めがねをもとめてふくおかへ:2021年9月7日(CMソングの日)
学生時代から東京に転勤になるまで住んでいた福岡、福岡とその近県でのみ流れるCMのCMソングが忘れられない。
福岡市の真ん中、天神地区にある「天神愛眼」というメガネ屋のCMだ。
天神愛眼ビルは11階建てで、眼科とメガネと補聴器補聴器の販売フロアのみとなっており、まさに「瞳のデパート」。
福岡で民放のチャンネルをつけると必ず天神愛眼のCMが聞こえてくる。
今から7年前、東京から出張できていた上司と会社で「天神愛眼」のCMの話題になった。
「メガネを求めてたのに、服を買えって何なのあのCM?」
私を含め、福岡で長く暮らして天神愛眼のCMをずっと見ている同僚たちも首を傾げた。
当時のCMはこれ。
CMを見ると、「メガネを求めて福岡へ」、と愛眼のメガネを買いに世界各国から福岡にわざわざ来るんだよ、という意味あいの内容だ。
ただ、CMソングのフレーズの中の
「めがねをもとめてふくお(を)かへ(え)」
は、確かに「福岡」という地名が耳慣れない人がCMの映像を見なかったら「服を買え」と聞こえるかもしれない。
9月7日はCMソングの日。1951年、初めてCMソングを使ったラジオCMが中部日本放送・新日本放送でオンエアされた。
マレーシアの自宅にはテレビがないので、今の私がCMを見る場所はもっぱらYoutubeの広告だ。最近は通販サイトLazadaのセールが近いので、LazadaのCMばかりが出てくる。
YoutubeのLazadaのCMも、CMの最後に「ラッザダ!」と耳に残るフレーズで締めくくられる。
CMはテレビだと番組の間、Youtubeだと見たい動画の前や間に挟まれるから、CM中は少し席を外したりよそ見をすることが多い。なので、耳をつかむフレーズは重要だ。
天神愛眼のCMのフレーズは、福岡に慣れ親しんでいない上司の耳を「あれ?」という違和感でぐっと掴んだ。
福岡の天神地区は再開発が始まっていて、老朽化したビルの閉鎖が続いている。
天神愛眼ビルの周りの天神コア、イムズといった商業ビルも閉館した。
天神愛眼ビル、瞳のデパートもいつか閉館してしまうかもしれない。こうして時の流れとともにランドマークが無くなっていくのはやはり寂しい。
「メガネを求めて福岡へ」というフレーズは、私もずっと忘れないだろう。
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