
クリント・イーストウッドのかっこよさもさることながら、商売敵同士が手を組むという構図に一番興奮した『夕陽のガンマン 4K復元版』
【個人的な満足度】
2024年日本公開映画で面白かった順位:21/34
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★☆☆
音楽:★★★★☆
映画館で観たい:★★★★★
【作品情報】
原題:Per qualche dollaro in più(For a Few Dollars More)
製作年:2024年(オリジナル版は1966年)
製作国:イタリア・スペイン・西ドイツ合作
配給:アーク・フィルムズ
上映時間:132分
ジャンル:アクション、西部劇
元ネタなど:なし
【あらすじ】
※公式サイトより引用。
大悪党エル・インディオ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)が脱獄し、1万ドルの賞金が懸けられた。インディオ一家を追う2人の賞金稼ぎ、若きモンコ(クリント・イーストウッド)とモーティマー大佐(リー・ヴァン・クリーフ)は商売敵だったが、一家全員の賞金山分けを条件に手を組むことに。
しかし大佐には別の目的があった…。
【感想】
『ドル三部作』の第2作目で、1966年の映画の4K復元版。マカロニ・ウェスタンという点では『荒野の用心棒』と同じですが、話も設定も全然関係ないので観る順番はいかようでもOKなのがこのシリーズの特徴ですね。
<モーティマー大佐ありきの映画>
相変わらず、クリント・イーストウッドが眼福すぎる映画なんですけど、本作ではそのクリント・イーストウッド演じるモンコともうひとりの主人公がいます。それが、モーティマー大佐。正直、メインはこっちなんじゃないかってぐらい彼の存在感は大きかったですよ。あの渋い出立ちはもちろんのこと、銃の腕は立つし、知られざる真の目的やラストの締めくくり方など、モーティマー大佐なくしてこの映画は成立しないんじゃないですかね。メインのクリント・イーストウッドを食っちゃうぐらい、いいキャラでした。まあ、役者としての当時のクリント・イーストウッドはそこまで認知度が高くなかったので、リー・ヴァン・クリーフの方が目立ってたってのはあるかもしれませんけど。ちなみに、このリー・ヴァン・クリーフはゲームの『メタルギア』シリーズに出てくるリボルバー・オセロットのモデルでもあるそうです。今年、自分はこの映画に出ていたときのリー・ヴァン・クリーフと同い年になるんですが、まったくもって信じられません。渋さが皆無なので、自分(笑)
<敵対関係からの共闘がアツい!>
モンコとモーティマー大佐、バラバラに活動していた2人が出会い、巨悪を出し抜くために手を組む構図、今から60年近く前の映画なのに、この敵対関係からの共闘というパターンはすでに出来上がっていたんですね。まあ、たまたまお互いが同業者同士で同じターゲットを狙っていただけで、現代でいうところの"因縁のライバル"っていうわけではないので、そこまで2人の繋がりが強いわけではないんですが。それでも、見た目も性格も男前すぎる2人が揃うと眼福中の眼福です。特に、終盤で明かされるモーティマー大佐の真の目的とそれを達成した後の彼の去り方、もうね、見た目だけじゃなくて心までイケメンかって。逆に、前作と比べるとクリント・イーストウッドの見せ場が多くない気がしたけど、本人はそれでよしとしたのでしょうか(笑)
<そんなわけで>
2人の渋いイケメンが共闘する面白い映画でした。2人とも多くを語らずにやることをきっちりやる姿を見ると、現代の男はおしゃべりかもしれないなと感じます(笑)