。
「仕入れてやる」という意識も昔のままの変わっていない
店主も多いのが実情です。
だから、現在の対応に対し「被害者意識」が強くなって、不満が大きくなり、理不尽な対応を求めるケースが出てくるのでしょう。
(※本人は、意識していないと思いますが…)
一方、販売会社(卸会社)の個人経営店の担当部門は、売上減少に伴い、人員も縮小せざるを得ない状況となっています。
当然、会社経営上、必要な対応です。
上記のことから個人経営店の要望(思い)販売会社(卸会社)の対応(できること)は、年々乖離幅が大きくなっています。
販売会社(卸会社)の営業担当となっている私たちが、このことを認識した上で、対応していかないと相手先からの理不尽な言動、態度に対し心が疲れて行く…結果、心が壊れてしまう…このようなことになりかねません。

会社組織に属する人が多い日本におおて、組織の常識を知らない個人経営店の店主のような人たちは、ある意味、不幸なのかもしれません。
貴方が、販売会社(卸会社)の営業担当であれば、そんな相手の事を理解する努力をしてみましょう。
あるいは、貴方が、個人経営店の後継者であれば、販売会社(卸会社)の営業担当の想いを理解する努力をしてみましょう。
いずれも、相手の事を理解することが大切です。
不思議なもので、相手のことが分かってくると、多方面から物事を見ることができ、相手に対する見方も変わってきます。
時には、そのことをきっかけに仲良くなれることもあります。
そうなると、私たちの「心が軽く」なってきます。
中には、私たちの気持ちを理解している個人経営店もあります。
販売会社(卸会社)の立場を理解した対応をしてくれる個人経営店には、販売会社(卸会社)側も感謝の気持ちを持ちましょう。
私たちが抱いた感謝の気持ちは、将来的に私たちにプラスとして帰ってくると思います。
人間は、感情の生き物なので、この部分は大変重要なものとなります

以上のことは、私の経験から書かせていただいた主観的な内容となりますが、このような取引先のために、心が病んでしまって仕事が続けられなくなったケースを多々見ているので、少しでもそのような事象が起きるのを防ぎたくて、あえて書かせていただきました。

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第9回
■仕事が「できる人」は、何をやっているのか?Part1|丸ちゃん (note.com)

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