見出し画像

【レシピのバトン】ハイビスカスハナミツのラッシー|文とレシピ:柳田千晶 from Shiraho 家 café|縁をつなぐレシピ Vol.21

「しらほいえカフェ」は、白保集落内の海の近くにある一軒家の喫茶店です。たまにお客様に「古民家ですか?」と聞かれますがそうではなく、2004年に自宅として竣工。家族3人で暮らしていましたが、15の春を迎え、子供が巣立ったのを機に「家カフェ」へと舵を切りました。2016年夏OPENですので、9年目に入っています。

しらほいえカフェ看板

こんにちは。「ぼーのファーム」の宮良南さんからバトンを受け取った「しらほいえカフェ」の柳田千晶です。「ぼーのファーム」さん、昨年末に1周年を迎えられましたね。おめでとうございます!

「ぼーのファーム」さんとは、白保に農地を持ち、白保にお店と加工所を構える、いわゆる六次産業化仲間として切磋琢磨させてもらっています。また、お肉の味がしっかり味わえる「ぼーのファーム」さんのお肉と相性ピッタリの『島レモンソルト』『島ハーブソルト』を、お肉屋さんとは思えないケーキ屋さんのようなお店で販売してもらっています。

島ソルト

のみならず、ほかにもご縁がありまして――。
実は「しらほいえカフェ」の建物が建ったとき、白保の風習にのっとって『門開き』という儀礼をおこなったのですが、そのときに『カフの人』としてご夫婦で立ち会ってくださったのが、店主の央さんのご両親でした。深謝。

白保の家の中(カフェルーム)

いえカフェの建物は、20年ほど前にお隣さんから畑だった土地を譲っていただき、奄美大島のご出身で現在福岡を拠点とされている松山将勝さんに設計を依頼。地元の八建実業さんに建てていただいた家です。
設計を依頼するにあたりお願いしたことが2点。ひとつは、集落の街並みに合った家、なおかつ白保の風水に合った家。白保の家々をよくみると、たいてい玄関は東か南、水回りは北西にあります。南側が隣地と接していれば、わざわざ道から入ってでも塀に向かって南向きに玄関が作られています。これは守らねば!

もうひとつが、「働く家」。当時わたしは翻訳の仕事をしていて、今でいうフリーランスの在宅ワーカーでした。家にやすらぎを求めるよりも、気持ちよく仕事や家事ができる家がほしかった。そして漠然と、いずれお店ができるようにと業務用のコンロを入れてもらったりシンクを3つ備えてもらったり。 カフェにするまでの10年ほどは、業務用のコンロで家庭料理を作る羽目になりましたが、今となっては大正解!さらにパワーアップして気持ちよく「働く家」として稼働しています。

白保の家ブック

ちなみに、設計の松山さんはこの『白保の家』で、2006年にグッドデザイン賞、2007年に日本建築家協会の優秀建築選、2008年には日本建築学会 建築九州賞 作品賞を受賞。現在のご活躍の礎となる記念すべき作品となりました。
わたしたちもこの家がなければカフェをすることはなかったでしょうし、この家あっての『いえカフェ』。わたしたちの暮らしのステージをつくってくださった松山さんにはほんと感謝しかありません。
ただ、さすがにカフェと加工所が併設なうえに、夫婦ふたりでそこに住んでいるという窮屈な状況から脱すべく、今あらたな居場所づくりをしているところです。

縁をつなぐレシピ【ハイビスカスラッシー】

それでは、レシピの紹介です。
「ハイビスカスラッシー」は、いえカフェの人気メニューのひとつで、オリジナルシロップ『ハイビスカスハナミツ』を使います。まずはシロップの説明から。

『ハイビスカスハナミツ』

白保集落の北方には広々とした農地が広がっています。その一角に、「いえカフェ」の農産加工部門のグリーンズファーム所有のハーブ畑があり、周囲に植わった赤いハイビスカスの花を1度に300個以上摘んできます。そのエキスをシークヮーサーの手搾り果汁と合わせて糖度60パーセントまで煮詰めると、南の島感あふれる甘酸っぱくて鮮やかな赤い色のシロップができあがります。
もちろん保存料や着色料など食品添加物は不使用。そのままデザートソースやかき氷の蜜になります。お水やお湯や炭酸で6~7倍に割るとドリンクに。カクテルベースとして、またビールに加えてヨーロピアンビール風にしてもほんのり甘く飲みやすくなります。

前置きが長くなりましたが、超簡単!ハイビスカスラッシーの作り方です。飲むと不思議と元気が湧いてくるパワードリンク。お子様にもおススメです。

ハイビスカスラッシーとおからケーキ

ハイビスカスラッシー
◼︎材料
ハイビスカスハナミツ:30㏄
牛乳:110㏄
ヨーグルト:大さじ山盛り3杯
氷:2コ
◼︎作り方
材料をグラスに入れてよく混ぜ合わせ、氷を浮かべるとできあがり。

つなぐバトン

次にバトンをつなぐのは、新川にある「サニーカフェ」さん。
サニーカフェさんは『ハイビスカスハナミツ』をお店で使ってくださっていて、とても上手にオシャレなドリンクを提供されています。ランチタイムには野菜たっぷりヘルシーなカフェごはんがいただけますよ。
目の前が海というロケーションがまたステキで、建物はパステル調でカジュアル。
テイストは違うけどわたしたち同様、ロケーション愛を感じずにはいられません。
ではサニーカフェさん、よろしくお願いします。


この記事を書いた人

柳田千晶
大阪府出身
2000年 東京から家族3人で石垣島へ。
引き続きフリーの翻訳者として在宅ワークを続ける。
2004年 『白保の家』竣工
2012年~2013年 翻訳業を卒業し、WWFしらほサンゴ村で『白保日曜市』運営に携わる←今も毎週出店してます
2013年 来島時2歳だった子が15歳で巣立つ
2016年 『Shiraho 家 café』オープン

Instagram:@shirahoiecafe


▼「縁をつなぐレシピ」記事集です!


▼月刊まーる運営のため、「応援まーる」をいただけると嬉しいです!

いいなと思ったら応援しよう!