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2022年に読んだ本

こういう記事を書くのに密かに憧れていた。

個々に読んだ本、おすすめしたい本などは時々書いていたけれど、
さすがに全てをあの熱量では書けないが(おそろしく長くなる)
今年自分が読んだ本がどんな本だったのか、その時思っていた事などあれば併せてここに残していこうと思う。

今更言わなくても、いつもそんな感じだけど、
参考にはならない個人健忘録だ。

今回は小説、エッセイ、ビジネス書?(ちょっと括りが違うかも)のみで。
絵本や、コミックエッセイ、雑誌などなど入れるとさらに膨大になるので。

さて、何冊あったかな?

本によっては突然ネタバレありかもなのでご注意を。

この箇所の引用は全て掲載サイトの作品紹介文を添付しています。主に自分思い出し用に(忘れてしまいがちなので・・・)

1月

僕とおじさんの朝ごはん(桂望実)

ぐうたらで無気力に生きるケータリング業者の水島健一。先輩の忠告も、派遣先で問われる不可解な薬の存在も軽く受け流してきたのだが、ある少年と出会い、それらと真面目にかかわらざるを得なくなる―。少年が最後に下した決断に、水島はどう向き合うのか!書き下ろし感動長篇!「生きるということ」「残されたものの哀しみ」とは。究極の問いに挑んだ、桂望実の最新作!

題名と内容が、しばらく関連なさすぎて「これはどうなっていくの?」「どこらへんが僕とおじさん??」って気になりながら読み進めた記憶。

カモフラージュ(松井玲奈)

あなたは、本当の自分を他人に見せられますか――。
・「ハンドメイド」いつもよりカバンの重い日が好きだ。お昼の弁当に加えてもう二つ、夜に彼と食べる用の弁当を作る。食べる場所は決まって“ホテル”で――。
・「ジャム」僕のお父さんは一人じゃない。お父さんの後ろには、真っ白な顔のお父さんたちが並んでいる――。悪夢的奇想、ホラー怪作!
・「いとうちゃん」メイドになりたい。その一心で上京した十八歳の“いとうちゃん”は、メイド喫茶で働き始めるものの、ストレスから体重が増加してしまう。痩せ方がわからず、周囲にも疎まれ不安を募らせていくが――。

「ジャム」が結構後々まで引きずったなあ・・・。

湖の女たち(吉田修一)

琵琶湖近くの介護療養施設で、百歳の男が殺された。捜査で出会った男と女―謎が広がり深まる中、刑事と容疑者だった二人は、離れられなくなっていく。一方、事件を取材する記者は、死亡した男の過去に興味を抱き旧満州を訪ねるが……。昭和から令和へ、日本人が心の底に堆積させた「原罪」を炙りだす、慟哭の長編ミステリ。

パンとスープとネコ日和シリーズ(群ようこ)

唯一の身内である母を突然亡くしたアキコは、永年勤めていた出版社を辞め、母親がやっていた食堂を改装し再オープンさせた。しまちゃんという、体育会系で気配りのできる女性が手伝っている。メニューは日替わりの〈サンドイッチとスープ、サラダ、フルーツ〉のみ。安心できる食材で手間ひまをかける。それが、アキコのこだわりだ。そんな彼女の元に、ネコのたろがやって来た―――。泣いたり笑ったり・・・・・・アキコの愛おしい日々を描く傑作長篇。

好きすぎて。シリーズだけど1冊1冊が薄いのであっという間に読めてしまう。いつでも続きが気になる(ちょっとした「ジャンプ」状態、いや「りぼん」?)感想もがっちり書いちゃってる⇩

食べる女(筒井ともみ)

おいしいものを食べているときと、いとしいセックスをしているとき、女は一番幸せになれる。台所で立ったまま生玉子かけごはんをすする自由。深夜のラーメン屋で相席になった男とのラブアフェア。恋人の裏切りを知った後に食べるチーズの官能。逝ってしまった大切な人たちを想いつつ縁先で傾ける日本酒と肴。
味覚と心を研ぎ澄まし、人生の酸いも甘いも楽しむ女たちを祝福する、美味なる短編集。

映画が面白くて(あと美味しそうで)本の方も気になって後から読んだ。
映画も、それぞれのお話が短編のようでだけどそれぞれつながっていて、面白かったけど、こちらはもっと独立している短編集ってかんじで読みやすい。
あと絶対卵かけご飯食べたくなる(読んだ全人類言いそう)

2月

余命一年、男をかう(吉川トリコ)

幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。
趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭の、どこからどうみてもホストである男が現れ、突然話しかけてきた。
「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。
この日から、唯とこのピンク頭との奇妙な関係が始まるーー。

スピードワゴンの小沢さんの帯文に唆されて?確か購入(褒めてます)
見てはないけどコミカライズもされているみたい。題名からとっつきにくそうだけど、考えさせられるお話、、、。あと終わり方も好き。

葉桜の季節に君を想うということ(歌野晶午)

こちらは感想も少しだけど書いている⇩
題名と内容がまた結構「??」とかみ合わないシリーズだったけど
最後の最後に「そういう事!!」と納得。映像化は出来ないであろう作品。
観てみたいけどね。

殺人出産(村田沙耶香)

今から100年前、殺人は悪だった。10人産んだら、1人殺せる。命を奪う者が命を造る「殺人出産システム」によって人口を保つ日本。会社員の育子には十代で「産み人」となった姉がいた。蝉の声が響く夏、姉の10人目の出産が迫る。未来に命を繋ぐのは彼女の殺意。昨日の常識は、ある日突然変化する。表題作、他三篇。

阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし(阿佐ヶ谷姉妹)

40 代・独身・女芸人の同居生活はちょっとした小競合いと人情味溢れるご近所づきあいが満載。エアコンの設定温度や布団の陣地で揉める一方、ご近所からの手作り餃子おすそわけに舌鼓。白髪染めや運動不足等の加齢事情を抱えつつもマイペースな日々が続くと思いきや――。地味な暮らしと不思議な家族愛漂う往復エッセイ。「その後の姉妹」対談も収録。

兎に角、何も考えずに癒されたくて。ドラマ化もされた作品。ドラマも気になるが、2023年の手帳を調べていたら、まさかの阿佐ヶ谷姉妹の手帳まで出てきていた。。。選択肢が増えてしまった~(困)

私の消滅(中村文則)

「先生に、私の全てを知ってもらいたいのです。私の内面に入れますか」心療内科を訪れた美しい女性、ゆかり。男は彼女の記憶に奇妙に欠けた部分があることに気付き、その原因を追い始める―。傷つき、損なわれたものを元に戻したいと思うことは冒涜なのか。Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞した傑作長編小説。

球体の蛇(道尾秀介)

幼なじみ・サヨの死の秘密を抱えた17歳の私は、ある女性に夢中だった。白い服に身を包み自転車に乗った彼女は、どこかサヨに似ていた。想いを抑えきれなくなった私は、彼女が過ごす家の床下に夜な夜な潜り込むという悪癖を繰り返すようになったが、ある夜、運命を決定的に変える事件が起こってしまう―。幼い嘘と過ちの連鎖が、それぞれの人生を思いもよらない方向へ駆り立ててゆく。最後の一行が深い余韻を残す、傑作長編。

3月

神様ゲーム(麻耶雄嵩)

自分を「神様」と名乗り、猫殺し事件の犯人を告げる謎の転校生の正体とは? 神降市に勃発した連続猫殺し事件。芳雄憧れの同級生ミチルの愛猫も殺された。町が騒然とするなか謎の転校生・鈴木太郎が事件の犯人を瞬時に言い当てる。鈴木は自称「神様」で、世の中のことは全てお見通しだというのだ。そして、鈴木の予言通り起こる殺人事件。芳雄は転校生を信じるべきか、疑うべきか?

完璧にジャケ買いした本。読みやすかったけど、読後感半端ない。読み返したとて「????」が残る異質な作品。

十角館の殺人(綾辻行人)

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。(講談社文庫)

問題の見開きで「!?」ってなる有名な?箇所をうっかりスルーするとこだった。「どこ?どこ?」って思いながら読んでいたのに、どんでん返しが気になりすぎて、1日で詰め込み過ぎたからか?ボーっとしすぎにも程がある。無事時間差でひっくり返れてよかった(おそい)
これもまた、映像化できないよね~と思ってたらコミカライズされていた。できるのか??気になるけど・・・

短劇(坂木司)

懸賞で当たった映画の試写会で私が目にしたのは、自身の行動が盗撮された映像だった。その後、悪夢のような出来事が私を襲う……。(「試写会」) とある村に代々伝わる極秘の祭り。村の17歳の男女全員が集められて行われる、世にも恐ろしく残酷な (笑)儀式とは?(「秘祭」) ブラックな笑いと鮮やかなオチ。新鮮なオドロキに満ちた、坂木司版「世にも奇妙な物語」。

確かに「世にも奇妙な・・・」は好きだったので、そのノリ?で楽しくサクサク読めてしまった。短編は読みやすいけど後にも残りにくいので、また改めて読み返したい(何しろ読みやすいし)

ふたつのしるし(宮下奈都)

「勉強ができて何が悪い。生まれつき頭がよくて何が悪い」そう思いながらも、目立たぬよう眠鏡をかけ、つくり笑いで中学生活をやり過ごそうとする遙名。高校に行けば、東京の大学に入れば、社会に出れば、きっと―。「まだ、まだだ」と居心地悪く日々を過ごす遙名は、“あの日”ひとりの青年と出会い…。息をひそめるように過ごす“優等生”遙名と周囲を困らせてばかりの“落ちこぼれ”ハル。「しるし」を見つけたふたりの希望の物語。

スイート・マイホーム(神津凛子)

この家には「何か」いる――

長野の冬は厳しい。スポーツインストラクターの清沢賢二は、たった一台のエアコンで家中を隅々まで暖められると評判の「まほうの家」のモデルハウスに心奪われる。寒がりの妻と娘のために、その家を建てる決心をする賢二。新居が完成し、家族に二人目の娘も加わって、一家は幸せの絶頂にいた。それなのに――。
赤ん坊の瞳に映るおそろしい影。地下室で何かに捕まり泣き叫ぶ娘。
念願のマイホームに越した直後から奇妙な出来事が起こり始める。
立て続けに起こる異変の先、賢二を待ち受けていた衝撃の結末とは。

最初から無事に怖い。カバーからもう怖い。
映画化されるらしいけど、観たすぎて怖い。
隙間風だらけの、地下なんてない吹き抜け茅葺の古民家に
住んでいてよかった(それはそれで怖い)

私とは何か「個人」から「分人」へ(平野啓一郎)

嫌いな自分を肯定するには? 自分らしさはどう生まれるのか? 他者との距離をいかに取るか? 恋愛・職場・家族……人間関係に悩むすべての人へ。小説と格闘する中で生まれた、目からウロコの人間観!

十号室(加藤元)

コーポ中里―。枇杷の木が茂る四階建ての古い鉄筋アパートには八世帯が暮らす。二十数年前、母子家庭の幼児が行方不明となった事件に、住人たちは誰もが口を閉ざす。苦しみを背負い、ひとり住まいのままこの世を去った女は、何を思い、どんな風に生きてきたのだろうか。家族の愛憎と、人間の身勝手さ、生きていくことのままならなさを描く、注目の作家「カトゲン」の、ざわめく新しい世界!!

森崎書店の日々(八木沢里志)・続森崎書店の日々

本の街・神保町を舞台にした青春恋愛映画の原作小説。
交際を始めて1年になる恋人から、突然、「他の女性と結婚することになった」と告げられた貴子は、深く傷ついて、ただ泣き暮らす毎日を送ることになった。職場恋愛だったために会社も辞めることになった貴子は、恋人と仕事をいっぺんに失うことに。そんなとき叔父のサトルから貴子に電話がかかる。叔父は40代、奥さんの桃子さんに家出され、ひとりで神保町で「森崎書店」という古書店を経営していた。飄々としてつかみどころがなく、親類の間では変人として通っていたサトル叔父、小さい頃は貴子も遊んでもらったこともあったものの、ここ数年は交流はなかった。その叔父からの連絡は、「店に住んで、仕事を手伝って欲しい」というものだった。誰かの救いを求めていた貴子は、叔父の申し出を受け入れて、本の街のど真ん中に住むことになった――。

神保町に叔父が書店を持っている環境、羨ましすぎる!と前のめりで何度も見た映画の原作。映画には出て来なかった叔父の妻桃子さんも結構重要な役どころで出てくる。貴子と叔父サトルと桃子さんのやり取りも、映画で見てみたかったなあと思いつつ、映画も神保町がもちろん舞台になっていて、お腹いっぱい楽しめた。私の記事にしては珍しく?結構いいねを貰った感想がこちら⇩みんな神保町に住みたいよね!(違う)

つむじ風食堂の夜(吉田篤弘)

懐かしい町「月舟町」の十字路の角にある、ちょっと風変わりなつむじ風食堂。無口な店主、月舟アパートメントに住んでいる「雨降り先生」、古本屋の「デニーロの親方」、イルクーツクに行きたい果物屋主人、不思議な帽子屋・桜田さん、背の高い舞台女優・奈々津さん。食堂に集う人々が織りなす、懐かしくも清々しい物語。クラフト・エヴィング商會の物語作家による長編小説。

4月

イニシエーションラブ(乾くるみ)

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて……。バブルにわく1980年代後半の世相や流行を背景に、甘美でときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説——―と思いきや、最後から2行目(絶対に先に読まないで! )で、本書は全く違った物語に変貌する。

映画を観て「???」と思ったままいつの間にやら数年経過し、原作がある事を知り熟読する。
これはきちんと読み返すべきだし、映画も1回しか観ないとかありえない(過去の私ヨ)

生まれる森(島本理生)

失恋で心に深い傷を負った「わたし」。夏休みの間だけ大学の友人から部屋を借りて一人暮らしをはじめるが、心の穴は埋められない。そんなときに再会した高校時代の友達キクちゃんと、彼女の父、兄弟と触れ合いながら、わたしの心は次第に癒やされていく。恋に悩み迷う少女時代の終わりを瑞々しい感性で描く。

夜(赤川次郎)

突如、激しい大地震に襲われた「町」。
新興住宅地の道路が遮断され、十五軒の家が完全に孤立した。
日が暮れ、月も星もない完全な闇が町を支配する。
閉鎖された極限状況の中、人々の精神状態は悪化していく。
その闇の中で、人間ではない何かが人々を狙っている。
一人、また一人、犠牲者が……。
極限下の人間の恐怖、混乱、死、そして強さを、
サスペンス色豊かに描くパニック小説の傑作。

箱庭図書館(乙一)

少年が小説家になった理由。コンビニ強盗との奇妙な共同作業。ふたりぼっちの文芸部員の青くてイタいやりとり。謎の鍵にあう鍵穴をさがす冒険。ふと迷いこんだ子どもたちだけの夜の王国。雪の上の靴跡からはじまる不思議な出会い。集英社WEB文芸「RENZ ABURO」の人気企画「オツイチ小説再生工場」から生まれた6つの物語。

人間失格(太宰治)

「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。ひとがひととして、ひとと生きる意味を問う、太宰治、捨て身の問題作。

言わずと知れた名作だが「恥を忍んで」言うと今まできちんと読んだことが無かった。いや「きちんと」というか記憶にある限りで読んだことはない。私こそ「恥の多い生涯・・・」なのでは?
終わり方、、、、。しばらくぼーぜん。
これを読んでから、ちょっとした「沼」に入り込んでしまった・・・

死刑にいたる病(櫛木理宇)

鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也(かけいまさや)に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和(はいむらやまと)からのものだった。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」地域で人気のあるパン屋の元店主にして、自分のよき理解者であった大和に頼まれ、事件の再調査を始めた雅也。その人生に潜む負の連鎖を知るうち、雅也はなぜか大和に魅せられていき……一つ一つの選択が明らかにしていく残酷な真実とは。

映画を先に見てしまったので、どうしても顔が浮かんでしまう(笑)
だけど、ある意味原作のような容姿端麗なギャップのある殺人犯より、人のよさそうな、いやいいとしか思えない阿部サダヲの殺人鬼の方が、ギャップがありすぎて怖すぎる。
これを観た頃、母が近所のおじいちゃんからもらった何かの木を裏庭に植えていた。なんかもう、間違いなく木の下には何か埋まっているようにしか見えなかった。私が子供だったら毎夜怯えていた事だろう(40歳児なので大丈夫・・・なはず)

BUTTER(柚木麻子)

獄中から溶け出す女の欲望が、すべてを搦め捕っていく――。男たちから次々に金を奪った末、三件の殺害容疑で逮捕された女、梶井真奈子。世間を賑わせたのは、彼女の決して若くも美しくもない容姿だった。週刊誌で働く30代の女性記者・里佳は、梶井への取材を重ねるうち、欲望に忠実な彼女の言動に振り回されるようになっていく。濃厚なコクと鮮烈な舌触りで著者の新境地を開く、圧倒的長編小説。

こちらは「死刑にいたる病」を読んだ後になんだか容姿こそ違うが、似ている「匂い」がする作品を過去に読んだことある、、、と思い出し引っ張り出して、また再読した作品。内容も好きなサスペンスであるのと装丁に一目ぼれして新刊で買った思い出ある一冊。
最初にこれを読んだ時は、まだ乳製品アレルギーになっていなかったので、さすがにエシレバターは手に入らなかったが、あの刑務所に差し入れしてもらったクッキーはまんまと食べた。私はすぐに食べ物に持っていかれるなあ。。。(「ぐりとぐら」のおおきなカステラはいまだに食べたくなる)

それにしても、殺人鬼シリーズ?が続いているな・・・

5月

遮光(中村文則)

人の美紀の事故死を周囲に隠しながら、彼女は今でも生きていると、その幸福を語り続ける男。彼の手元には、黒いビニールに包まれた謎の瓶があった──。それは純愛か、狂気か。喪失感と行き場のない怒りに覆われた青春を、悲しみに抵抗する「虚言癖」の青年のうちに描き、圧倒的な衝撃と賞賛を集めた野間文芸新人賞受賞作。

殺人犯では、、、ないがちょっとした(いやちょっとどころでは)狂気。
なかなか、狂人枠から抜け出せないよ~・・・・_(:3 」∠)_

バビロン1「女」・2「死」(野崎まど)

東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社と大学が関与した臨床研究不正事件を追っていた。その捜査の中で正崎は、麻酔科医・因幡信が記した一枚の書面を発見する。そこに残されていたのは、毛や皮膚混じりの異様な血痕と、紙を埋め尽くした無数の文字、アルファベットの「F」だった。正崎は事件の謎を追ううちに、大型選挙の裏に潜む陰謀と、それを操る人物の存在に気がつき!?

64人の同時飛び降り自殺――が、超都市圏構想“新域”の長・齋開化(いつき・かいか)による、自死の権利を認める「自殺法」宣言直後に発生!
暴走する齋の行方を追い、東京地検特捜部検事・正崎善(せいざき・ぜん)を筆頭に、法務省・検察庁・警視庁をまたいだ、機密捜査班が組織される。
人々に拡散し始める死への誘惑。鍵を握る“最悪の女”曲世愛(まがせ・あい)がもたらす、さらなる絶望。自殺は罪か、それとも赦しなのか――

他にも山のように積読があるんだから、何故に偏るのよ?
もう胃もたれしてるよ脳みそと心がよお、、、という声を無視して、一気に2冊ほぼ2日ほどで読了。3巻があったら読んでた勢いだが、あいにくこの時点ではまだ手に入れてなかった。このまま読んでたらきっと胃もたれどころではなくなる。

パンとスープとネコ日和③④⑤(群ようこ)

優しいよお~、急にお腹と心に優しいよお、、、、
1週間で5冊も詰め込んで、しかも読書のバランスおかしいから、情緒が不安定だよお、、、だった記憶。
どの巻もそうだが、まだまだ続いてもおかしくないけど、ここで終わりでもおかしくない。そんな余韻を残す。永遠に読み続けたい作品!!続き~!!

殺人依存症(櫛木理宇)

息子を六年前に亡くした捜査一課の浦杉は、その現実から逃れるように刑事の仕事にのめり込む。そんな折、連続殺人事件が勃発。捜査線上に、実行犯の男達を陰で操る一人の女の存在が浮かび上がる。彼女は一体何者なのか――。息をするように罪を重ねる女と、最愛の家族を失い死んだように生きる刑事。二人が対峙した時、衝撃の真実が明らかになる。

はい、すぐに引き戻される。。。。

安全地帯に何故いない!もう少し、、、もう少しいておくれよ~、、、

だけど結局、幼き日に、絵本離れした私の記憶にある最初の
小説と言うものがスティーブンキングだったので(ハードコアすぎる)
そんな少女のなれの果てが、脳みそに常に後味悪いものを詰め込まないと
落ち着かないからだになってしまったのであろう(キング先生のせいではないがせいである)そういえば最近読んでないなあキング先生。

神様は勝たせない(白河三兎)

中学サッカーの首都圏大会、県予選の準々決勝。2点ビハインドから追いついて迎えたPK戦。各チーム二人ずつ蹴り終え、0‐2でリードされた状況に、キャプテンでゴールキーパーの潮崎隆弘は試合を諦めかけていた。そんな絶望的な状況下で、点取り屋の阪堂隼人、司令塔の鈴木望、マネージャーの広瀬はるならは、自らの弱さ、葛藤と向き合っていく―繊細な中学生たちの揺れ動く心情とともに運命の試合が、いま決着する。

望み(雫井脩介)

息子は殺人犯か被害者か――。
年頃の息子と娘を育てながら平穏に暮らしていた石川一登・貴代美夫妻。9月のある週末、息子の規士が帰宅せず連絡が途絶えてしまう。警察に相談した矢先、規士の友人が殺害されたと聞き、一登は胸騒ぎを覚える。逃走中の少年は二人だが、行方不明者は三人。息子は犯人か、それとも……。規士の無実を望む一登と、犯人でも生きていて欲しいと願う貴代美。揺れ動く父と母の思い――。心に深く突き刺さる衝撃のサスペンスミステリー。

映画は観ていないが、終わり方?が違うらしい(らしい事しか知らない)
重い、とても重い作品。望みって、プラス方向ではない望みにも何通りかあるけど、どちらの望みも、、、、、うーーーーーん。とっても考えさせられてしまう作品。

微笑む人(貫井徳郎)

理解できない犯罪が、一番怖い。
エリート銀行員の仁藤俊実が、「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を殺害。
小説家の「私」は事件をノンフィクションにまとめるべく、周辺の人々への取材を始めた。
「いい人」と評される仁藤だが、過去に遡るとその周辺で、
不審な死を遂げている人物が他にもいることが判明し……。
理解不能の事件の闇に挑んだ小説家が見た真実とは!? 

バビロン3「終」

日本の“新域”で発令された、自死の権利を認める「自殺法」。その静かな熱波は世界中に伝播した。新法に追随する都市が次々に出現し、自殺者が急増。揺れる米国で、各国首脳が生と死について語り合うG7が開催される!人類の命運を握る会議に忍び寄る“最悪の女”曲世の影。彼女の前に正崎が立ちはだかるとき、世界の終わりを告げる銃声が響く。超才が描く予測不可能な未来。

「終」を読んでこの「沼」も終わりにしたい、、、、。

6月

三人暮らし(群ようこ)

一人は寂しい、二人は不安。でも三人暮らしならうまくいく。性格は違うし、びっくりすることもある。それでも買い物に家事分担、お財布や生活時間の約束事と、ちょっとした気遣いで、毎日はこんなに楽しくなる。一緒だけど独立した生活は、とても心地良い。独立したての若い女子、七十五歳過ぎて助け合いながら暮らす老女たち、帰る家のない娘の友達を受け容れてしまった母。十組十色の三人暮らしを描いた短篇集。

花束は毒(織守きょうや)

「結婚をやめろ」との手紙に怯える元医学生の真壁。
彼には、脅迫者を追及できない理由があった。
そんな真壁を助けたい木瀬は、探偵に調査を依頼する。
探偵・北見理花と木瀬の出会いは中学時代。
彼女は探偵見習いを自称して生徒たちの依頼を請け負う少女だった。

ーーあの時、彼女がもたらした「解決」は今も僕の心に棘を残している。
大人になった今度こそ、僕は違う結果を出せるだろうか……。

背筋が寒くなる真相に、ラストに残る深い問いかけに、読者からの悲鳴と称賛続出の傑作ミステリー。

あの人が同窓会に来ない理由(はらだみずき)

机を並べた同級生のことを、僕は何も知らなかった。

今だから話せること、笑い合えることがきっとある。同窓会の幹事をするはめになった宏樹。だが、出席者は一向に集まらない。かつての仲間たちの消息を尋ねることにするが……。思い出したくない過去、知られたくない現状。20年の空白が埋まる時、もうひとつの真実が明らかになる。

壊れるもの(福澤徹三)

大手百貨店の課長職、妻と娘との家族三人暮らし、四十歳をすぎて手に入れた郊外の一軒家。大きな不満はない。ごく一般的な、ささやかな幸せ。しかし、そんなありふれた日常に生じた一点の染みが、突如、絶望の底なし沼となって男を呑み込んでいく。

若かりし頃デパート勤めをした事のある母が「これ書いた人、デパートの裏側よく知ってるね?関係者?」と言ったほど、リアルなデパートの内部事情が書かれていた(と思われる:私は知らんが)時々出てくる非現実的な怖さ要素が逆に現実的な怖さを緩くしてくれた(作者の意図ではないと思うが)

7月

近いはずの人(小野寺史宜)

突然、交通事故で妻が死んだ。
わずかな繋がりを求め、妻の携帯電話のロックを解こうと「0000」から打ち込みはじめる俊英。
しかし、ついに解いて目にしたのは、事故当日に妻と“8”という男が交わしたメールだった。
”8”とは誰か? 妻とはどういう関係だったのだろうか。
妻の姉や友人に会い、彼女の足跡を辿るうち、怒りや哀しみとは別の感情が頭をもたげ――。
残された夫は再起できるのか。感動が胸を満たす物語。

なんと7月は小説はこれしか読んでいない。何があったんだっけ??(知らないよ)

8月

つみびと(山田詠美)

灼熱の夏、彼女はなぜ、
幼な子二人をマンションに置き去りにしたのか。

追い詰められた母親。死に行く子供たち。
無力な受難者の心の内は、小説でしか描けない。

痛ましい事件の深層に、何があったのか。
本当に罪深いのは誰――
虐げられる者たちの心理に深く分け入る迫真の衝撃作。

女のいない男たち(村上春樹)

舞台俳優・家福をさいなみ続ける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係したのかを追う「ドライブ・マイ・カー」。妻に去られた男は会社を辞めバーを始めたが、ある時を境に店を怪しい気配が包み謎に追いかけられる「木野」。封印されていた記憶の数々を解くには今しかない。見慣れたはずのこの世界に潜む秘密を探る6つの物語。村上春樹の最新短篇集。

観に行きたいと思いながら結局観に行けなかったので、原作で少し消化、、、、は出来なかった、やっぱり観ればよかったし、本を読んだらなおさら観たい!(つべこべ言わずに観ればいいが)この女優さんが「架空OL日記」の中でも特に好きな雰囲気の人で、役はもちろん全然違うけど、原作読んだら、知っているからなおさらなんだろうけど「ピッタリすぎるでしょうね~」と納得(繰り返すけど観てないんだけどね)

8月も結局2冊か。ペースがだいぶ落ちている。暑いから?(関係ある??)

9月

ゴミ人間(西野亮廣)

カバー裏のこの文章が、優しすぎる。

「えんとつ町」は、夢を語れば笑われて、行動すれば叩かれる現代社会。
ファンタジーなどではありません。
全ては僕らの実の周りで実際に起きていることです。
きっと今この瞬間も、どこかで殺されている夢があります。
くれぐれも、これは、強い人の為の文章ではありません。
今にも灯が消されてしまいそうな人に寄り添い、
励ますことを目的とした本です。

めっちゃ付箋をつけて、アンダーラインをひいて、ちょっと泣いた。

革命のファンファーレ(西野亮廣)

会員数4万人を超える国内最大のオンラインサロンを運営し、クラウドファンディングでは国内最高額(個人)となる総額3億円を調達し、絵本『えんとつ町のプペル』を作り、43万部突破のメガヒットへと導いた天才クリエイターが語る、"現代のお金の作り方と使い方"と最強の広告戦略、そして、これからの時代の働き方。

女ふたり、暮らしています。(キム・ハナ/ファン・ソヌ)

シングルでも結婚でもない、 女2猫4の愉快な生活

単なるルームメイトでも、恋人同士でもない。
一人暮らしに孤独や不安を感じはじめたふたりは、尊敬できて気の合う相手を人生の「パートナー」に選んだ。

小説家チョン・セランも絶賛した韓国で話題の名作エッセイ、ついに日本上陸!

国が違っても、まるですぐ近くにいるような「わかる!」「そうそう!」が詰め込まれていた作品。詳しい感想はこちら⇩

11月

流しの下の骨(江國香織)

たとえお隣でも、よそのうちは外国より遠い。違う空気が流れている。怪談のきしみ方も、薬箱の中身も、よく口にする冗談も、タブーも、思い出も。19歳の「私」と、不思議な家族たちの物語。

⇧10円て、、、。
長野県のバリューブックスの実店舗「VALUE BOOKS Lab.」で購入した1冊。
近所にあったら、毎日行ってしまうすごくすごく素敵だけど「危険」なお店。あーまた行きたい今行きたい!!!
価格もだけど、置いてある本も「捨ててしまう」にはもったいなさ過ぎるし
本好きにはたまらないワンダーランド。お店は本当に小さいけどそこがまた、よき。

そういえば、10月は1冊も読めて(読了)いない衝撃!!
何してたっけ??(だから知らん)

やまのめの六人(原浩)

嵐の夜、「ある仕事」を終えた男たちを乗せて一台の乗用車が疾走していた。峠に差し掛かった時、土砂崩れに巻き込まれて車は横転。仲間の一人は命を落とし、なんとか生還した五人は、雨をしのごうと付近の屋敷に逃げ込む。しかしそこは不気味な老婆が支配する恐ろしい館だった。拘束された五人は館からの脱出を試みるが、いつのまにか仲間の中に「化け物」が紛れ込んでいるとわかり……。怪異の正体を見抜き、恐怖の館から脱出せよ!横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作家が放つ、新たなる恐怖と謎。

同じく長野県のレトロアーケード街にある小さな古本屋(雑貨も少しあり)さんで、購入。結構ボロボロの本当にTHEふるほん!っていう本もあれば、この本みたいに結構綺麗な状態の古本もあり、品ぞろえがなかなかブックオフとは違う面白さ。
おじいちゃん店主(たぶん)が暗算で「ええと、、、、これが〇〇円で、これが〇〇円で、、、、えーといくらだ??」と若干不安がよぎる会計だったが、ちゃんと合ってたし、おじいちゃん心配しなくても間違えてても私も暗算二けた以上は出来ないから、大丈夫!!(ちっともよくない)な思い出本。

スケルトン・キー(道尾秀介)

僕に近づいてはいけない。 あなたを殺してしまうから。

週刊誌記者のスクープ獲得の手伝いをしている僕、坂木錠也。この仕事を選んだのは、スリルのある環境に身を置いて心拍数を高めることで、“もう一人の僕”にならずにすむからだ。昔、児童養護施設<青光園>でともに育ったひかりさんが教えてくれた。僕のような人間を、サイコパスと言うらしい。
ある日、<青光園>の仲間の“うどん”から電話がかかって来て、平穏な日常が変わり始めた。これまで必死に守ってきた平穏が、壊れてしまう――。

12月

白鳥とコウモリ(東野圭吾)

幸せな日々は、もう手放さなければならない。
遺体で発見された善良な弁護士。
一人の男が殺害を自供し事件は解決――のはずだった。
「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」
2017年東京、1984年愛知を繋ぐ、ある男の"告白"、その絶望――そして希望。
「罪と罰の問題はとても難しくて、簡単に答えを出せるものじゃない」
私たちは未知なる迷宮に引き込まれる――。

空芯手帖(八木詠美)

理不尽な雑用、セクハラ、「女」だから演じるろくでもない役回り――
ままならない現実を破壊するのは、私だけの赤ちゃん?
女だからという理由で延々と雑用をこなす人生に嫌気がさした柴田は、偽の妊婦を演じることで空虚な日々にささやかな変化を起こしてゆく。第36回太宰治賞受賞作。

水銀灯が消えるまで(東直子)

郊外のさびれた遊園地「コキリコ・ピクニックランド」には、なぜかわけありの人々が集まってくる。勤め先の金を持ち逃げし、遊園地の物置に住みついた女性銀行員。愛人に会社をクビにされた美人の受付嬢。記憶喪失で行き倒れていた正体不明の女性…。さまよう彼らに、居場所は見つかるのか?ユーモラスでどこかせつない、気鋭の歌人のデビュー小説集。

滅私(羽田圭介)

物を捨てよ、心も捨てよ。ミニマリストの男が直面するSDGs時代の悲喜劇。必要最低限の物だけで暮らすライターの男。物だけでなく人間関係にも淡泊で、同志が集うサイトの運営と投資で生計を立て、裕福ではないが自由でスマートな生活を手に入れた。だがある日、その人生に影が差す。自分の昔の所業を知る人物が現れたのだ。過去は物ほど簡単には捨てられないのか。更新される煩悩の現在を鋭く描く。

アフターダーク(村上春樹)

時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう一人の若い女性をとらえる―。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長編。

という訳で、58冊!!目標は100冊だったんだけど全く届かず(^_^;)

今年は何を読もうかな?もうすでに2冊ほど読んでいるけど、じっくりゆっくり、冊数にはとらわれず、本の世界を楽しみたい。
そして気が向けば年末くらいに、またここでも書き残しておきたい。

あと、久しぶりにスティーブンキングやムーミン童話(このふたつを何故同列に?)をまた読みかえしてみたい。小説で言うと海外文学があまりにも今年は皆無だったしなあ。

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