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【俳句】入梅 梅雨晴 雨蛙

入梅や少し背もたれ高き椅子

梅雨晴や小窓の桟の薄埃

あれこれと食えぬ体や雨蛙

一句目
今年は例年よりも早い梅雨入りだった。
少し背もたれの高い椅子にゆったりと腰を下ろして、外の景色を眺めている。
梅雨入りという言葉は、さまざまな感情を引き起こす。
ああもう梅雨に入ってしまったかという諦めに似た感情。
あるいは、開き直りに近いかもしれない。
それと、よし、ここを越えれば燃えるような夏が待っている、そんな前向きな感情。
背もたれに体を預けて、そんな感情を味わっている。

二句目
梅雨の間の晴れ間。
まだ少し空気には湿気が残っている。
そんな時には、普段目につかなかったものが光の中に浮かんでくる。
小窓から差し込む光に桟に溜まった埃が浮き上がる。
ここも掃除しなければ。
妻を呼びかけてやめる。
もちろん自分でやる。

三句目
先日、膵炎で一週間入院した。
今後は、手術をするのかどうかも考えなければならない。
膵炎は、その時の痛みもさることながら、食事制限が辛い。
脂質、アルコール、カフェイン、辛いもの、苦いもの、刺激物。
そんなものは絶対にいけない。
まあ、世の中の、美味しそうなものはまず食べられない。
こんな体になってしまったよ、雨蛙くん。

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