0513「洋書の邦題」
ただの日記です。
『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』という本を買った。むかしはこういう自己啓発本やビジネス本をよく読んでいたけど、ここ数年はめっきり読まなくなった。わたしの場合、結局のところ、小説やノンフィクションや古典から得るもののほうが多い。
なのに、なぜ買ったのかというと、別々の場所でふたりの方が紹介しているのを目にしたから。
ひとりはたいへん多読家で、その方が紹介する本は選書の参考にさせていただいている。もうひとりは最近知った方だけど、すこし話を聞いただけで、読書量がすごいとわかる。「〇〇年に出版された▲▲という本で、著者の□□さんがこのような説を提唱していたのだけども…」という感じで、会話の中にばんばん引用がでてきて、ほれぼれした。わたしも本は読むほうだと思うけど、著者名とか忘れちゃうし、引用できるほど自分のものにできていない。
で、この『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』、2〜3年くらい前に流行った本。原題は『Atomic Habits:An Easy & Proven Way to Build Good Habits & Break Bad One』で、このタイトルからどうしてこんな邦題になったんだろう?と首をひねる。原題はキャッチーで覚えやすいのに。邦題で損してると思う。
「Atomic」は「原子の」、または「極めて小さい」という意味の単語。 「Habits」は「習慣」です。ふつうにイメージする「小さい」よりもっともっと小さい「超極小習慣」という雰囲気。
副題部分は「よい習慣を身につけ、悪い習慣を断つための簡単で実証済みの方法」という感じ。「複利」はどっから出てきたんだろ。
この「habits」に複数形のSが付いているのがキモだと思うんだけど、要するに「ちーーーーさい習慣を積み重ねることで、人生の天秤がプラスのほうに傾く」ということ。つまり、習慣は1つではなく「極小のをたくさん」で、それを積み重ねていくと、人生が変えられますよという意味だと思うんだけどな。
それに、「ジェームズ・クリアー式」と言われても「……誰??」となるひとがほとんどだと思う。アメリカでは有名なのかもしれないけれど、原題にないのに、わざわざ邦題に入れる必要ないような。バラク・オバマ氏くらい知名度が高ければ「お、あのバラクさんの習慣か、どれどれ?」ってなるから、タイトルに名前を入れる意味があると思うけど。
まあ読んでみよう。ビジネス本の邦題って首を傾げたくなるものが多いので、ついつい。
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本の話題ついでに、昨日読了した近藤史恵さんの『マカロンはマカロン』
下町の気取らないフレンチ・ビストロ「パ・マル」(フランス語で「悪くない」という意味)を舞台にしたシリーズの3作目。フランスのおいしそうなお料理がたくさんでてきて、ちょっとミステリーで、お仕事小説でもある。登場人物が魅力的なひとばかり。ほっこりする話が多いので、リラックスタイムの読書に最適。谷山彩子さんの表紙のイラストもかわいくておしゃれで好き。
巻末の解説によると「パ・マルがコロナ禍でテイクアウトを始める話を書いたよ」と著者がツイートしていたそうなので探してしまった。これか。
シリーズがまだ継続していると知って嬉しい。楽しみ。
いま近藤さんのツイートを眺めてて知ったけど、西島秀俊さん主演でドラマ化されるんですね〜。おもしろいもんね。