新しい食物アレルギー疑惑で蕁麻疹治療薬を引っ張り出す
小さい頃からよく蕁麻疹が出る子供だった。食べ物のアレルギーがあり、主に鯖によく反応する。他にはちょっと時間が経った油、つまり揚げ物系だ。給食やお弁当に入っている揚げ物で蕁麻疹が出ることがあった。最近はあまり揚げ物系で蕁麻疹が出ることがないのだが、それは昔と今では使っている油が違うからなのだろうか。そもそも揚げ物はあまり好きじゃないから滅多に食べたいとは思わないのだけれど。それでも一応、仕事の際などは鯖と揚げ物は口にしないようにしている。蕁麻疹が出てしまってその場にいる人たちに心配をかけたくないからだ。他にも食べ物ではないが、日光にアレルギーがあり、これは今でも悩まされている。小さい頃はよく蕁麻疹として反応が出ていたが、大人になったら蕁麻疹だけでは飽き足らず、太陽にたくさん当たってしまった日は夜に発熱するようになった。せっかく湘南に暮らしているのに、「夏だ!」とか「海だ!」みたいな日常とは無縁である。
さて蕁麻疹というのは、蕁麻疹が出ている時に病院に行くのが一番よく、アレルギー検査を試すならいざ知らず、なかなか病院に行くタイミングがよくわからないものである。
よって市販薬に頼る場合がほとんどなのだが、これがなかなか私に合っているものが見つかって助かっている。ロート製薬さんから出ている「ジンマート錠」だ。いかにも「私、蕁麻疹に効くやつです」という名前が付けられていて覚えやすい。1錠で12時間効くと謳われており、蕁麻疹が出てしまっても、これを飲んで腫れた部分を冷やしながら一眠りすれば楽になっている。
実は昨日の夜もこれを飲んだ。最近奇妙なことに朝起きた時に蕁麻疹がなんとなく少しだけ出ていることが続いていた。変だな、ダニかなと思ったのだが、ダニ特有の噛み跡も見当たらず、他の皮膚の柔らかい部分を描くと腫れが広がるので蕁麻疹だと判別していた。しかしなぜ、朝起きた時にだけ蕁麻疹が出ているのだろう。
それが昨日は夜寝る前にも出てしまった。
これはなんだか妙だぞと思い、食べているものを振り返ってみる。全ての日に共通して口にしていたのはナッツ類だった。アーモンド、くるみ、カシューナッツ。もしかしたらこのどれかに反応しているのではと疑った。
そこで今日からナッツ断ちをしてみることにした。これで痒くならなければ、犯人がほぼ判明ということになる。しかしこれでも蕁麻疹が出るのなら、また他のものを追跡するしかない。
小さい頃、蕁麻疹が出ると、黒糖の塊を舐めさせられていた。民間療法なのだろう、黒糖を舐めたら蕁麻疹が治ると祖父母も母も信じていた。実際それが効いて症状が引いたのかはわからない。私は痒い時に口の中に突っ込まれる濃い味の黒糖が嫌いになった。子供の味覚からしたら普通のキャンディーよりもあまり美味しいと思えないものだったというのもあるのだろうが、痒くて辛いという状況と黒糖がしっかりと結びつけられてしまい、すっかり嫌なイメージがついてしまったのだ。大人になるまで、黒糖味のお菓子や黒蜜もあまり好きになれずにいた。今は料理に使うのは黒糖だけだし、黒糖風味の何かも抵抗なく美味しく食べられるようになったのだが、さて蕁麻疹の対処として黒糖を舐めるというのは、大人になった私にも有効なのだろうかと、先ほど思い出しながら考えていた。
しかし蕁麻疹の治療薬と、頭痛薬と、胃痛薬は、どこの国で暮らすことになってもきっと手放せないものだから、普段から飲みなれているものをしっかり見つけておくことは重要だなと感じる。