若かりし頃のクリント・イーストウッドが世界レベルのイケメンすぎてそれだけで西部劇のガンマンになりたいと思う『荒野の用心棒 4K復元版』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位:20/33
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★☆☆
音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:Per un pugno di dollari(A Fistful of Dollars)
製作年:2024年(オリジナル版は1964年)
製作国:イタリア・スペイン・西ドイツ合作
配給:アーク・フィルムズ
上映時間:99分
ジャンル:アクション、西部劇
元ネタなど:映画『用心棒』(1961)
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
メキシコ国境の町に一人の流れ者がやって来た。ジョー(クリント・イーストウッド)と名乗るそのガンマンは、町を牛耳る二大勢力、悪徳保安官バクスター一家と情無用の悪党ロホ一家を争わせ、一挙に共倒れさせようと画策するが…。
【感想】
『ドル三部作』がマカロニ・ウェスタン誕生60周年を記念して4K復元版として一挙上映!!本作はその三部作の第1作目で、オリジナル版は1964年の公開です。三部作とは言うものの、後続の作品とは一切繋がりはありません(笑)監督がセルジオ・レオーネ、音楽がエンニオ・モリコーネ、主演がクリント・イーストウッドという組み合わせで作られた西部劇で、英題に『dollars』が入ってるってのが共通してるだけです(笑)
<様々な逸話を持つ映画>
この映画が後世に与えた影響は大きいです。まず、こういうイタリア製の西部劇って前々から作られてはいたんですけど、世界的に知られるようになったのはこの作品の大ヒットを受けてです。イタリアってことで、アメリカでは「スパゲッティ・ウェスタン」と呼んでいたときもあったらしいんですが、「それじゃ細くて貧弱そうだ」ってことで、日本ではあの淀川長治が「マカロニ」と呼び替えたとか。なんにせよ、マカロニ・ウェスタンというジャンルの知名度を爆発的に高めたのはセルジオ・レオーネ監督なんですね。あの『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(1990)でも存分にパロディが使われていましたね。
そして、この映画はあの黒澤明監督の『用心棒』をリメイクした作品でもあります。『用心棒』を観たセルジオ・レオーネ監督が感銘を受けて、舞台を西部劇に変えて黒澤明監督の許可を得ずに非公式に作り上げたそうです。まあ、実際はリメイクの許可を取ろうとしたんですが、東宝が相手にせずに無視していたので、イタリア側が勝手に作っちゃったっていう話らしいです(笑)
なので、大まかな話はオリジナルの『用心棒』とほぼ同じですね。ふらっとやってきたガンマンが、町を支配する二大勢力を争わせて共倒れさせようと画策するわけですよ。みんな銃を持ってるし、血の気の多いやつらなので、下手したら命を落とすことにもなりかねないのに、よそ者が勝手に首を突っ込んでそこまでやるなんてお人好しすぎやしないかいって思いますけど(笑)
<若かりし頃のクリント・イーストウッドが眼福すぎる>
この映画で一番の見どころは、やっぱりクリント・イーストウッドですね。映画公開当時が34歳なので、撮影時は32~33歳ぐらいでしょうか。あの端正な顔立ちに193cmの長身。令和でもあんなイケメンそうはいないって。僕の高校時代の英語の先生が若い頃にファンレターを書いたって言ってましたけど、これはわかる、、、わかりまくる。。。そんな男前すぎる主人公がさ、風のようにやって来て、トラブルを解決して、風のように去っていく。多くを語らずしれっとやるべきことをやるあの姿はマジでかっこいいんですよ。。。
そんな彼の十八番である早撃ちのシーンもこの映画ならではですね。映画で使われている拳銃って、シングルアクション式のリボルバーがメインだから連射ができないんですよ。一発撃つたびに、撃鉄を倒して引き金を引いて弾を発射し、次に撃つときはまた撃鉄を倒してという動作が必要になります。だから、早撃ちするときは両手を使います。片方の手で撃鉄を倒して、もう片方の手で引き金を引いて撃つ。これをいかに素早く行うかって話なんですけど、ものすごく標準が合わせづらそうなのに百発百中の精度で敵を倒しちゃうところが主人公たるゆえんですね~。
<音楽にも注目>
あと、この映画で外せないのが音楽です。映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが手がけた音楽はやっぱり素晴らしいですよ。あの高い笛の音と力強い打楽器の音のマリアージュとでも言いますか。「西部劇といえばこういう音楽だよね」っていうスタンダードを作ったのも彼じゃないでしょうか。まさに映画の顔と言っても過言ではないぐらい、この映画の音楽は印象に残ります。
<そんなわけで>
とにかく、クリント・イーストウッドがバチクソイケメンなので、それだけでも一見の価値アリな映画です。出ている方のほとんどが僕の亡くなった祖父母の世代の人で、今なお元気に生きて第一線で活躍しているのはクリント・イーストウッドぐらいかもしれません(笑)