「二木先生」を読んで|読書感想文
予備知識なしで読みました。(実際はAmazon オーディオブック)
まずは結論から言うと、
めちゃくちゃ面白かった。
あらすじ
高校生の広一は、まわりから”へん”と言われ続けていた。友達もできず、どうしたら普通にみえるのか、常に考える日々を過ごしていた。
ある日、担任の美術教師・二木の秘密を偶然知ってしまう。二木は学校で特別人気のある教師ではないが、嫌われてもいないごく普通にみえる人間だった。広一は、それが許せない。学校のみんなが知らない秘密をもつ二木と広一の関係はどうなっていくのか。
感想
小説のタイトルが”二木先生”なのに、小説の前半に二木先生はあまり出てこない。広一の視点から授業の様子や他の生徒達からうけるリアクションで、彼が常に”普通”と戦っているのが分かる。
でも、なかなかうまくいかなくてボロがすぐでる。そしてクラスのみんなからへんな目で見られてしまう。
このあたりで二木先生が登場して、広一を励まし個性を大事にすることを学んでいく青春小説か?と思っていたら、全く違う方向に話は展開していく。
先生といえど、ひとりの人間。先生なら性格がいいのか?
教師 X 生徒の定義でこの小説を読みすすめると、とんでもないことになる。これは人間 X人間のエグい小説です。
誰もが持っている心の底にある部分をグイグイ引っ張りだしてきて、ほら何か言ってみろよと突きつけられる感覚。
心に残った一節をシェアしたいけれど、そうなるとネタバレになるから今回はなし。
紙の本でもう一度読みたいので、「二木先生」は必ず買おうと思っています。
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