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シャワーが冷水になりました

暑い。とにかく暑い。湿度が高すぎて一瞬で汗だくになる。
息を吸うのも苦しいような暑さと湿度にここは南国だったかしらと疑う。

もういくつ寝ると、寒くなる?

北国出身のわたしは暑さにものすごく弱い。その代わりと言ってはなんだが、もちろん寒さには非常に強い。関東に引っ越して以来「寒くて辛くてたまらなくて早く冬が終われば良いのに」と思ったことが一度もない。願わくば今年こそは「もう寒いのは勘弁して!」と思いたいと思っているのだが、毎年それが叶わず「え、まだ寒いってちゃんと思っていないのに春になるだなんて一体どういう了見なのよ」と3月頭に早咲きの桜を見ながら激怒している。

お湯の設定温度が高すぎる

去年の秋に引っ越したら給湯システムが新しくなり、なんとお湯の設定温度の最低温度が35度までしか下がらない。夏は35度のお湯なんて浴びたら暑くてたまらない。35度はわたしの平熱である。人肌温度のシャワーなんて夏には浴びてはいられない。暑い。暑すぎる。これまで夏は32度(つまりその給湯器の中での最低温度)のお湯設定でちょうど良かったのに、今の家では35度までしか下がらないだなんて一体どうしてくれようか。かといって水を混ぜて使うのも給湯ガスを無駄にしているようで癪である。
仕方がないので、ここ最近はお湯を全く使わない方針に転換した。水シャワーである。「冷水シャワー」や「水シャワー」などで検索すると健康法の記事がたくさん出てくるが、わたしは健康になりたいからでも体温を上げたいからでもなく、とにかく体をキンキンに冷やしたくて冷水シャワーを浴びている。むしろ冷水シャワーで体温が上がられたら困るんだけどなと思いながら、どうにか体温が上がりませんようにと願って浴びているのだがどうだろうか。

寒いと幸せなわたし

水シャワーを朝晩浴びる生活によりガス代が節約できたような気分になり、おかげでエアコンの設定温度を心置きなく1度下げている。本当は都市ガスを自分のシャワー分だけ節約したところでたかが知れているのだが、水シャワーをエアコン免罪符にでもしないと、暑さで幸福度が異常に下がるわたしには耐えられない。

しかし寒いと幸福度が確実に倍になるわたしは、ちょっと変な人なのかと思ってもいたのだが、どうやらそうでもないらしいことが判明した。寒いと幸せになる。これ、理論的に合っているらしいのだ。

上記の記事によれば

冷水シャワーを浴びた後は幸せでリラックスした気分になり、精神的にも活力が湧いてくるという。

VOGUE Japan online

のだそうで、わたしの体感はあながち間違ってはいなかった。ちなみにわたしは水シャワーの「水浴び」だが、さすがヴォーグ様は「コールドシャワー」で、急になんだか美容と健康に良さそうな響きである。

しかしさまざまな冷水シャワー、コールドシャワーの関連記事を注意深く読んでいけば、わたしのように最初から最後まで水だけで通す話は出てこない。大体どこかのタイミングで温水を使い、温水と冷水を交互に浴びたりしている。なるほど、ますます健康法っぽいではないか。しつこいようだがわたしは健康になりたくて水浴びをしているわけではなく、体を芯まで冷やしておきたくての水シャワーなので、せっかく冷やした体にわざわざ温水を浴びることはない。

世界の体を冷やす人はすごかった・ICEMAN

誰か同じような心境の人はいないのかと、どんどん検索をしていけば、なんと発見。しかも実は有名人のようだ。アイスマン。名前の響きからして涼しい。

うーん、わたしはさすがにここまでではない。そもそも皮膚が弱いので、体が冷える前に氷で皮膚が傷みそうで、やってみたいとも思えない。しかししっかり体を冷やすという話は非常に魅力的だ。アイスマンことヴィム・ホフさんは健康法のような考えで氷のお風呂に入るようなのだが、またもしつこいようだがわたしは健康になりたくて水シャワーで体を冷やしているのではないので、氷風呂に入ると健康になると言われても、ますますピンとはこない。ただ、「体を冷やすのは良くない」というステレオタイプな説は、もしかしたら人によっては合わないかも知れないという可能性を十分に示唆してくれる生き証人が存在していて、少し安心した。今後「かだらを温めるのは良くない」というステレオタイプも新たに登場し確立して行ってくれることを願う。

水浴びの注意点


さて最後に、参考になるかはわからないが、わたしが最近やっているその「水浴び」のコツをお伝えする。

まず、いくら体を冷やすのが好きなわたしとて、いきなりボディの中心に向かって冷水をどっさり浴びることはしない。以前実はそれをやって、お風呂場で呼吸困難になりかけたのだ。あれはコロナで夜中にぶっ倒れた時と並ぶ苦しさだった。水シャワーをして風呂場で一人で倒れ、救急車騒ぎだなんて、笑えない。調べてみればわたしが感じた気道が潰したストローのようになって息が吸えなくなるような感覚というのは「冷水ショック」というものらしい。暑い夏に急にプールや海に飛び込んでしまい、呼吸が乱れて溺れるという例が挙げられていた。なるほど。わたしはシャワーだったので溺れはしなかったが、確かにあれで足がつかない水の中だと確実に溺れるだろうなと容易に想像がついた。

その失敗以来、冷水を浴びるときにはまず、手のひらから。手、肘下、二の腕と浴びたら次に足先、すね、フトトモと心臓から遠い順番に浴びていく。手足が冷えてきたかなと思ったら今度は顔。顔も冷えたなと思ったら頭皮と髪の毛。そこから徐々に首、肩と浴びていき、背中。最後に心臓中心の胸とお腹である。そこまで浴びられたら、あとはもう全身じゃんじゃんと浴びていく。

水浴び、いいよ。
すっきりするよ。
髪の毛も、洗っている間はちょっとキシキシ感が気になるけれど、自然乾燥させたらいつもよりもサラサラになるよ。

すでに一部では流行っているらしい冷水シャワー。
これからもっと、流行るかな。

温かいサポートに感謝いたします。身近な人に「一般的な考えではない」と言われても自分の心を信じられるようになりたくて書き続けている気がします。文章がお互いの前進する勇気になれば嬉しいです。