読書日記まとめて8冊*謎と秘密と続きが読みたい本のこと
もう7月。2024年の前半はうかうかすぎていった。うかうかと読んだ本たちは、謎?秘密?わからないことがあると知りたくなる。教えて。わかりやすく答えをちょうだい。そんなわたしの願いを叶えてくれなかったのは、読む側のわたしの迷いと、謎な部分。
続きが読みたくなる本は、謎が多い。
秘密にしてる方がいいのかもしれないなあ。知ってしまうと終わってしまう。答えを探しにまた言葉を見つける、本を読む。
『REVERSE リバース』石田衣良(著)
最近あまり読まなくなった恋愛のお話。
この作品はネットだけで親しくなったふたりが、お互いに男は女を、女は男を装って惹かれ合う。
じぶんの中の男性性と女性性が、響き合って、好きになる。
秘密がある方が惹かれ合うのかも。
『ダイイング・アイ』東野 圭吾 (著)
ホラー?読んでる間ずっと謎が謎をよんで謎に終わる。さすが東野圭吾さま。続きが気になるってこういうことね。
『傲慢と善良』辻村 深月 (著)
「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と話題な映画化された作品。
傲慢なじぶんと善良なじぶんは、いつもいる。
相手はじぶんの鏡だと気付かされる奥深い物語。
彼女があらわれるのは?そして結婚は?
言葉がささる。
『生きるぼくら』原田 マハ (著)
ひきこもりが外に出て、人々と触れ合うとき、成長と自由を感じて、生きることを体感する。
生きていくのに必要なのは、携帯でもお金でもなくて、ごはんと人との愛なんだ。原田マハさんの作品は、絵画のように風景がうかんで揺さぶられる。
『1日10分のごほうび NHK国際放送が選んだ日本の名作』
赤川次郎・江國香織・角田光代・田丸雅智・中島京子・原田マハ・森浩美・吉本ばなな
8人のショートショート集。
ごほうび本でした。満腹、大満足でもっと読みたい!
『ごはんぐるり』西 加奈子 (著)
ごはんエッセイ。どの章もおいしくて。
『奴』という短編小説と文庫版特別対談も読み応えあり。
絶品!ごちそうさまでした。
『にぎやかな落日』朝倉かすみ (著)
酔って記憶がなくなるときのじぶんと、年老いて認知症になってしまったじぶんが同じなのかそうでないのか知りたいと思ったが、そもそも忘れてるから、同じかどうかほんとにわからないのか検証したい。そのために『書く』ことにしてる。酔っぱらいのわたしは違う人格だから、認知症になったときわたしはわたしなのか違う人格なのか。
この本の83歳のおもちさんは、手紙を書いたりなにかしら『帳面』に書き記している。おもちさんはおもちさんだ。元気に前向きに忘れていく。
『最初は聞く気まんまんでも、滑り落ちるように集中力が切れてしまう。(P160)』かわいくておしゃれなおもちさん。口紅をつけることは忘れないでほしい。
『大事なことほど小声でささやく』森沢 明夫 (著)
この本は中古本ばかり買う私には珍しく新品で買った(汗)
アマゾンから届いた本は折り目が何ページにもわたって入っていて、中古本を送ってくださる方々の丁寧さに、今更ながら感謝した。
さて森沢明夫さんの小説は初めて読んで、これほど作者に惚れてしまう経験はないかもしれないと思った。登場人物のひとりひとりが愛すべきキャラで、泣いてしまう。
『人生に大切なのはね、自分に何が起こったかじゃなくて、起こったことにたいして自分が何をするか、なのよ(P122)』
深い深すぎる。同時に買った『プロだけが知っている小説の書き方』もあたたかい本で、森沢さんの本をこれから読みたい!
うかうかしてられないわ。