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未経験から1年8ヶ月で広報プロジェクトリーダーに抜擢!元体育教師が語る挑戦への原動力とは?
ライターのわたなべ真理子です。
自主企画インタビューシリーズ第3回は、元体育教師で、現在はベンチャー企業で広報のプロジェクトリーダーとして活躍する中山楓さん。
「NGな話はないので、なんでも聞いてください」と話す中山さんは、未経験でベンチャー企業に入社し、わずか1年8ヶ月という短期間で広報部門のリーダーに抜擢された若き期待の星だ。
広報とは、言わば「企業の宣伝部隊」。企業として良い情報を世間に届けるためにはどうすればよいかを考え、プレスリリースを書いたり、新聞社、テレビ、ラジオなどと連携してPR活動を展開する仕事だ。
「どうしたら弊社の認知度を上げていけるのかを毎日考えています」と、元気な笑顔で話す。
中山さんの自己紹介はこちらから↓
中山さんは体育大学卒業後、小学校と中学校の両方で非常勤講師を務める傍ら、学生時代からアルバイトしていたスポーツジムのインストラクターとしても活躍。多忙な毎日を送っていた。
常勤ではなく非常勤を選んだ理由は、「一人でも多くの子どもたちと関わり、体育の魅力や可能性を伝えていきたかったから」
そんな子どもたちに対して熱心な彼女が、なぜ教育現場を離れ、一般企業にキャリアチェンジしたのか。率直な思い、そして新しい道へ挑戦した原動力について具体的に話を聞かせてもらった。
スポーツと教育に熱心だった彼女が、新たな道に挑戦した理由
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中山さんは4歳から高校3年生までの15年間、水泳に情熱を注ぎ続けてきた。その結果、スポーツへの熱い想いから東京女子体育大学へ進学。「当時はアスリートレベルでスポーツに没頭していました」と振り返る。
大学在学中には、水泳経験を活かして多くの人に貢献したい! という思いから、ライフセービング部へ入部。
ライフセービングとは、海やプールで人命を救う訓練や活動のこと。海水浴シーズンには水辺での事故を未然に防止するために監視活動を行ったり、いざ事故が起こったときには救助・応急処置を行ったりもする。海水浴シーズンが終わるとライフセーバーとしての大会もあり、いかに速く傷病者を助けることができるのかを競い合う。
彼女はこの活動を通じて性格や考え方がガラリと変わるほどの大きな気づきや学びを得たという。
そして、全日本大会で5位入賞の快挙も成し遂げたのだ。
「ライフセービングの魅力にどんどん引き込まれていきました」と語る中山さん。
彼女にとってスポーツは生活の一部であり、教育にも熱心な思いを寄せていた。それがなぜまったく異なる世界に興味を持つようになったのか。その理由を探るべく、さらに質問を重ねてみた。
「トリプルワークを始めて7年目に、自分の将来のキャリアについて真剣に考える機会がありました。そのとき、今よりも自分の幅を広げ、より多くの人と関わりたいという思いが湧いてきたんです。そこから、影響力を持つ存在になろうと決めて、思い切って新しい道へとキャリアチェンジしました」
将来に対する漠然とした不安が、あるとき明確な目標に変わり、中山さんは新しい道への一歩を踏み出したのだ。
広報に携わって知ったブランディングの大切さ
自分の将来について真剣に考え始めたのは、ある女性経営者との出会いがきっかけだった。今より成長したいという願望はあったものの、今後のキャリアに対する具体的なビジョンはなく、漠然とした不安を抱えていたという。
ある日、その思いを友人に話すと、今まさに目標に向かってチャレンジし続け、それをリアルに実現している女性経営者を紹介してもらえることに。その出会いが、彼女の人生に大きな転機をもたらした。
とはいえ、教師から一般企業への転職は、職場環境がかけ離れているのではないだろうか。実際、転職してみて戸惑うことはなかったのか、尋ねてみた。
「最初は勝手が違って、戸惑うことが多かったですね。教師の仕事はフリーランスに似ていて、学校から任された役割をこなしていれば、それ以外の時間は自由度が高く、自分のペースで業務を遂行できていました。でも、一般企業では何もかもスケジュールが決まっていますし、上司からは事あるごとに『報告して』と言われ、正直『何の報告をすればいいの?』という感覚でしたね」
そんな戸惑いを抱えながらも、仕事を通じてご縁が広がり、広報の仕事に出会った彼女。
広報の仕事に打ち込む中で、「この仕事を極めたい」と思うようになり、ブランディングの大切さに気づいた。
近年、会社員からフリーランスとして独立する人が増え、ブランディングに悩む人も多い。彼女も例外ではなく、めちゃくちゃ悩んだ時期があったのだとか。
そんな中山さんが、ブランディングを考える上で大事にしていることは、次の3つだという。
自分が何者であるかを決める
決めたことを積極的に発信する
繰り返し言い続ける
仕事で多くの人に出会う中で、「目の前の人がどんな人なのかをまず知りたいと思いますね」
どんな経歴を持ち、何を大事にしてきたのか、そしてどんな強みがあるのか…それらの要素がその人自身の価値観を決めている、そう考えている。
書くことが好き!言葉で人の行動は変わると実感
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教師時代からnoteに思いや近況を書き綴っていた中山さん。2021年からの投稿を順に読み進めていくと、最近の記事は文章表現が一段と洗練されていると感じた。
記事は「思い出エピソード」「教育・コーチング」「学び・仕事術」「ブランディング」「読書」のカテゴリに分かれており、日々の学びと成長が記録されている。また、書くことが習慣となっている様子もうかがえた。
「そお! 書くことは習慣なんです。幼少期から水泳をやっていた私は、毎日ノートに練習メニューや意識していること、そして取り組んでみての感想などを書いていました。大会があれば、目標と課題も毎回書いていましたし、その習慣は大学生や社会人になってからも日々続いています。
なので、今でも、仕事やプライベートで考えなければいけないことやモヤモヤすることが出てくると、一旦それをすべて書き出すようにしています。そして改めて自分の文章を読み返してみると、考えが整理されて『今後こうしていけばいいのかも!』と方向性が決まったり、『めちゃくちゃネガティブな内容じゃない?もしかして実は意外と落ち込んでいたのかも…』と、ハッとさせられたりすることもあるんです。
特に、仕事で記事を書くようになってからは、自分の文章のクセにも気をつけるようになりました。今は、主観的になりすぎないことを意識しています」
そう語る中山さんには、言葉の大切さを実感したエピソードがあった。
「教師時代に、体育の授業で生徒に逆上がりを教えていたとき、いつもと違う言い回しで体の使い方を伝えてみたんですね。そうしたら、その生徒があっさり回れるようになって…私も本人も驚いたんですよ」
この経験から、相手により伝わりやすい言葉選びや表現を工夫する習慣が身についたと話す。
インプットとアウトプットを意識
また、中山さんは読書を通じて語彙力を磨くことを徹底している。
「通勤時間や家事の合間にAmazonの『Audible』で本を聴いています。ただ、紙の本が一番頭に入りやすいので、週に1冊は読むようにしています。そのとき、インプットとアウトプットを意識しているんです。発信を前提に、読んだ本や学んだことを自分なりに整理し、理解を深めています」
noteでの発信がきっかけでセルフブランディングを意識
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体育教師時代に始めたnote。開設当時、中山さんの肩書きは「体育教師」だった。
そのためどうしても教師というイメージが強すぎて、周りの人たちからは「偉大な人」と思われがち。特に初対面の人は、元教師だと知ると「ピリッとしてしまう」、そう感じることも多かったという。
それもあって一般企業に転職後、中山さんは自分が何者なのかわからなくなった時期があった。
特にnoteで記事を書くときは、その感覚が一層強くなり、「それならば私は一体どうしたいのか?」と自問自答を繰り返したのだそう。
セルフブランディングの工夫と気持ちの変化
その結果、発信の方法を工夫するようになり、セルフブランディングの一環として、自分が何者なのかを誰が見てもすぐに理解できるように、記事の冒頭文を次のように変えた。
「こんにちは。ベンチャー企業で広報のプロジェクトリーダーをしています、なかやま かえでです」
最初は、「ベンチャー企業のプロジェクトリーダー」という肩書きに実感が湧かず、照れくささを感じることもあった。
しかし繰り返し書いているうちに、「1ヶ月後にはその肩書きが自分にしっくりくるようになりました」と話す。
自分の経験を通じて、彼女は自分が何者なのか明確にしている人は、自然と目を引くということを心の底から実感している。
キャリアチェンジに悩む人へのメッセージ
教育現場から一般企業への転職を果たした中山さんに、今キャリアチェンジに悩んでいる人がどのように考えればいいのか、率直に聞いてみた。
「キャリアに悩んでいる人は、目の前の問題に意識を向けすぎて、モヤモヤしてしまうことが多いと思います。でも、その視点では状況はなかなか変わらないんですよね。
大切なのは、今の状況に捉われず、少し先の未来を見据えて動くこと。これは私自身もメンターに教わった大事な考え方なんです」
さらに、未来を描く前に「自分との対話」を重視するべきだとも語る。
「『こんな自分になりたい!』という具体的なビジョンがないまま努力し続けていると、ふと『自分はこの仕事に向いていないのでは?』と感じて、安易に転職を考えてしまうことも。そうならないためには、まず自分自身と深く向き合い、何を重視してどんな未来を描きたいのかを決めることが大切なんです。
自分を知り、理想の未来を描くことが、自分の将来を切り開いていく第一歩になります。それを知っていれば、意外となんとかなりますよ」と照れながらにこっと笑った。
インタビューを終えて
中山さんの話を聞いて感じたのは、常に自分と向き合っていることだ。そのことを伝えると、「そうですか?そうかもしれない!」と、彼女にとっては自然なことのようだった。
「でもそう言えば、友人たちから『いつもメンタルが安定しているよね!』と言われることが多いです」そう振り返っていた。
また、「誰かのために…」という思いを強く持っているのも中山さんの魅力の一つだ。今回の企画に応募してくださった際にも、「同じような活動をしている者として、ぜひわたなべさんに協力したい」という一文が添えられていた。
これまでの努力や周囲を思いやる姿勢は、今後ますます多くの人たちから応援される人生になっていくはず。どんな高い壁が立ちはだかっても、中山さんならきっと乗り越えていけるだろう。新たなステージでの活躍を心から応援したい。
インタビュアーの紹介
改めまして、私は山形県在住のブックライター・取材ライターで、SEO記事も書いています。
経営者や起業家の想いを言語化し、魅力的なストーリーに仕立てるのが得意です。noteでは、自主企画のインタビュー記事を配信中。
書籍化の企画も担当しています。もし、印象的な経験や心に残るエピソードがあれば、ぜひお知らせください。それが、次の企画のきっかけになるかもしれません!
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今回も、最後まで読んでくださりありがとうございました✨