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高齢者のリハビリ日記 退院8日目

90歳の男性Aさん。腹痛が原因で2週間ほど入院されました。入院中は面会もできず、ご家族は男性の痴呆が大きく進んでしまうのではないかと心配されていましたが、入院中順調に回復され、院内を歩くリハビリも行えていたので、退院後は痴呆は大きく進むことはありませんでした。

退院8日目、まだお食事の量が入院前ほど回復されておらず、腸の調子も不安定のようですが、簡単な運動を行いたいというご希望があるため、今回もご自宅でお話しをしながら、簡単にできる体操をお伝えしてきました。


立位でのリハビリ体操

今回も立ち上がる力はしっかりお持ちのAさんですので、立位の体操からスタートしました。


しっかり捕まりながら、小さく足踏み。
足踏みをしながら、右手を先ほどのように肩先につけてから上げて降ろす。これを左でも行う。


前回も書きましたが、このエクササイズは腕を上げることで内臓が引き上がり、腸の働きを助けられるようにするためです。足踏みをせずに手を挙げただけでもお身体への刺激はありますが、足踏みをすると身体がバランスを取ろうとするので、その刺激が様々な作用することを狙いとしています。


90歳の腹筋

Aさんは脊椎の圧迫骨折も経験されていますので、いわゆる腹筋トレーニングはできません。ですが、時折ノドの詰まりを解消しようと咳を試みても、力がないので、しっかり咳をすることができないので、もう少し咳がしやすくなるといいなと思い、簡単腹筋を行うことにしました。


目の前にロウソクに火が灯っていると想像していただき、それをフッと吹き消すようにします。
5回連続で行い、一度休んでからもう5回行います。


フーと長い息ではお腹への力は入りにくいのですが、フッと吹き消そうとするとお腹にグッと力が入ります。この呼吸の副産物として、血行が上がり身体が温まります。血圧を気にしながら行えば、安全な腹筋運動になります。


Aさんはお庭に出て「外の空気はいいですね」とおっしゃいます。
お庭をお散歩することを希望されていらっしゃいますので、寒くなってくるこれからは、お身体温めてから屋外の空気を吸っていただきたいです。


このリハビリ日記は、Aさんのことをよく知っているmarippoがその日のお顔の色や会話の端々から体調を読み取って行わせていただいています。どなたにも適応できるものではないことはご了解ください。


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