これぞ実写版『北斗の拳』!後の数々の作品に多大な影響を与えたぶっ飛んだ世界観の中毒性がたまらない『マッドマックス2』
【個人的な満足度】
「午前十時の映画祭14」で面白かった順位:5/12
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★★★
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:Mad Max 2
製作年:1981年
製作国:オーストラリア
配給:ワーナー・ブラザース
上映時間:95分
ジャンル:アクション
元ネタなど:映画『マッドマックス』シリーズ(1979-)
公式サイト:https://asa10.eiga.com/2024/cinema/1324/
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
最終戦争後、さらに貴重になった石油をめぐり、各地で壮絶な奪い合いが続発していた。
ガソリンを求め、荒野をさすらうマックス(メル・ギブソン)は、ジャイロ・キャプテン(ブルース・スペンス)の導きで、パッパガーロ(マイケル・プレストン)をリーダーとする石油精製所の人々と、ヒューマンガス(ケル・ニルソン)率いる凶悪な暴走族たちの抗争に遭遇する。
ガソリンを譲ってもらうことを条件に、マックスは精製所の人々と手を組むが。
【感想】
「午前十時の映画祭14」にて。1981年のオーストラリア映画。『マッドマックス』シリーズ第2作目。幼い頃、父親に「面白いもの見せてあげる」と言われて見せられたのが、本作で悪者が鋼鉄製のブーメランを素手でキャッチしようとして右手の指が4本取れてしまうシーン。いまだにその光景だけ脳裏に焼き付いていたけど、父親は自分に何を見せたかったんでしょうか(笑)
<『北斗の拳』に多大な影響を与えた作品>
前作のヒットを受け、その10倍の予算をかけられて作られた本作(そのほとんどが改造マシーンに充てられたのは前作通りw)。とにかく世界観がやべえです(笑)二大国間で起きた戦争によって荒廃した世界にはびこる悪と暴力。モヒカンヘアーで暴れまわる暴走族の「ヒャッハー!」感。これぞまさしく『北斗の拳』(1983-1988)だろうと(笑)実際に『北斗の拳』はこの映画に強い影響を受けたそうです。もしあの漫画を再び実写化することがあるとしたら、少なくともこの映画は超えないといけませんね(笑)
<後続作品に受け継がれる作風>
前作はまだ現実感ある光景(低予算ゆえにそうせざるを得なかったのかもしれませんが)でしたけど、今作は舞台がだだっ広い荒野になっており、先の暴走族含め、作品の雰囲気がガラリと変わりました(ただ、荒野は単に自然環境としてそうなっているだけで、戦争の影響で都市部が荒野と化したわけではないらしい?)。そこで、マックスは紆余曲折を経ながらも、石油精製所の人々がヒューマンガスから逃れるための脱走を手助けすることになります。で、この映画のウリは何と言ってもラストのカーチェイスですよ!これが後の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)や『マッドマックス:フュリオサ』(2024)に受け継がれたと思うんですが、巨大トレーラーで逃げ惑うマックスたちを執拗に追いかける暴走族たち。お互いにハイスピードで進みながら、ショットガンをぶっ放したり、ボウガンで矢を撃ったり、火を放ったり、トレーラーに飛び乗ったりとやりたい放題。しかも、トレーラーってメチャクチャ大きくて重いので、暴走族の車やバイクなんて当たったら当然クラッシュですよ。一瞬にして鉄クズと化すあの爽快感はたまんないですね!(笑)
中でも一番の見どころは、最後のマックスのトレーラーとヒューマンガスの車の正面衝突のシーンです!ヒューマンガス側が木っ端微塵!トレーラーのフロントバンパーにしがみついてたウェズ(ヴァーノン・ウェルズ)ごとドッパーンって!CGじゃなくて本物のクラッシュだから、43年経った今観ても迫力満点!これは砂漠じゃないと撮れないですよね(笑)
<そんなわけで>
ぶっ飛んだ世界観の中で行われるド派手カーチェイスが最高の映画でした。やはりここまでの迫力を演出できるのは洋画ならではかもしれません。スカッとしたいときにオススメです。公開当時まだ20代だったメル・ギブソンの若さにも注目(笑)