[ポエム] 麗しい人。
ある女の淫らな。
淫らなそれを見た時僕はたちまち。
亡者となってしまった。
たちまち放心してしまった。
夢中になった。
放漫になった。
満たされた。
動きたくなった。
でも。
考えることはできなかった。
麗しいということ。
それは実のところ。
「感心」に過ぎない。
まあ、僕はそう思っている。
大好きな彼女の麗しさが。
もしもそれが。
その対象が胸だったとしたら。
人は彼になんと言うだろうか。
「卑しい雑輩だ」と。
少なくともそう罵倒する者はいるだろう。
しかし、彼の関心は。
確かに性愛によるのかもしれない。
だがしかし。
「卑しいという事実」は変わらなくとも。
それでも彼は好きなのである。
彼のそれは。
感心の対象はそれなのである。
だから僕はこう言いたい。
すなわち。
「僕は自分を好きでありたい」と。