丼、なにで食べる?
丼を好きな方も多いだろう。
むしろ、嫌いな人を数えた方が速いくらいだ。
牛丼、親子丼、カツ丼、天丼、鉄火丼、海鮮丼、中華丼、他人丼(※)、鰻丼…
※関西だけかもしれませんが、いわゆる牛とじ丼のように、鶏肉以外の肉と卵で作る丼
今では高級料理店やレストランでも提供されているが、もともとはさっとかき込んで仕事に戻らなければならない庶民の食べ物だったのだろう。
さて、その美味しい丼。
何を使って食べられるだろうか。
つまり、お箸かスプーンか。
僕はお箸派だ。
牛丼チェーン店なんかでは、スプーンもお箸も選べるようになっている。
中には、スプーンで食べているおじさんもいるが、僕はお箸しか選ばない。
なぜだろう。
スプーンを選ぶ人、お箸を選ぶ人、心理学的に考察してみても面白いかもしれない。
僕の場合には、なんとなく、スプーン=子供、お箸=大人、そんなすりこみがあるような気もする。
大人になりきれない自分を押し隠そうとして、ひたすらお箸を握りしめている。
あるいは、スプーン=洋食、お箸=和食、そんな思い込みもあるかもしれない。
僕の知る限り、和食、例えば懐石料理などでスプーンが出てくるのは、まあこの場合はお匙と言うべきだろうけれども、それが出てくるのは茶碗蒸しくらいだ。
以前になか卯で「和風牛丼」なるものが発売されて、牛丼は和食ではなかったのかと戸惑ったけれども、どこを調べても牛丼はもともと日本のものだ。
多分、スプーンの方が、最後に残った数粒の米粒は食べやすい。
でも、やっぱり丼は、最後は丼に口をつけてお箸でかっかっかっとかき込みたい。
これほどお箸にこだわってはいるが、中には、最初からスプーンを添えて提供される店もある。
そんな時には、あえてお箸をくださいなんて野暮なことは言わない。
そのお店が、これはスプーンで食べるのがいちばん美味しいですよと言われているのだから、その通りに味わわせてもらう。
最初にも触れたけれども、最近は高級料理店やレストランで、何万円もするような丼がある。
あんなのは、金持ちの逆テロ行為だ。
いくらお金があっても僕は行かない。
ええ、負け惜しみですとも。
でも、やっぱり丼はマナーとか気にせずに、ぐわーっと食べたい。
さて、皆さんは、丼のスプーン派、それともお箸派、どちらだろうか。
そんな丼でも、ちょっとゆっくり食べたい時の僕のおすすめは「八起庵」京都高島屋店の親子丼。
なんでも、全国丼グランプリで金賞を受賞したとか。
デパートの中なので気軽に入れて、値段もお手頃。
京都で食事に迷ったらぜひ。
東京、横浜にも店はありますよ。