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虚ろな十字架 東野圭吾

中原道正・小夜子夫妻は一人娘を殺害した犯人に死刑判決が出た後、離婚した。数年後、今度は小夜子が刺殺されるが、すぐに犯人・町村が出頭する。中原は、死刑を望む小夜子の両親の相談に乗るうち、彼女が犯罪被害者遺族の立場から死刑廃止反対を訴えていたと知る。一方、町村の娘婿である仁科史也は、離婚して町村たちと縁を切るよう母親から迫られていた――。

9年前に読んだことなので細かい描写は忘れてしまっているが
わたしの中で衝撃的なシーンばかりが頭の中に残っている
東野圭吾お得意の犯罪との向き合い方みたいなところを掘り下げている作品
「手紙」もいい作品だったがこちらも読者に考えさせる

罪を償う手段として死刑が最善なのか、それとも虚ろな十字架を背負い贖罪するのがいいことなのか
死刑のいいところは犯罪者はその後、人を殺せなくなるというようなセリフがあった
確かに殺すのがやめられない人には最善の刑である

個人的には死刑か贖罪かそんな単純な二極的なものではなく、
犯罪を犯した場合もさまざま、本当に人を殺めるのが好きな趣味みたいな人もいる
本人の意思ではなく、やむおえず熟考の末そこに至った場合もある
なので死刑が良い悪いという簡単な単純なものでもない

死刑は大賛成だが、罪を償いながら十字架を背負い生きている
そんな贖罪もあるんださあ、あなたはどういう答えを出す
と読者に突きつける東野圭吾たん好き

ブリたん寝てる・・

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