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マー君
2023年6月26日 16:37
濡れ傘を払ひて立ちし夏至の人梅雨寒や探偵物の二、三冊知らぬ日の知らぬ空知る沖縄忌身の程も知らずに俳号というものを考えてみた。父が生前、巧生という俳号で俳句をやっていた。若い頃に俳句を初めていたが、家庭を持ち、子供が生まれてからは遠ざかったと聞いていた。定年後は、また俳句を始めて欲しい。父が心配事などなく、俳句に専念できるようにしたい。それが息子としての願いだった。定年後の父
2023年6月18日 16:52
星涼し見えしか球は素振りの子妻と居て素うどん旨し桜桃忌父の日や門扉しずかに暮れて行き一句目野球の素振りをする時には、目のまえに投手を思い浮かべてそのモーションに合わせて振る。コースも内角、外角にわけて何度も振る。夜、黙々と素振りを繰り返していると、やがて、バットの快音が聞こえ、ボールが星空に吸い込まれるのが見える。最近は、家の前や公園で夜に素振りをする子も見かけなくなったけれど
2023年6月12日 16:14
入梅や少し背もたれ高き椅子梅雨晴や小窓の桟の薄埃あれこれと食えぬ体や雨蛙一句目今年は例年よりも早い梅雨入りだった。少し背もたれの高い椅子にゆったりと腰を下ろして、外の景色を眺めている。梅雨入りという言葉は、さまざまな感情を引き起こす。ああもう梅雨に入ってしまったかという諦めに似た感情。あるいは、開き直りに近いかもしれない。それと、よし、ここを越えれば燃えるような夏が待ってい