【思考雑記④】書く訓練で自分と向き合う【文章力の基本を見直す】
ちゃんと考えられる大人になりたいと思い、その為に文章を書く訓練を始めた。今回で四回目となる。
一回目、二回目は文章を書くためのモチベーションアップの為に書き、
そして三回目で「自分の考えを人に伝わるように論理的に書く」という方針を掲げた。
しかし方針を掲げたところで、そのように書く事ができていない自分の未熟さと向き合う事になったのである。
文章力の基本が疎かな自分
まず、私の文章力の基本が疎かになっていた事がわかり、書く訓練を重ねる必要性を実感したのである。
今回はその反省を書いていく。
何故そう思い立ったのかというと、妻に前回書いた文章を読んでもらったところ、チグハグな文章表現がたくさんあると色々な箇所を指摘され、コテンパンにされたのである。辛い・・・。
私は自分で文章を書いた後は、1度は読み返して確認するのだが、その時点ではあまり違和感を感じていなかった。
しかし、妻に「文章のここがおかしい」と指摘されて改めて読むと、
確かに、「これは文章としておかしいな・・・」と感じるところが幾つもあったのである。
人が自分で自分の間違いに気づくことは難しいことだと思う。さらに、間違いに気づけず、そのまま突き進んでしまう事は恐ろしい。
「これから文章を書くぞ!」という最初の段階で、基本を見直す必要性に気づかせて貰えた事は幸いだったと思う。
30代前半で文章の基本すら疎かだった事はショックであるが、そう前向きに捉えられる。ありがとう、妻。
書籍「文章力の基本」を読む
確かに学生を卒業した後は、文章の基本を勉強しなおすような事はしていなかった。
そこでまずは、「文章力の基本」という本を買った。
これが中々良い本で、明快な文章を書くための77のポイント・テクニックが掲載されている。
この本の中から、特に私に心当たりがあったポイントを2つ紹介しよう。
ケース1:文の前半と後半が噛み合っていない
この文章は、文の前半と後半がミスマッチを起こしている。
主語が「社長の言い分」となっているのだが、
まるで「社長の言い分」が、責任逃れをしたり、自分たちを守ろうとしていたような違和感が感じられる。ここの「言い分」は主語として適切ではないのである。
この文章を改善してみる。
改善案では、主語が「社長」に修正されている。
文の前半と後半のミスマッチを避けるには、間を抜かして、最初と最後だけ読んでみて、「誰が何をしたのか」「何がどうしたのか」という関係を確認することが有効である。
この改善案だと、「社長」が、責任逃れをしたり、自分たちを守ろうとしている、という文章になり、違和感なく読む事ができる。
これは主語・述語に関わる基本中の基本のポイントである。
主語をなんとなく書いてしまうと、このようなミスマッチを起こしてしまうので、気をつけたい。
ケース2:主役の登場が遅い
このケースは、文章を簡潔にする為に、書き手と読み手は、少しでも早くその文章の主役(主題)を共有するべきだ、というポイントを示す為のものである。
この例文は、「スムージーの一番人気は、」という書き出しに対しての答えが、文章の最後にきている。
最後まで読むまで、何の話なのか不安になりそうだ。
あるいは、「スムージーの一番人気は、100パーセント・アップルジュース」、と誤解してしまいそうである。
この改善案のように、主役(ここではストロベリー・ワイルド)を冒頭に登場させれば、読み手はすぐに何の話をしているかが分かるようになる。
文章を書くのであれば、このように読み手を意識したポイントも押さえておいた方が良いだろう。
文章力を見直し、自分の思考を整理整頓する
明快な文章を書くためのポイントを押さえる事は、人に分かりやすい文章を書く為だけではなく、自分の思考を整理整頓する事にも役に立つだろう。
「文章力の基本」には、今回紹介した主語や述語の話の他にも、
接続詞の話や能動・受動の関係の話など、明快な文章を書く為に気をつけるべきポイントがたくさん紹介されている。
例として挙げた「文章の前半と後半が噛み合っていない」というケースのように、もし主語・述語の扱い方が疎かになっていれば、思考の道筋がチグハグになっている、という事である
接続詞や能動・受動の関係の話なども同様だろう。
私の場合、時間をかけて書いた文章がチグハグなのだから、
普段の頭の中に浮かぶ言葉だけで考えている思考は、さらにチグハグでいい加減なものなのではないかと戦慄する。
そうした日頃の思考が、何かの勘違いや何かしらの思い込み、論理の飛躍に繋がる可能性があるのではないだろうか。
やはり、私には文章を書く訓練が必要だろう。
文章を書く訓練を通して、自分の思考を構成する言葉の繋がりを、チグハグにならないよう、整理整頓していきたい。
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