自由奔放な弟とサヴァン症候群の兄との絆が深まる過程が感動的だった『レインマン』
【個人的な満足度】
「午前十時の映画祭12」で面白かった順位:6/15
ストーリー:★★★★★
キャラクター:★★★★★
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:Rain Man
製作年:1988年
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
上映時間:99分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ロードムービー
元ネタなど:なし
【あらすじ】
高級中古車ディーラーのチャーリー(トム・クルーズ)は、幼い頃から折り合いが悪かった父の訃報に接し、葬儀に出席するため故郷のシンシナティへと向かうことに。
遺言書を開封し、自分に遺されたものが車1台と薔薇の木だけという事実にショックを受けたチャーリーは、300万ドルという莫大な遺産が匿名の受益者の手に渡ると聞かされる。
その受益者とは、長年施設暮らしを続けている実の兄、レイモンド(ダスティン・ホフマン)だった―。
【感想】
「午前十時の映画祭12」にて。1988年のアメリカ映画。若い頃から何回も勧められたけど、ようやく鑑賞しました(笑)
<ダスティン・ホフマンの名演技>
観たことある人はわかると思いますが、やっぱり一番目を引くのは、レイモンドを演じたダスティン・ホフマンの演技ではないでしょうか。Wikipedia情報ですが、実在したサヴァン症候群のキム・ピークという方がモデルらしいですね。日々のパターン化された生活スタイルを何よりも重視し、感情が高ぶると大騒ぎしてしまう性分。もともとダスティン・ホフマンは弟役だったそうですが、兄の役柄に感銘を受けて自分にやらせてもらえないかと直訴したらしいです。キム・ピーク以外にも何人ものサヴァン症候群の方と会って役作りに励んだというだけあって、すばらしい演技でした。
<若き日のトム・クルーズは美しいだけじゃなかった>
今年は『トップガン マーヴェリック』の大ヒットあって、日本でもトム・クルーズの存在感が光っていますが、本作で彼が演じた弟のチャーリーも難しい役どころだったんじゃないかなと思います。父が急死した後、遺産の受取人を調べたら、自分に自閉症の兄がいることを初めて知って。パターン化した行動を取る兄に、自分のペースは乱されっぱなしで常にイライラし、声を荒げる日々。当時のトム・クルーズは26歳と若いですが、アクションだけじゃなくてヒューマンドラマでもいい演技を見せてくれます。
<一番の感動は中盤にあり>
この手の映画ってラストが一番感動っていうことが多いですが、本作に関しては、個人的には、物語の中盤でチャーリーとレイモンドがモーテルに泊まるシーンに胸が熱くなりました。
まだ幼かったチャーリーには記憶がありませんが、レイモンドは弟のことをしっかり覚えていたんですよね。そこで、彼が施設送りになった理由、タイトルの"レインマン"の意味、それらが発覚するんですが、その真実に感動しました。。。とはいえ、チャーリーはその後も兄のずば抜けた記憶力を使ってカジノで一儲けするんですけど。どこまで行っても利用しようとするずる賢さはあるなって(笑)それにしても、実際に驚異的な記憶力があれば、映画のような出来事は可能なんでしょうか。
<2人の関係性の変化がこの映画の醍醐味>
全体的な話の流れとしてはオーソドックスだと思います。最悪だった2人の関係性が徐々に変化していくってところで。まあ、この映画の場合はレイモンドはそのままで、チャーリーの心境の変化の方が大きいと思いますが。兄といっしょに行動することで、最初あったわだかまりが消えて行くところに、チャーリーの成長を感じます。ただ、チャーリーの中にはレイモンドを利用しようとする魂胆がありそうなので、最後まであんまり信用できませんでしたけど(笑)
<そんなわけで>
兄弟愛を描いた感動的な映画でオススメします。若き日のトム・クルーズが美しすぎて一見の価値アリですよ。なんか、声も今よりだいぶ高い気がしました(笑)
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