トマト農家が年中いつでもトマトを届けるため、カジるソース「農家の万能ソース」をつくりたい!
自己紹介
こんにちは。飛騨高山でトマト農家をしている「まるかじり農園」といいます。
農家の夫と、デザイナーの妻、畑をおむつ1枚で裸足で走り回る娘(3歳)であれこれ考えながら「そのまま、まるかじりできる」をコンセプトに、“安心・安全・美味しい・鮮度”にこだわってトマト作りをしています。
今季のトマト作り真っ最中の9月。ちょうど新しいプロジェクトを進めようと話を進めていた最中でたまたま「noteクリエイターサポートプログラム」を見つけ、これは私達のための企画だ!と(勝手ながら)思い第1期クリエイターとして応募してみることにしました。
応募に際して今回このnoteは、夫の近くで彼のトマトづくりへの真面目でひたむきな姿勢と、農業・農家を近くで見て感じた“農家の嫁”でありデザイナーを本職とする私、いくえが書きたいと思います。
まるかじり農園としての次のチャレンジに挑みたい。そして成功させたい!そんな気持ちでいっぱいです。
この1年間のハイライト
2021年、私たちは初めてメルカリShopsを使ってEC販売に挑戦し、その結果販売実績だけでなく、多くの貴重な経験や、良き仲間と出会うことができました。
詳しくはこちらのnoteで↓
2022年現在も、メルカリShopsライフを楽しんでいて、メルカリShops座談会に参加してみたり
Shop同士のコミュニティ「#できつくラボ」に関わらせていただいたり、
そのコミュニティ内で仲良くなった芦屋コーヒーポートさんとコラボで商品開発にチャレンジしたり、なかなか刺激的な毎日を送っています。
ECに挑戦してわかった結果と直面する課題
昨年度は、以前の記事のようにECに初挑戦し、通常なら見た目に問題があり通常流通させられない訳ありトマトを販売することができた私達にとって革命的な年でした。
そこから1年が経ち、今年はありがたいことにご自宅用や贈答用にも、秀品やA品と呼ばれるキレイなトマトを昨年度より2倍以上お選びいただけるようになりました。なんと、5回以上リピートして買っていただけるお客様もいらっしゃいます。
まるかじり農園のトマトはこちらから!
“お得なトマト”だけではない、トマトそのものの味や私達のことを知っていただいた上で、「まるかじり農園のトマト」を選んで買っていただいているようで、とても嬉しいシーズンを過ごしています。
そんな好調に見える中、ずっと見て見ぬふりをしてきた課題があります。
EC販売×まるかじり農園を考える中で、一番の課題。それが「トマトを年間販売できない問題」です。
トマト作りは大体4月頃から、前年度の片付けや土作りをし始めて苗を育て、収穫出荷できるのが7月の終わりから10月末頃まで。
せっかくEC販売をはじめ、お客様に喜んでいただける工夫をしながらトマトをお届けしても、11月から7月中旬まで販売するものがないのです。
そこで、どうにかトマトを年間通してお届けできないか昨年度から考えており、トマトジュース・青トマトの活用・トマト餅・冷凍トマトなどといった加工品を作る道を模索していました。
年間販売できないくやしさ
トマトは旬もの。飛騨高山は夏秋の産地で、生鮮のままでは制限された期間でしか販売することができません。
夫は春からトマトづくりの準備を始め、夏は40度近い炎天下のもと、トマトのお世話・収穫・出荷を毎日繰り返し、冬には地元の酒蔵の蔵人としてまた休み無く働く。
そんな姿を見てきて、誰に褒められるわけでもなくまじめに丁寧に農業に向き合いコツコツ続けてきた努力が報われたような昨年度。
本人もイキイキ仕事をしていて、本当によかったと心から思っていました。
それと同時に、11月から7月までの間は何も販売するモノがない現状が悔しい、もどかしいと思うようになりました。
旬の時期はその農家がつくる野菜そのものが選ばれることは大前提で、農業閑散期の新しい選択肢を作りたいという想いから、「ミートソース」をつくれないかなと考えはじめました。
まるかじり農園のトマトを買ってくださった方がSNSでトマトソースのパスタを多くシェアしてくださっていたのも理由のひとつです。
飛騨は野菜でいうとトマト、ほうれん草、えごま等が有名な産地ではあるのですが、観光地なのにそれらを使った加工品は似たりよったりで農園名が違うくらい。トマトジュースをはじめ既においしいトマトの加工品は世に溢れています。
飛騨の食材を使って味で勝負できる商品を作りたい
せっかく作るなら、飛騨のトマト、飛騨の食材を使って誰が食べても味で勝負できる商品を作りたい。
せっかくやるならトマトの産地として盛り上がるようなコトもしてみたい!
わたしたちが目指すのは、観光地「飛騨高山」にいらっしゃった方が買って帰りたい「めっちゃおいしいお土産」、地元の人が自慢できる「めっちゃおいしい手土産」です。
そして、「“まるかじり=ガブり”」のような魅力はそのまま残し、例えばパンにのせて...ごはんにのせて...きゅうりにのせて...ナスにのせて...“ガブッ”とかぶりつける食べ方ができる商品。そんな魅力とおいしさが詰まった商品を作るにはどうしたらいいんだろう、と思っていたときに出会ったのが関口シェフでした。
関口シェフとの出会い「ロメスコソースって知ってる?」
先にも言ったとおり、中途半端ではなくちゃんとした商品をつくりたい。
飛騨高山の野菜をつかって、自慢のお土産や手土産にできる商品にしたい。
全国の人に「ちゃんとおいしい」商品をつくりたい想いから、商品開発は第一線で活躍するシェフにお願いしたいと考えていました。
私たちがSNS上で知り合い繋がっている農家さんって、Twitterで情報交換したりClubhouseで日々の出来事をシェアしたり、台風がきたら心配し合ったり、野菜を物々交換したり、農家同士でおすすめの農家さんや野菜・果物を紹介し合うとっても良い文化があるんです。
そこで繋がっていた、那須高原の農家さん こたろうファームさんに関口シェフを紹介していただきました。
そこで関口シェフに「食べるラー油」のような位置づけで、使い方次第で何にでもかけられるミートソースを一緒につくってほしいとお話をさせていただく中で、「ロメスコソースって知ってる?」というご提案をいただきました。
ロメスコソースとはスペインでよく食べられている定番ソースで、外側を焦がしたパプリカ・セミドライトマト・アーモンド・にんにく等をペーストにしたソースだそうです。
それを聞いた瞬間、セミドライトマトは〇〇・パプリカは〇〇・にんにくは〇〇・アーモンドは〇〇…と、作り手の全員の顔がパッと浮かびました。そう、全部飛騨で揃う素材だったのです。
しかもこのロメスコソース、まさに何にでもつけて食べたくなるやみつきになる美味しさ。シェフから試作を送っていただいたロメスコソースを初めて試食したところ、そのままでも野菜のコクを味わえる贅沢な味に驚き、たまたまお取り寄せしたネギトロにのせて食べたところ…「うまいっ!!」。パンにのせても「うまいっ!!」。鍋のスープに溶かしても「うまいっ!!」
たぶんクラッカーにのせてもいいし、パスタソースにしてもいいし、グラタンにしてもいいし、料理の隠し味に使ったり...まさに万能とはこのこと!と感激したのです!!!
ロメスコソース 素材のこだわり
山腰農園「飛騨パプリカ」
パプリカをはじめ、お米(ふくひかり)、ブルーベリー等多品目栽培している夫のひとつ上の先輩農家さん。我が家はふくひかりのファンで、お米はもっぱら山腰農園さんのお米をいただいています。
山腰さんのパプリカは甘く雑味がない。そして大きくて肉厚です。飛騨地域でパプリカを栽培しているのは数件で、ほうれん草やトマトに次ぐ飛騨の特産品にしようとみなさんで頑張っておられます!
諏訪農園「にんにく」
私の叔父さんがつくる、ホワイトロッペンという品種のにんにく。定年退職した後に農家をはじめた叔父さん。最近は、にんにくで農福連携できる仕組みづくりに精を出したり、黒にんにく商品化への試作づくりを楽しんでいるようです。
叔父さんのにんにくは、見た目の美しさはさることながらにんにくの香り、ジューシーさ、香りの強さ、味の濃さが特徴に感じます!
つむぎ果樹園「アーモンド」(予定)
ブランド桃「飛騨のたからもも」をつくるつむぎ果樹園さん。夫の保育園からの幼馴染です。農家の枠に収まらず、自分にできる可能性に常にチャレンジされているのが印象的なつむぎさん。
受粉用に植えたのがきっかけで育てているアーモンド。まだ製品化には至っておらず、自宅用にしていたところ、私達の提案で活用できる可能性を感じ、わけていただけることに。ちょっとしかないよーなんて言われましたが、めっちゃありました。農家あるある(笑)
まるかじり農園「王様トマト」
そして要のトマトは夫がつくる麗月という品種の「王様トマト」です。生で食べ頃をまるかじりしていただきたいのはもちろん、赤くなりすぎて出荷できないトマトをセミドライして粉末にし、ペースト状にしたものを混ぜ合わせます。
ここまでの経緯が長くなってしまいましたが、今私たちがやりたいことは、関口シェフの力をお借りしながら、紹介した飛騨の野菜を使ってつくるカジるソース「農家の万能 ロメスコソース」を、製品化しあなたの下へ届けることです!
なぜ「noteクリエイターサポートプログラム」第1期クリエイターに応募するのか
これまで紹介した通り、たくさんの方を巻き込んでつくるカジるソース「農家の万能 ロメスコソース」
ここまで読んでいただいたあなたに是非食べていただきたいと思っています。
このプログラムの内容を見て一番ありがたい!と思ったポイントは下記の2点です。
イベントスペース「note place」の無償提供
イベント運営サポート
このカジるソース「農家の万能 ロメスコソース」ができた際には、noteのキッチンスペースで、是非関口シェフにもお越しいただき、今までSNS上で繋がっていた農家さん、協力して頂いたみなさんを招待して大お披露目会をしたいと思いました。
また、このカジるソース「農家の万能 ロメスコソース」づくりに関わっていただく、関口シェフは関東、まるかじり農園は飛騨高山に住んでいるので、基本的にリモートで進行していきます。
このお披露目の場所はしっかり段取りさせていただきたいと思う反面、関東にツテがあるわけでもなく、私達にそんな大人数を集めるイベントを取り仕切るノウハウもありません...。そこを、noteさんにサポートしていただきつつ、私達は人を招待することと、最高のカジるソース「農家の万能 ロメスコソース」をつくることを広めることに専念させていただきたいと思っています。
資金の使い道について
活動資金の希望金額は100万円です。
使い道としては
・試作品作り:ご相談
・製品化に伴う加工にかかる費用:50〜100万(ロット数・価格設定により変動)
・パッケージや同梱物製作印刷費用:約5〜10万
パッケージや同梱物などのデザインやディレクションに関して私がデザイナーなので費用がかからない分を、加工や試作の費用に回すことができると考えています。
支援してほしい活動の時期や期限は今のところざっくりとしたイメージですが、年内を目処に完成、年明けにお披露目を目指しています。
さいごに
残りシーズンも1ヶ月ほど。今年のまるかじり農園の目標は「EC上で年間ちゃんと販売するモノがある状態にすること」でした。そんな中で実は今年、今までやってこなかった挑戦をしてきました。
“まるかじり/トマト/農家/農業”は軸として、
メルカリShopで出会ったコーヒーポートさんとのコラボ商品開発。
マルシェへの初出店。
コーヒーポートさんとのコラボ商品開発は、年間販売できる状態にしたいという同じ理由から、メルカリShopsコミュニティで繋がり出来上がった商品です(詳しい記事は後日公開)
マルシェ参加は、日頃公私共にお世話になっているヒダカラのかなこさんから「まるかじり農園のトマト出店しませんか?」とお声がけいただいたことから始まりました。それはとてもいい経験となり、ネットの一部で知名度はあるけど地元の人はあまり私達のことを知らない...というような状況に疑問を感じていたこともあり、とてもありがたい機会でした。
あらたしく繋がりもできて、地元で有名なキッチンカーHALBALさんのメニューにもまるかじり農園のトマトを取扱っていただくことに。
着実に1歩1歩積み重ねている中で、ついにまたチャンスがあらわれたカジるソース「農家の万能 ロメスコソース」。みなさんにお届けする前からの試行錯誤をシェアしながら、お届けするところまでを、この「noteクリエイターサポートプログラム」第1期クリエイターとしてみなさんのお力を借りながら進めさせていただけると嬉しいです。
今年のまるかじり農園もなんかすごいね!と言っていただけるよう、みんなで頑張りたいところです。
是非、よろしくお願いします!