見出し画像

体の性 と 心の性

前回の投稿にも書きましたが、

体の性 と 心の性 について

一度きちんと書いておきたいなと思っていたので

今回はその事について

少しお話させて下さい。


転校生


数十年前、

私が小学生の時、

細身でベリーショートの女の子が転校してきました。

早速、休み時間にその転校生を囲んで

わいわいおしゃべりが始まります。

どこからきたの~?

今のお家はどこ~?

そんな話で盛り上がる中、

その子は言いました。

「この制服すごく嫌なんだよね~。

 スカート嫌い~。」

と。

前の学校の制服もスカートだったんじゃないの?

「前の学校は私服だったから。

 いっつも ズボン履いてた。

 スカートなんか履かないもん。」

と。

彼女はかわいく苦笑いしながら、

でも本音で、

さっきクラスで紹介されたばっかりで、

転校してきてまだ、

全然仲良くもなってないのに

教えてくれた。

私達はみんなで

そうなんだ~。

スカート嫌なんだね~。

それは困ったね~。

って、

当時はどうすることもできない彼女の思いを知り、

各々で心の中で考えた。

先生に言ってみれば?

「言ったよ。親にも言った。でもだめだった。」

だよね~。

この小学校、みんな制服だもんね。

うちの市は、ほとんど制服だからね。

中学校も。

そう言いながら、彼女も、私達も、

仕方のない現実に従った。


制服でズボンを選べる時代


先日、地元の中学生が歩いていた。

真ん中に自転車を押しながら歩いている男の子。

その両脇に女の子。

おっ、モテるねっ。

そう思ってよく見たら、

真ん中は

制服のズボンを履いたショートカットの女の子だった。

それが分かった時、

私はふっと

心が安らぎ 微笑んだ。

制服のズボン 履けて 良かったね・・・

そして、

自分の意志でそれを選んだんだね・・・


私が、あの時、

転校生の彼女に出会わなかったら、

今でも 何も

分からなかったかもしれない。

でも、

あの時、彼女が転校してきてすぐに

素直にみんなに気持ちを打ち明けてくれたその日から

私の心の中には

ずっと彼女の思いが染み付いている。

そして、

制服のズボンを履いている女の子を見る度に

彼女もズボン 履きたかっただろうな・・・

そして、

中学で同じクラスだったあの男の子は 

ズボン 履きたくなかったかもな・・・

って。

制服のズボンを女子は選べるけど、

男子は制服のスカートを選ばない。

選んで履いている男子もいるかもしれないが、

それはまだ、

偏見の目で見られる証拠。

まだまだ我慢を強いられている人が

たくさんいるのだと思う。


男子 女子 男性 女性 という言葉


だから、詩 や 文章を書く時に

男子 女子 男性 女性 という言葉を使う時

私はものすごく意識する。

これを読んで嫌な気持ちになっている人がいないかな・・・

自分が書いているのは誰もが全員持っている

「男性性」「女性性」の事であり、

生物学的なものではない、

「男性脳」「女性脳」の事なんですよ。

って伝えたい気持ちでいっぱいです。

なので、

時々はこうやって

自分の気持ちを伝えていかないといけないかも と

思いました。

そして、

私がこんなにも気にするのは

まだまだ気にしないといけない世の中だから。

こんな事を気にしなくてもいい

世の中になる事を

心から願いながら、

これからも書き続けます。


一番は、素直な転校生の彼女に感謝です。



それでは、

今日も一日お疲れ様でした。

明日も良い一日を。


追伸

あなたにとってずっと心に染み付いている事って何ですか?